ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョンとワークライフ・マネジメント 日本での取り組み

リコーグループが目指すダイバーシティ、エクイティ、インクルージョンとワークライフ・マネジメント

リコーグループでは、社員一人ひとりがやりがいを持って活躍し、イノベーションを創出することで、企業力を向上させ、社会の持続的な発展に貢献していきます。その実現のためには、多様な人材が活躍できる環境整備が必要であり、社員一人ひとりが仕事と生活の双方をマネジメントし、生産性の高い働き方をすることが必要となります。
このような考え方から、リコーグループでは「ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン」と「ワークライフ・マネジメント」を経営戦略の1つと位置づけています。
リコーグループでは、「意識・風土醸成」をベースに「多様な人材の活躍推進」と「両立支援と働き方の見直し」を3つの軸として掲げ、それぞれ取り組みを進めています。

ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン

多様な人材が個性・能力を最大限に発揮することでイノベーションを生み出し、価値創造につながっている。

ワークライフ・マネジメント

効率的な働き方で仕事と生活の双方の充実が実現し、さらに質の高い成果を生むサイクルを創っている。
これにより、企業価値の向上と社員一人ひとりのやりがい(活躍)の実現を目指します。

前述の内容を表した図

様々な施策で意識改革をはかり、より働きやすい企業へ(リコーの主な取り組み)

多様な人材の活躍推進

  • 女性管理職勉強会&交流会
  • 女性管理職候補層早期育成研修
  • 若手女性向けキャリアフォーラム
  • 国際女性デーイベント
  • 障がい者の職域拡大
  • ベテラン人材へのキャリア支援
  • LGBT基礎理解セミナー、e-learning 等

両立支援と働き方の見直し

  • 育児/介護支援制度(休業&短時間勤務)
  • 支援休暇制度(看護、介護、不妊治療、私傷病等)
  • 時間単位有給休暇、有給休暇の連続取得促進
  • 在宅勤務、サテライトオフィス、ワーケーション
  • フレックスタイム制度(コアタイムなし)
  • ショートワーク制度(短時間、短日数)
  • 配偶者転勤特別長期休暇
  • ボランティア特別長期休暇
  • 両立支援コミュニケーションガイド(上司&利用者向け)
  • 復帰支援セミナー、介護セミナー、ファミリーデー 等

意識・風土醸成

  • ダイバーシティ&ワークライフ・マネジメント情報発信(専用ポータルサイト)
  • 意識啓発セミナー
  • 国内グループ会社推進会議

意識調査

  • 社員意識調査(エンゲージメント)
  • ワークライフ・マネジメント意識調査
前述の内容を表した図

意識・風土醸成

意識改革を根底に据えた取り組みを幅広く展開

「多様な人材の活躍推進」や「両立支援と働き方の見直し」の取り組みを進める上で重要となるのがこれらを受け入れる従業員一人ひとりの意識や組織風土と考え、正しい理解を促し「意識・風土醸成」につながる様々な取り組みを行っています。

主な取り組み

  • 専用ポータルサイトによる情報提供、発信
  • ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョンとワークライフ・マネジメントに関するテーマのセミナー開催
  • ワークライフ・マネジメント意識調査(制度の認知度向上、社員意識の変化・ニーズ把握)

両立支援と各種制度

仕事と生活の両立を支援する制度の早期導入と拡充

リコーでは、育児休業法施行前の1990年に育児休業と短時間勤務を導入し、その後も社員の実態やニーズ、家族介護にも対応できるよう制度を充実させてきました。
​現在は、短時間勤務に加えて、在宅勤務などのリモートワークや短日数勤務など、自身のライフスタイルに合わせた働き方が選択できます。​

毎年、復職支援セミナー(育児)、介護セミナーを開催し、対象者が利用できる会社の支援制度や人事上の処遇等について解説しています。復職支援セミナーでは、先輩社員による育児と仕事の両立に関する “体験談” 、グループディスカッションを通じた参加者同士の情報共有などを行い、大変好評なセミナーとなっています。
併せて、育児・介護ともに復職後のスムーズな職場復帰支援のため、休業中も上司とのコミュニケーションを取るようにしており、復職前には復職面談を実施しています。
​また、2003年からは、休業期間中の人事評価が昇格・昇級において不利に働くことがないよう、休業前と復職後の人事評価を考慮した査定を実施するキャリアリカバリー策を取り入れています。
早期からの様々な取り組みを経て、男女とも育休取得率は100%。
育休取得後の復職率もほぼ100%となっています。

また、一部のグループ会社では、産休・育休から復職した女性社員のために、業務時間内に搾乳などが出来る施設を設けています。

復職支援セミナー(育児)

