パフォーマンス(財務)

ビジネスユニット別事業報告

セグメント別売上高・営業利益 IFRS(国際会計基準)に準拠しています。

リコーデジタルサービス

2023年度 売上高 18,528億円(前年度比10.0%増) 営業損益 408億円(前年度比30.4%増)
  • 売上高および営業損益は、外部顧客向けおよびセグメント間を含む。

主な事業・機能と製品・サービス

プロセスオートメーション、ワークプレイスエクスペリエンス、ITサービス領域などにおけるデジタルサービスの提供

複合機・プリンター・スキャナーなどの画像機器や消耗品の販売と保守

特徴·強み

  • グローバル140万社の顧客基盤と販売・サポート体制をもとにした顧客接点力をもつワークプレイスサービスプロバイダーとして、リコーグループの成長を牽引
  • 自社開発・パートナー連携によるソリューション提供能力および買収・業務提携によって獲得したケイパビリティを活かした顧客課題への対応力

リコーデジタルプロダクツ

2023年度 売上高 4,844億円(前年度比1.8%減) 営業損益 173億円(前年度比49.8%減)
  • 売上高および営業損益は、外部顧客向けおよびセグメント間を含む。

主な事業・機能と製品・サービス

複合機 、プリンター、スキャナーなど情報の出入口を担うエッジデバイスの開発・生産(OEM含む)

産業コンピューター事業 組込みコンピューターの開発・生産

特徴·強み

  • 世界トップクラスのシェアを有する複合機など、お客様の“はたらく”の変革をサポートするデバイスを開発・生産
  • 環境性能の向上や高度なセキュリティ要求など多様化するお客様ニーズに対応した魅力ある製品の開発
  • 産業⽤コンピューターの国内シェアNo.1企業として、開発・⽣産・顧客⽀援を実施

リコーグラフィックコミュニケーションズ

2023年度 売上高 2,621億円(前年度比11.6%増) 営業損益 154億円(前年度比6.2%増)
  • 売上高および営業損益は、外部顧客向けおよびセグメント間を含む。

主な事業・機能と製品・サービス

商用印刷事業 印刷業者様を中心に、多品種少量印刷が可能なデジタル印刷関連の製品・サービス・消耗品の提供

産業印刷事業 多種多様な印刷を可能とする産業用インクジェットヘッド・インク・プリンターを製造・販売

特徴·強み

  • デジタル印刷関連製品から印刷現場におけるワークフロー、マーケティング活動のサポートまで、包括的なソリューション・サービスを通じて、お客様のDXを支援。同時に、省廃棄物、省エネルギー、脱炭素などお客様の環境負荷の低減に貢献
  • カラーカットシートプリンターと高速インクジェットプリンターの双方でグローバルリーダーのポジション

リコーインダストリアルソリューションズ

2023年度 売上高 1,135億円(前年度比2.4%減) 営業損益 -3億円
  • 売上高および営業損益は、外部顧客向けおよびセグメント間を含む。

主な事業・機能と製品・サービス

サーマル事業 食品用のPOSラベル・配送ラベルなどに利用されるサーマルペーパー、衣料品の値札・チケットなどに使われる熱転写リボンの製造・販売

産業プロダクツ事業 自動車業界を中心に自動化設備や各種検査装置を展開

特徴·強み

  • 独⾃の技術とグローバルな生産・販売体制で、物流・流通・医療などで使⽤するサーマルペーパー・熱転写リボンの世界トップシェアを獲得
  • ⾼速かつ⾼解像度で可変情報を印字するラベルレスサーマルを食品業界中心に展開。省資源化を可能にし、環境負荷低減などの社会課題解決に貢献
  • 独⾃の画像処理技術やジェッティング塗装技術を活かし、 製品・ソリューションを提供

その他

2023年度 売上高 456億円(前年度比12.4%増) 営業損益 -105億円
  • 売上高および営業損益は、外部顧客向けおよびセグメント間を含む。

主な事業・機能と製品・サービス

新規事業 現場のデジタル化に向けた360°カメラを活用したプラットフォーム事業を展開するSmart Vision事業、インクジェット電池事業、バイオメディカル事業など

