リコーグループでは、1990 年代はじめから「省資源・リサイクル」を環境保全活動の柱のひとつと位置づけ、お客様から回収した複合機・プリンター、サプライ、消耗部品などのリユース・リサイクルの取り組みを、グローバルで地域別・製品別に展開してきました。日本においては、リースを中心としたビジネスモデルをもつ複合機には、製品1 台1 台を把握する仕組みがあり、それを活かした回収システムで資源の有効利用を図っています。ここで蓄積したノウハウは、ビジネスモデルの異なる国々でも活かされています。使用済み製品として回収されるリコー製品は、日本で年間10 万台以上あり、現在はそのほとんどを再生製品、再生部品または再生材料としてリユース・リサイクルしています。 また、リコーグループでは、製品設計・技術部門と連携し、2010 年より画像製品の定期交換ユニットに含まれる機能部品のリユースも行っています。 今後もグループ内のみならず仕入先様をはじめとするビジネス・パートナーの方々と一体となって活動を推進し、さらなるリユース・リサイクルの範囲の拡大を目指していきます。
リコーグループでの回収・リユース・リサイクルの取組は欧州・日本・米州・アジア・中国に自社拠点を配置しグローバルで進めています。また、自ら排出した廃棄物が信頼できるパートナーによって確実かつ適正に処理されるために、各国の事情に合わせ産業廃棄物処理業者の選定においてグループ 各社で基準(ISO14001,9001,R2,e-Stewards認証の取得など) を管理しています。
2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | ||||
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合計 | 内訳 | ||||||
本体/周辺機 | サプライ | パーツ | |||||
回収量(t) | 57,498 | 51,948 | 47,843 | 47,705 | 35,102 | 10,696 | 1,907 |
リユース・リサイクル・エネルギーリカバリー量(t) | 56,224 | 50,806 | 46,627 | 46,221 | 34,047 | 10,301 | 1,873 |
リユース・リサイクル率 | 83.9% | 84.0% | 84.4% | 84.1% | 94.7% | 47.7% | 92.8% |
エネルギーリカバリー率 | 13.9% | 13.8% | 13.1% | 12.8% | 2.3% | 48.6% | 5.4% |
単純焼却・埋め立て率 | 2.2% | 2.2% | 2.5% | 3.1% | 3.0% | 3.7% | 1.8% |
リサイクルの促進を図るため、保守サービス時に発生する交換済みパーツの回収リサイクルシステムを導入しています。このシステムは部品回収のための配車は行わずSBSリコーロジスティクスが運用している部品配送後の帰社便に日本全国のサービス拠点から回収されたパーツを積み込みリコーが運用しているリサイクル拠点に運送するものです。
Ricoh Europeでは、2012年以降 使用済みサプライ品の回収を増やすために、新しい回収スキームを追加しました。サードパーティ回収業者が回収したリコー製サプライ品をRicoh Europeが買い取りを行います。 現在(2021年10月時点)、欧州全土で、9か国15社の回収業業者と提携しており、更にこのネットワークを拡大する予定です。この取組により、サプライ品の回収量を拡大し リユース・リサイクルを促進していきます。
フランスでは リコーフランスを含む事務機器メーカー17 社の共同出資でCONIBI 社を設立し、回収業務を委託しています。CONIBI 社は独自の無料回収システムを形成し、トナーカートリッジや消耗品のリサイクルを促進しています。