リコーはデジタルサービスの会社への変革のために、21次中経で4つの主要戦略を策定しました。その戦略の1つ「成長領域のサービス創出:AI/ICT」についてご紹介します。
リコーはこれまでオフィス領域のデジタルサービス創出に向けた、リコー独自の日本語GPT3*1モデルや、会議発話に強い音声認識技術、音声対話で業種・業務支援を行うデジタルヒューマンの開発など、さまざまなAI技術を開発してきました。また、現場や社会の領域では、画像や音声認識技術などのAIを活用し、建築・土木業向けに道路やのり面の状態を可視化する技術や、製造業向けに設備・工作機械の異常を検知する技術を開発してきました。さらに、工場や屋外などの現場でのAI活用を加速するため、ロボティクス*2やスマートグラスなどのICT技術開発も進めてきました。21次中経においては、これらリコー独自のAI/ICT技術開発を強化しながら、急速に発展している仮想空間利用に関する技術を獲得し、AIを活用したワークプレイスとお客様への提供価値の拡大を狙います。
コロナ禍でオンライン化が加速したオフィス領域向けには、リコー独自の大規模言語モデルやデジタルヒューマンに仮想空間利用技術を融合することで、デジタルバディ*3などの高度な業種・業務支援サービスを提供していきます。また、リアルかバーチャルかを問わずデバイスフリーで活用するための技術も開発します。仮想空間利用が加速している建築・製造の現場領域には、現場のデジタルツイン化を目指し、リコー独自のAI技術を搭載したエッジデバイスによる現場空間のデジタル化技術や、現場でのAI活用拡大に向けたロボティクス、XR*4技術の開発を推進し、BUのサービス創出に貢献します。
GPT3:OpenAI社が開発した事前学習済みの自然言語処理に特化した人工知能
ロボティクス:ロボットの設計・製造・運用・制御を研究する学問分野
デジタルバディ:人工知能を活用した人間のような対話を行う仮想的なパートナー
XR:拡張現実(AR)、仮想現実(VR)、複合現実(MR)の総称。現実とデジタルを融合した体験を提供する技術