カメラ事業 デジタルカメラ事業など

特徴·強み

新規事業 お客様の“はたらく”を変革するデジタル技術⾰新により、持続可能な社会の実現に貢献するイノベーションを創出

  • 独自技術(光学、画像処理、AI、インクジェット、材料)を活かした事業開発
  • ベンチャーとの共創、ファンド設立によるオープンイノベーション

カメラ事業

  • コアなユーザーの期待に応える、独自の個性的な製品群

リコーデジタルサービス

ワークプレイスサービスプロバイダーとして、お客様の“はたらく”の変革を支援

世界的なパンデミックを経て、ハイブリッドな働き方が浸透しています。一方で、紙を中心とした業務は多く残っており、DXのニーズが加速しています。

私たちは、デジタルの力でお客様が創造力の発揮に集中できる環境をお届けします。また、AIなどの進化するテクノロジーを活用しながら、業務プロセスの最適化を実現します。お客様に寄り添うことを大切にし、価値を提供し続けます。

入佐 孝宏

リコーデジタルサービス
ビジネスユニット プレジデント

21次中経達成に向けた課題

  • オフィスサービスにおけるストックビジネスの成長加速と収益構造の転換
  • 変化し続けるお客様ニーズに対応するための、成長分野への積極投資
  • デジタルサービス提供のための基盤強化(RSIの機能拡充、プリンティングストックの維持、組織変革)

2024年度の注力ポイント

ストック収益の拡大

  • 収益性の高い自社ソリューション・サービスの開発および展開

2つの領域へ経営資源を集中

  • ドキュメントのデジタル化、業務プロセスの自動化・最適化によりタスクを減らす「プロセスオートメーション」
  • 創造力を発揮する仕事に専念できる環境づくりを支援する「ワークプレイスエクスペリエンス」

地域戦略の推進とトランスフォーメーションの実施

  • 各地域の事業ポートフォリオの変革、中でも北米のデジタルサービス化の加速に注力

市場環境認識

ハイブリッドワークの浸透により、いつでもどこでも仕事ができる環境が求められています。また、AI(人工知能)を含む技術の進化により、テクノロジーの活用への関心も高まっています。企業のIT支出は今後中期的に増加の見込みで、特にクラウド型サービス領域での顕著な伸長が予想されます。私たちは、2つの成長領域(プロセスオートメーション・ワークプレイスエクスペリエンス)へ経営資源を投下し、ストック収益を積み上げていきます。

リスク(▲)・機会(●) 対応
デジタルサービスの会社としてふさわしい収益構造への移行遅れによる全社業績への影響 優先的に投資する事業・領域の決定と投資実行、事業ポートフォリオの変革、自社アセットのビジネス展開によるストック収益拡大
戦略推進に必要なデジタル人材の不足と優秀な人材の社外流出 デジタル人材育成やリスキリングプログラムの策定・実施による社員全体のスキルの底上げ、人事制度の改革
ワークプレイス領域における DXニーズの拡大 自社ソフトウェアのグローバル展開や M & A・資本提携によるケイパビリティ強化、およびエコシステム構築による付加価値拡大
新しい働き方に対応するコミュニケーションサービスのニーズ拡大 コミュニケーションサービスを含むワークプレイスエクスペリエンス領域への積極投資(M & A、技術開発、人材育成)
テクノロジーの進化によるお客様の新たな提供価値の創造 蓄積したデータの AI 分析により、お客様の “ はたらく” を可視化、DX を支援する業務プロセス改革の提供

デジタルサービスの地域別戦略

リコーグループは世界約200の国と地域で事業を展開しています。お客様の課題はさまざまであり、グローバルに事業を展開している企業は均質なサービスの提供を求めています。

お客様の“はたらく”を変革するために、お客様特性や自社のケイパビリティを踏まえ、各地域での顧客接点における価値創造、およびスピーディにソリューションを提供する地産地消型の開発体制を強化しています。

日 本 業種・業務毎の課題を解決するデジタルサービス提供によるさらなる成長と高収益体質の実現

戦略
  • 高付加価値・高収益なスクラムシリーズへの重点化・内製化
  • オフィスサービスにおける自社製ソリューションの展開やマネージドサービスの強化
  • パートナーとの連携による新たな価値創造
  • 地域・社会の課題解決に向けた価値提供領域の拡大
強み
  • 中小・中堅企業が中心の強固な顧客基盤
  • 全国をカバーする地域密着型の販売・サポート体制
  • お客様課題や市場機会をとらえたソリューションづくりと展開力

