アメリカ/リコーエレクトロニクス
アメリカの生産関連会社リコーエレクトロニクス(REI、本社・カリフォルニア州タスティン)は、本社社屋に太陽光発電システムを導入しました。これにより、本社社屋の消費電力の10%にあたる年間約350,000kWhを自然エネルギーで賄うことができ、CO2換算で年間98.1トン、電力コストは年間56,000ドル以上の削減が期待できます。
好天が多く、陽光あふれる南カリフォルニアは、太陽光発電の設置に適した立地であり、REIの本社屋上には約1,000枚の太陽光パネルが設置されました。カリフォルニア州政府や連邦政府の補助金等で投資費用の約60%を賄い、残りの費用については6年以内の回収を見込んでいます。
2011年2月9日に行われた完成式典には、Jerry Amante タスティン市長、伊原純一 在ロサンゼルス日本国総領事をはじめ、プロジェクトに携わったパートナー企業(SPG Solar Inc.)やREIの社員が一同に会し、近隣のリコーのお客様やサプライヤーの皆様もご招待して建設完了を祝いました。
REI山下良則社長(当時)のコメント
太陽光発電システム導入については、この景気の悪い時期にどうしてこんな投資をやるのかという、批判とも驚きともつかない意見が社内外にありました。でも、私は「だからこそ今やるんですよ」と答えてきました。理由は3つです。
(1)こういう時だからこそ、環境リーディングカンパニーとして、
リコーは、その姿勢を示すべきである。
(2)他社が環境投資を控えていたので、それまでメーカー各社が増産してきた
太陽光発電パネルの価格が激安に動いていた。
(3)カリフォルニア州や連邦政府の補助金の率が高い時期に投資することで、
補助金の額が多く、回収期間が短縮できる。
タイ/リコーマニュファクチャリングタイランド
2009年9月に操業を開始した、リコーグループの生産関連会社リコーマニュファクチャリングタイランド(RMT)の建屋は、製造エリア、倉庫、事務所、食堂などの各所に環境配慮を施して建設されました。
自然採光や自然換気を取り入れ、高効率水冷冷凍機空調システム、屋根断熱、熱線反射ガラス、高効率Hf安定器、人感センサーなどの採用により、試算では年間約250トンを超えるCO2削減効果があります。
さらなるCO2削減を目指し、2014年には屋根に太陽光発電システムを導入(35,600kWh/年)したほか、冷却装置の更新、製造エリアや倉庫などでのLEDランプの更新や導入エリアの拡大などを行ないました。
導入に際して、RMT内で部門横断の環境委員会を設置し、各部門での目標を設定すると共に、定期的に進捗を報告しあうことで目標通りにプロジェクトを進めました。
試算では年間約230トンのCO2削減、1,550万円のコスト削減効果が期待できます。CO2削減効果は、RMTの年間CO2排出量のおよそ9%削減に相当します。