働き方変革

総実労働時間の低減

リコーでは、働くときは集中して働き、休息するときは十分にリフレッシュする「メリハリのある働き方」を推進しており、効率的な働き方による残業削減や有給休暇の取得促進といった総実労働時間の低減に積極的に取り組んでいます。
具体的には、業務の見直しや自動化、残業が多い社員の上司への注意喚起、労務管理研修の実施など、残業削減に向けて取り組んでいます。
有給休暇の取得促進については、取得奨励月間や奨励デーなどの設定に加えて、5日間の連続休暇の推奨や時間単位の有給休暇を導入し、有給休暇が取得しやすい風土作りに取り組んでいます。​

柔軟な働き方の推進

フレックスタイム制のコアタイム廃止やリモートワークの日数、場所の制約撤廃など、新しい働き方に合わせて勤務制度を見直すと共に、サテライトオフィスの拡充や、デジタルツールの活用促進など、より効率的な働き方ができる環境づくりを推進しています。それにより、職種や仕事内容に合わせて働く時間や場所を自ら考え、選択することができ、出社とリモートワークを柔軟に組み合わせた最適な働き方が実現できています。

女性活躍推進

取り組みのステップ

1980年代後半から 継続就業

  • 両⽴⽀援制度の整備

2000年代後半から ⼥性活躍推進

  • ⼥性社員の育成強化
  • マネジャー意識啓発
  • ⼥性社員の獲得強化

2010年代後半から D&I推進と働き⽅改⾰

  • D&Iを通じたイノベーション、価値創造
  • 働き⽅変⾰、育児介護に限らない柔軟な働き⽅の実現
前述の内容を表した図

リコーグループは多様性の一つとして、女性活躍推進の取り組みを継続的に行っています。
2011年2月にWEPs(Women's Empowerment Principles)に署名、2016年2月には内閣府が推進する「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」の行動宣言に賛同。多様な人材が活躍できる環境を構築するために、経営トップも積極的に関わり、女性のエンパワーメントに繋がる施策や女性の活躍推進を加速して行なっています。
また、2020年度より女性管理職比率をESG目標として設定し、目標達成に向けた取り組みを強化、加速しています。

行動宣言 輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会のロゴ

女性管理職比率目標値(2025年度)

  • グローバル : 20.0%以上
  • 国内リコーグループ : 10.0%以上
  • リコー単体 : 10.0%以上

能力と意欲のある女性を登用するための育成施策と活躍推進(主な取り組み:リコー)

⼥性管理職の成⻑⽀援

  • ネットワーク構築
  • 交流を通じた視野拡⼤と相互研鑽

管理者候補層の早期育成強化

  • マインドセット
  • スキル強化と実践トレーニング

将来管理職候補層の⻑期的・計画的育成

  • キャリア意識の醸成
  • 両⽴不安の軽減

職場環境整備

  • マネジャー向け意識啓発策(セミナー・研修・コミュニケーションガイド等)
  • ダイバーシティに関する社員への周知、PR(ポータルサイト、意識調査、国際⼥性デーイベント等)
  • グループ各社推進促進のための交流、情報共有(推進責任者会議等)
  • 働き⽅変⾰の取り組み(⼀⼈ひとりの働きがいつくりと誰もが活躍できる環境作り、フォーラム、制度整備等)
  • トップのコミットメント(DEIステートメント制定、ダイバーシティKPIの設定、C∞Lボス宣⾔等)

各階層別の課題に合わせた⼥性向け研修やフォーラム

  • ⼥性管理職勉強会・交流会

  • 社外プログラム

    • 管理職向け(部⻑/課⻑)
    • 管理職候補層向け
  • ステップアップ・プログラム

  • 若⼿⼥性社員向けキャリアフォーラム

  • 復職⽀援セミナー

前述の内容を表した図

障がい者雇⽤・職域拡⼤の取り組み

創業の精神である「人を愛し 国を愛し 勤めを愛す」という理念のもと、障がいの有無に関係なく、公平な処遇と自己実現をめざし、それぞれの適性を活かした仕事ができる職場で働くことを基本姿勢に、リコーグループでは障がい者雇用を積極的に取り組んできました。
主な事業所では、駐車場やスロープ、車イス対応トイレなどの設置や、ハンディに合わせた業務機器も必要に応じて導入しています。
リコーグループでは法定雇用率より高く目標を定め、取り組んできました。具体的には精神障がいの方、知的障がいの方を多く受け入れるため職域拡大をしてきました。今後は更に高い目標を設定し、障がい者の雇用拡大を図っていきます。
詳細は、リコー障がい者採用ページをご参照ください。