北 米 ビジネスプロセスサービスの変革とコミュニケーションサービスの成長加速による デジタルサービス比率向上

戦略
  • ビジネスプロセスサービスでの顧客提供価値を基準とした価格設定とデジタル化による収益性向上
  • 小売、金融、ヘルスケア、製造の重点4業種へのアプローチ強化
  • Cenero社のコミュニケーションサービスをリコーグループ顧客基盤へ展開することによる事業拡大
強み
  • 大手・超大手企業が中心の強固な顧客基盤
  • 豊富な業務アウトソーシングの対応実績と顧客接点力
  • Cenero社買収により獲得したAVインテグレーションと高品質なマネージドサービス能力

欧 州 ストックビジネスの拡大と買収会社とのシナジー加速によるオフィスサービスの確実な成長

戦略
  • ストック型サービスの開発と継続的なビジネス拡大(「as a Service」ビジネスの提供)
  • 買収企業と既存のリコーグループ会社、および買収企業同士のシナジー加速
  • A3複合機台数伸長によるオフィスプリンティング事業のストック維持
強み
  • 中堅・大手企業が中心の強固な顧客基盤
  • 2019年度以来14件の買収による、ITサービス、コミュニケーションサービス提供能力の獲得と汎欧州展開力
  • 直売セールスとフィールドエンジニアのマルチスキル化

リコーデジタルプロダクツ

はたらく人の進化・成長を支え、社会課題解決に貢献する新たな価値を創出・提供

私たちは、オフィスや現場ではたらく人の進化・成長を支え、社会課題解決に貢献する新たな価値を創出・提供することで、リコーグループの収益力を支えていきます。2024年度には合弁会社エトリアを組成し、技術シナジーで開発・生産の競争力を強化するとともに、2023年7月に連結化したPFUとの連携を深め、ビジネスモデルの変革を進めます。さらに、サーキュラーエコノミーの実現に向けて業界他社との連携を強化し、環境対応と事業成長の両立を目指します。

中田 克典

リコーデジタルプロダクツ
ビジネスユニット プレジデント

21次中経達成に向けた課題

  • デジタルサービスの成長に寄与する、革新的なデバイスの提供
  • 現場・産業向けのエッジデバイスの強化による事業領域の拡大
  • 新たな販売チャネルを活用した顧客拡大
  • 世の中の動向に応じた最適な生産・開発体制の構築

2024年度の注力ポイント

合弁会社エトリアの組成とシナジー効果の創出

  • 開発・生産の徹底的な効率化とコストダウンによる収益力向上
  • 共通エンジンの早期ローンチと、業界他社との連携強化
  • サーキュラーエコノミーを見据えた、さらなる環境配慮型複合機の開発・市場投入

PFUとリコーのさらなる連携強化と、両社のビジネスモデルの変革

  • 両社が双方向で技術を活用することによる新たな複合機・スキャナーの開発と発売
  • 新たなストックビジネスの創出による収益安定化

市場環境認識

地政学リスクや大規模災害等による製造・供給遅延リスクへの対応を進めています。複合機などのデバイスの供給については、他社との協業も含む最適な生産・開発体制を構築することで競争力のある製品を供給し、収益性の向上を図っています。また、欧州を中心に各国で公共調達や大規模商談の入札条件においてESG要求が高まっており、顧客要望への対応を進めています。また、為替レートの変動においては影響を最小限に抑える為替ヘッジなどの対応を図っています。

リスク(▲)・機会(●) 対応
世界における政治的・軍事的・社会的な緊張の高まりや大規模災害や感染症拡大などによる、工場の製造や製品供給への影響 主力機種の複数拠点生産や在庫の確保、重要部品の複数仕入先確保や代替品選定の実施など、適切な対応プロセスの強化
働き方の多様化やペーパーレス化に伴う、オフィス向け複合機やプリンターでの印刷量減少 顧客基盤の維持・拡大。PFU との技術相互活用による製品開発エトリアでのシナジーを活かした収益力強化と事業拡大
各国の公共調達や大規模商談の入札条件においてのESG要求の高まり 業界トップクラスの環境配慮型複合機の提供やESG先進企業としてのノウハウ提供による商談参加・獲得数の増加
業務プロセスのDXに伴う情報のデジタル化ニーズの拡大 PFU との技術相互活用による新たな複合機・スキャナーの開発

