製品のライフサイクル全体の環境負荷を地球環境の持続可能な範囲内に抑えることを目標に製品および生産プロセス技術の開発を行うだけでなく、より広い領域での展開を視野に持続可能な社会実現に貢献する基盤技術の開発を行っています。
リコーグループは、製品のライフサイクル全体の環境負荷を地球環境の持続可能な範囲内に抑えることを目標に製品開発を行っています。まず、事業活動全体の環境負荷を エコバランスで把握し、その結果をもとに環境行動計画の製品分野の目標値を設定(P)、目標達成に向けてLCA設計や生産プロセス技術の開発を行います(D)。その結果を再びエコバランスで把握し(C)、次の目標に反映させています(A)。また、製品に直接関わる技術開発だけでなく、社会全体の負荷削減に寄与する技術開発テーマにも取り組んでいます。「新規/代替材料の獲得」「ITによるペーパーレス化」「リユース/リライタブル技術による紙代替」 など、リコーのコア技術をより広い分野で応用できる環境技術に進化させるため、活動を加速しています。
環境技術の重点検討領域
環境技術開発は、環境経営を実現するために最も重要な取り組みのひとつであり、原材料調達からお客様先での使用、リサイクルまでのライフサイクル全体において環境負荷の少ない製品を提供し、環境負荷削減と経済価値の創出を同時に実現していくための基盤となります。
リコーグループでは、近年の気候変動問題、資源枯渇、環境法規制などに対応し、低炭素社会/資源循環型社会に向けたものづくりを実現するには、従来技術の積み上げだけでは不十分であるとの認識のもと、環境技術開発に取り組んでいます。
2010年度は、2020/2050年中長期環境負荷削減目標の達成に加え、環境価値向上を目指した技術目標の再設定を行い、その技術開発目標を達成するための技術戦略を策定しました。2011年度からの環境行動計画においては、技術検討領域の拡大や、各技術分野を横断的に連携させていく体制を強化し、より革新的な環境技術開発を推進します。それによって、2020年中期環境負荷削減目標はもとより、社会全体の環境負荷削減に寄与する技術開発も強化していきます。
環境技術開発の取り組み
LCA設計とは、ライフサイクル全体を通した製品の環境負荷削減目標を設定し、PDCAのサイクルを回すことによりその目標を達成する設計プロセスです。 リコーでは、2006年度に「LCA算出ツール」を開発し、設計者がより効率的かつ効果的にLCA設計を行えるようになりました。その後、このツールを活用して、製品の仕様と関連づけたLCA評価を開発機において行い、その結果から開発機の削減目標を設定しています。
LCA(Life Cycle Assessment
製品の「ゆりかごから墓場まで」、つまり原材料を製造するための資源採取から、製造・輸送・販売・使用・保守・回収・リサイクル・廃棄に至るまでの間に、どのような環境負荷が、 どの程度あるのかを定量的に把握することを意味します。また、その一部を取り出して使用することもできます。
年度別に公開されたリコーの日本国内特許出願から、環境負荷削減(省エネ、リサイクル、資源循環、 廃棄物排出低減など)に寄与する特許出願を集計した前年度比の増減率は、以下のとおり増加傾向にあります。
2011年度 | 2012年度 | 2013年度 | 2014年度 | |
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環境関連特許出願数増減率 (前年比) | 14% | 6% | -1% | 17% |
取り組みのご紹介
リコー製品や生産プロセスを支えるだけでなく、より広い領域での展開を視野に、社会全体の環境負荷削減に貢献する基盤技術の開発を行っています。
取り組みのご紹介
LCA設計や省エネ技術などの開発により、より環境負荷の少ない製品づくりに力を注いでいます。
取り組みのご紹介
より少ない環境負荷で高い品質を実現するため、生産プロセス技術やリサイクル技術の開発に取り組んでいます。