リコーグループは、環境保全活動の活性化を目的に、環境マネジメントシステム(EMS)を構築してきました。1995年のリコー御殿場事業所のISO/DIS14001認証取得をはじめ、2000年3月には世界の主要生産拠点すべてが認証を取得。2001年には国内販売グループが一括で認証を取得し、海外の販売会社でも積極的に認証を取得するなど、ISO14001の認証取得を通じた「全員参加による環境経営の風土づくり」を進めてきました。2007年2月からは、事業と環境の融合を図り、環境経営に取り組むために、各事業活動のプロセスに環境リスク・機会を組み込んだEMSに変更し、事業活動と環境保全活動を、同じ意思決定のもとで進めています。2013年12月には国内の認証を全て統合し、ガバナンスの強化と共に認証業務の効率化をおこないました。
EMS活動のレベルアップ
リコーグループは「全員参加」を基本に、環境経営のレベルアップに取り組んでいます。「全員参加」とは、研究開発から製品設計、調達、製造、輸送、販売、保守・サービス、回収・リサイクルの各部門の一人ひとりが、自分の業務に環境の視点を取り入れて活動することを意味します。
これらの活動は、利益創出を追求する「QCD活動*」と、ほぼイコールになっています。例えば、環境影響に関わるデューディリジェンス・環境法規の遵守計画や教育計画などすべてのプロセスにおいて従業員一人一人が遵守するルール=リコーグループスタンダード(RGS)に盛り込まれており日々の活動につなげています。
また、従業員一人一人が自分の活動が環境にどのように影響するのかを認識することが、環境負荷低減と利益創出の同時実現を目指すリコーグループの環境経営を支える土台となります。
そのために、入社時と昇格時には自社の活動が環境に与える影響を理解するトレーニングを行い定期的にサステナビリティ部門より環境に関する学習コンテンツ(SDGsスキマ講座)を提供するなど自立的に考え行動できる人材の育成に努めています。
また、活動のレベルアップを図るために、グループ内ベンチマークも随時実施し、ノウハウを水平展開しています。
全員参加の環境経営活動
リコーグループでは、『リコーグループトータルリスクマネジメント基本規定』に基づき、PDCAサイクルによる内部統制機能としての内部監査などのリスクマネジメントが実行されています。また、「クライシス*発生時の初期対応」では、クライシスの種類に応じてそれぞれの対応主管区や報告レベルが明確にされており、リコーの社長および関連する役員への逐次報告と社長方針に基づく応急対応策がなされます。環境に関わるクライシス発生時、またクライシスにつながりそうなレベルの問題の発生時の初期対応は、下記のフロー図に基づいて受付・報告・指示・対応・協議が行われます。
環境に関する罰金・科料(リコーグループ)
2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | |
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件数 | 0 | 0 | 0 | 0 |
金額(US$) | 0 | 0 | 0 | 0 |
環境に関わるクライシス発生時の対応フロー図
紙や文具、事務機器などのユーザーとして、環境配慮型製品を積極的に使用する「グリーン購買」を推進しています。国内のリコーグループは2002年4月に、紙、文具、事務機器、OA機器、家電製品、作業用手袋、作業服、照明の8分野を対象とする「グリーン購買ガイドライン」を策定し、海外の生産・非生産拠点でも独自の規準を設けて、グリーン購買を推進しています。