リコーグラフィックコミュニケーションズ

世界中のデジタル印刷ニーズにお応えし、お客様の事業成功に貢献

印刷業界においては、複雑化するお客様の経営・環境課題への対応が一層求められています。デジタル印刷にはアナログ印刷に比べ、低コスト、省エネルギー、オンデマンド対応など多くの利点があり、そのニーズはますます高まっています。私たちは、世界中に高品質で信頼性の高い製品とサービスを提供することにより、印刷現場のデジタル化を推進します。それにより、お客様の収益力向上に貢献します。

宮尾 康士

リコーグラフィック
コミュニケーションズ
ビジネスユニット プレジデント

21次中経達成に向けた課題

  • 加速するデジタル印刷ニーズに対応する新製品、サービスの拡販による収益力の向上
  • お客様のさまざまな課題に対応するための付加価値ソリューションの強化
  • 開発、生産、販売・サービスにおけるプロセスのデジタル化と効率化による経営基盤の強化

2024年度の注力ポイント

利益重視の成長戦略の推進

  • 商用印刷市場向け主力4製品と産業印刷市場向けインクジェットヘッドの拡販

商用デジタル印刷におけるグローバルトップブランドとしての地位確立

  • お客様との共創を通じた、複雑化する課題の解決による競争力の強化

技術開発・生産機能の強化とコスト効率改善

  • 将来の成長に向けた新規技術・商品の開発、およびDM(Digital Manufacturing)、自動化によるモノづくりの革新

市場環境認識

商用・産業印刷ともにデジタル印刷の分野で中長期の成長が見込まれています。商用印刷の市場において、デジタルカラー印刷は、2023年から2030年まで年平均成長率(CAGR)が約12%の見込みです(Caslon社 2023年調べ)。また、アナログ印刷に比べデジタル印刷の付加価値が高まっています。欧米ではデジタル印刷への移行が進み、中国や新興国では需要拡大による高成長が見込まれています。

リスク(▲)・機会(●) 対応
▲● デジタルメディアの普及による紙媒体の減少、印刷物に対するお客様ニーズの多様化 成長が見込まれるデジタル印刷市場において、高付加価値な印刷物をオンデマンドで対応するデジタル印刷システムを提供
原材料、物流費、人件費の高騰による印刷会社の収益性の悪化と投資意欲の減少 アナログ印刷に比べ低コスト・省エネルギー・スキルレスなデジタル印刷システムの提供により、お客様の収益性向上に貢献
自動化・省人化・プロセスの可視化など、顕在化するお客様の経営課題の解決に向け、デジタル印刷への移行が加速 お客様の業務の課題解決を実現するデジタル印刷システムの提供
環境意識の高まりと法規制の強化により、持続可能な資源の利用、環境負荷の少ない印刷システムの需要が拡大 アナログ印刷に比べ、環境負荷の低いデジタル印刷システムの提供と、お客様の法規制対応ニーズへの支援

リコーインダストリアルソリューションズ

付加価値の高い商品とサービスでカスタマーサクセスに貢献

私たちは、製造・物流・流通・産業領域のお客様へ、長年培った競合優位な商品を通じ、社会課題解決とデジタル化に寄与する新たな価値を提供し続け、カスタマーサクセスに貢献することを目指しています。各事業が開発、設計、技術、生産、販売およびサービスの機能まで一貫して商品・サービスを提供することで、お客様の現場力強化、さらにははたらく歓びの実現を目指します。

塩川 恵一

リコーインダストリアル
ソリューションズ
ビジネスユニット プレジデント

21次中経達成に向けた課題

  • サーマルメディア事業と精密部品事業におけるオペレーショナルエクセレンス推進による収益性向上
  • エンドユーザーとの共創による社会課題解決型商品・サービスの開発・提供
  • 蓄積したノウハウや技術を活用した、現場(製造・物流・産業)での新たなデジタルサービスの創出

2024年度の注力ポイント

サーマルメディア事業の収益力強化

  • 世界の各拠点における自律的な収益力改善および成長性の高い社会課題解決型商品拡販による収益拡大

精密部品および産業設備事業の収益力強化

  • 精密部品事業におけるモノづくり強化と産業設備事業における設計プロセスの変革

新規事業の早期収益化

  • ラベルレス、外観検査装置ビジネスの海外展開加速ならびにジェッティング自動車塗装装置の市場への早期導入

市場環境認識

サーマル市場は近年の環境意識の高まりから、高付加価値(社会課題解決型)商品など安定した需要が見込まれます。一方近年の地政学リスク、サプライチェーンの混乱、インフレ等の影響などにより、世界各地域で景気回復の遅れによる成長鈍化の恐れもあります。こうした環境変化への柔軟な対応が求められています。