SOGI(LGBTQ+)理解増進

リコーグループでは、誰もが安心し、自分らしさを発揮できる職場環境の実現を目指し、SOGI(LGBTQ+)に関する理解促進施策を展開しています。
様々な性のあり方、性的少数者について正しく理解することが、無理解からくる差別をなくし、誰もが気持ちよく働ける職場環境の実現には不可欠と考え、2018年10月にはリコーグループ企業行動規範を改定し「3.人権を踏まえた行動」の ”排除すべき差別” にSOGI(LGBTQ+)への配慮として“性的指向や性自認” を明記しました。
また、国内グループ従業員を対象としたセミナーや e-learning研修を実施しています。
他にも人権・ハラスメント、SOGI(LGBTQ+)に関する相談窓口の設置や、ジェンダーフリーのトイレや更衣室の整備を順次進めています。

セミナー開催

シニア社員の活躍

当社では、再雇⽤社員がこれまで培ってきた専⾨性やスキルを発揮し活躍頂ける環境づくりを推進しています。フレキシブルタイム勤務制や、リモートワーク、ショートワーク等の制度活⽤で多様な働き⽅を実現したり、⾃律的に⾃⾝のスキルや経験を活かせる職場を選択できる仕組みとして 社内公募や社内副業などを整備しています。
定年を迎えた⽅の多くが社内でやりがいを持っていきいきと活躍しています。

ダイバーシティ指標

男⼥別平均勤続年数(リコー)

12/3 13/3 14/3 15/3 16/3 17/3 18/3 19/3 20/3 21/3 22/3 23/3 24/3
男性 17.2 17.6 17.1 17.6 17.9 18.3 19.1 19.6 20.0 20.0 20.2 20.4 20.1
女性 17.0 17.4 17.1 17.7 18.3 19.5 19.7 20.3 21.0 20.5 20.9 21.1 20.8
前述の内容を表した図

⼥性管理職⽐率(リコー)

19/4 20/4 21/4 22/4 23/4 24/4
管理職に占める⼥性⽐率 4.1% 4.8% 5.4% 6.0% 6.6% 7.2%
⼥性管理職⼈数 130 150 163 183 197 207
前述の内容を表した図

管理職1⼈当たりの男⼥報酬⽐(基本給及び報酬総額)2023年度

1⼈当たり報酬総額
全従業員 78.6%
うち、正社員 76.6%
うち、パート・有期雇⽤者 84.9%
管理職 95.1%
  • (株)リコー(国内)
  • 処遇は男⼥同⼀。現在⽣じている差は職務、等級、年齢構成等の違いによるもの
  • 当社管理職の基本給における男⼥報酬⽐は96.4%です。

障がい者雇⽤率(特例⼦会社適⽤)

18/6 19/6 20/6 21/6 22/6 23/6 24/6
2.32% 2.33% 2.42% 2.43% 2.52% 2.51% 2.55%
前述の内容を表した図

社外評価・認定

リコーの取り組みは社外からの注⽬を集め、さまざまな評価をいただいております。これからも多様な⼈材がイキイキと働ける環境づくりを⽬指していきます。

主な評価

2005年 厚労省「均等推進企業表彰 東京労働局⻑優良賞」受賞
2007年 東京労働局 次世代育成⽀援「認定」(くるみん)取得(2009年、2011年、2013年、2015年)
2010年 ⽇経「にっけい⼦育て⽀援⼤賞」受賞
2013年 経産省「ダイバーシティ経営企業100選」選出
厚労省「イクメン企業アワード特別奨励賞」受賞
2015年 東京労働局 次世代育成⽀援「特例認定」(プラチナくるみん)取得
2016年 厚労省 ⼥性活躍推進法に基づく「えるぼし」企業認定(3段階⽬)取得
厚労省「均等・両⽴推進企業表彰 ファミリー・フレンドリー企業部⾨ 厚⽣労働⼤⾂優良賞」受賞
2018年 総務省「テレワーク先駆者百選」選出
2019年 ⽇経xwoman/⽇経DUAL「共働き⼦育てしやすい企業グランプリ2019 特別奨励賞」受賞
厚労省「テレワーク推進企業等厚⽣労働⼤⾂表彰(輝くテレワーク賞)特別奨励賞」受賞
2021年 ⼀般社団法⼈⽇本テレワーク協会「第21回テレワーク推進賞 会⻑賞(テレワーク実践⼤企業部⾨)」受賞
NPO法⼈ J-Win「2021 J-Winダイバーシティ・アワード 企業賞ベーシック部⾨ 準⼤賞」受賞
2022年 内閣府「地⽅創⽣テレワークアワード(地⽅創⽣⼤⾂賞)」授賞
総務省「テレワーク先駆者百選 総務⼤⾂賞」受賞
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