リスク(▲)・機会(●) 対応
ウクライナ情勢の長期化や中国経済の回復遅れによる欧州・中国市場の成長鈍化 市場動向のモニタリング、管理体制の強化およびグローバル販売網・生産インフラを活用した最適供給オペレーションの実施
世界的な環境規制の強化による環境負荷低減・SDGs 対応製品 / サービスへのニーズの高まり ダウンストリーム戦略(エンドユーザーにより近いところでのビジネス)によるSLL(剥離紙のないラベル)など、完成品提供による顧客価値の拡大
国内における可変印字パッケージ市場の増加(CAGR7%)およびコロナ禍をきっかけとした総菜、生鮮野菜需要の増加とSKU*削減ニーズの高まり 可変印字包装市場におけるラベルレス商材や機能性包材のソリューションビジネスのグローバル展開
外装外観の検査品質の安定化やトレーサビリティの重要性の高まり 塗装品の検査実績と独自の画像認識技術を結集した外観検査装置の拡販
  • SKU(Stock Keeping Unit):在庫管理における最小の管理単位

リコーフューチャーズ

社会課題解決を通じ、グローバルスケールで世の中に意義のあるインパクトを

私たちは、お客様の“はたらく”を変革するデジタル技術を活用した新規事業を通じて、「生活の質の向上」と「脱炭素/循環型社会の実現」をビジョンとして掲げています。新しい技術やアイデアが生まれ育つ環境を整え、事業の早期のスケール化と収益化を図ります。事業開発と技術開発を両輪で回して取り組みを加速させ、パートナーと共に社会課題解決に向かって連携し、描く未来を実現します。

小林 一則

リコーフューチャーズ
ビジネスユニット プレジデント

21次中経達成に向けた課題

  • 社会課題解決への貢献と成長を同時実現する事業へのフォーカス
  • メリハリのある経営資源配分と早期の収益化
  • オープンイノベーションによる新たなバリューチェーンの構築と顧客価値の創出

2024年度の注力ポイント

「選択と集中」「適正なポートフォリオマネジメント」による早期の事業拡大と収益化

  • フォーカス領域、投資対象領域、および投資額上限の明確化と、マネタイズ構想の強化

お客様、パートナーとの共創による事業および技術開発の加速

  • 積極的なパートナー開拓による、自社だけでは実現できない顧客価値の創出(インクジェット電池事業、バイオメディカル事業など)

市場環境認識

日本では労働人口減少を背景に現場での生産性向上が求められる中、業務のデジタル化のニーズが高まっています。また、社会の潮流である脱炭素・循環型社会の実現や健康寿命延伸への期待の高まりを、事業拡大の機会ととらえています。リコーの独自技術や顧客基盤といった強みをベースに、オープンイノベーションを掛け合わせ、社会課題解決と新規事業創出の早期同時実現を目指します。

リスク(▲)・機会(●) 対応
社会課題解決に貢献する事業の具現化および規模拡大の遅延 リコーグループのもつ技術のさらなる活用と、オープンイノベーションの促進
ELSI(倫理的・法的・社会的課題)対応力の欠如による企業信頼失墜 / 事業機会損失の発生 倫理啓発に向けた推進体制の構築と活動の推進ならびに価値創出プロセスにおける技術倫理活動などのさらなる強化
社会情勢を踏まえた、部品および原材料供給の遅延や停止によるサービス投入機会の損失 リスク発生を想定した、重要部品別の複数仕入先の選定または代替品の選定など、予防・対応プロセスの強化
360 度画像・映像を活用した建設現場の DX に対するニーズの拡大 パートナーとの共創による建設現場のDX に向けた 360 度画像・映像の活用と、新たな市場におけるユースケースの開発と展開
新たな感染症の脅威や経済安全保障を踏まえた国内創薬力強化に関するニーズの高まり エリクサジェン・サイエンティフィック社の子会社化による、創薬支援事業や治験薬製造基盤の整備・構築
さまざまな用途に応じた高機能・高性能二次電池への期待の高まり 材料コスト削減が期待できるインクジェット技術によるリチウムイオン二次電池の製造技術の開発
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