事業を通した社会課題解決と並行して、事業領域内外に関わらず、“意志と責任”をもって重点的に取り組むことを決めた社会貢献活動を、地道に継続的に実施しています。会社や社員が直接実施する活動はもとより、社会課題の解決に向けて活動しているNPO・NGOなどの支援も含まれます。
「はたらく人のインクルージョン」とは?
SDGsが目指す“誰も取り残さない”社会に向けて、多様な働く人、例えば障がい者、ホームレス、移民、難民、シングルマザーなど働くことに困難を抱える人の「はたらく」を支援することを、「はたらく人のインクルージョン」と呼んでいます。
重点分野への設定背景
「はたらく歓び」を支える企業として、事業では、人がより人間的な創造性のある仕事に注力できるための製品やソリューションの提供を目指しています。社会貢献では、働くことに困難を抱える人の支援を行うことで、より多くの人の「はたらく歓び」を支えたいと考えています。
関連プログラム
若者向けデジタル支援プログラム急速なデジタル社会の進展のなかで、情報格差により就労に困難を抱える若者たちの支援を行っています。リコーグループ社員がデジタルイノベーションで変化するワークプレイスを紹介するほか、画像制作案件における受注から納品までの業務を疑似的に体験できるデジタル技術を活用したスキルトレーニングを提供するなど、働くことへの参画を後押しします。
ベトナムのNPOと連携し、家庭環境などにより十分な教育が受けられず、就労に困難を抱えるベトナムの若者たちの支援を行っています。
3か月間のトレーニングでは、グラフィックデザインを学ぶテクニカルトレーニングに加え、コミュニケーションスキルや問題解決能力など、仕事をする上で基本となるソフトスキルトレーニングを提供しています。また、トレーニング期間中にはリコーベトナム社の社員がプロボノとして若者に面接スキルを教えるトレーニングを実施し、働くことへの参画を後押しします。
リコーが提供するオンライン写真販売サービス「こども成長アルバム そだちえ」では、保護者が購入した写真の収益の一部をNPO・フローレンスに寄付することで、病児保育、障がい児保育、ひとり親支援など、主に働く親子を取り巻く社会問題の解決を支援しています。本活動を通じて、フローレンスと連携し、親だけが子育てする社会から、社会全体でそれを支え、共に子ども達を育むことがあたりまえの社会の実現を目指しています。
「地域・社会の発展」とは?
「地域・社会」は、人々が生活を営む場所あり、人や組織の集合体でもあります。健康で生きがいのある生活を送るために、リコーグループならではの価値を提供・創造することで、「地域・社会の発展」に貢献したいと考えています。社会貢献では、特に生活の基盤である教育、ヘルスケア、まちづくりの3つの分野を対象とし、活動に取り組んでいます。
重点分野への設定背景
地域に根差した事業展開により、持続可能な社会づくりに貢献するため、マテリアリティとして「地域・社会の発展」を設定しています。
教育、ヘルスケア、まちづくりなどを通して、地域社会の発展に貢献します。
関連プログラム
リコー・サイエンスキャラバン子どもたちに科学を好きになってもらうことを狙いとして、科学実験ワークショップ「リコー・サイエンスキャラバン」を全国各地の科学館や国公立大学で開催される科学イベントで実施しています。
リコーの技術と人材を活用し、360度カメラの仕組み・インク吐出技術、光と色の3原色を活用したコピーの仕組み等、参加者が体験・実験を通じて理解できるプログラムを開発・運営しています。
2020年度からは、文部科学省が推進する総合的な学習の時間(探究)への貢献につながるプログラムの開発と実施に取り組んでおり、教育委員会や学校との連携を通じて新しい教育スタイルの構築・展開に繋げています。
ステークホルダーダイアログを実施「市村自然塾 関東」は、“生きる力を大地から学ぶ”の理念のもと、農作業と共同生活を通して子どもたちの成長支援を行っています。「自然の助けを借りながら、ともに考え、知恵を働かせ、自らの汗を流し、自らが成長する」を基本方針に、春の種まきから秋の収穫まで、一連の農作業のすべてを子どもたち自身の手で行う活動です。また、卒塾生で構成される「大地の会」が行なう活動をサポートし、社会へ巣立つ塾生達の成長を支援し続けています。
「気候危機への対応と生物多様性保全」とは?
世界各地で、地球温暖化の影響とみられる自然災害が相次いでいます。気候危機への対応が急務となる中、リコーグループでは、生物多様性保全につながる活動として「森林の保全」「植林活動」への取り組みをステークホルダーの皆さまと進めています。また、お客様へ届く紙製品についても、森林に配慮した製品を届けています。
重点分野への設定背景
地球の環境負荷を削減するためには、脱炭素社会の実現、循環型社会の実現とならび、生物多様性保全の活動を強化することが必要であると考えています。リコーの主力事業である複写機ビジネスは紙を使用する製品であり、森林に配慮した製品をお客様に提供したいと考えています。地域と連携した森林保全の活動を推進し、サステナブルな原材料の調達による製品での取組みも進めています。
関連プログラム
自社のリソースを効果的に活用し、社会の課題解決に貢献するには、社員一人ひとりの意識が重要です。社員が社会的課題への関心と感受性を高め、社会貢献活動への積極的な参加や自らの仕事を通して課題解決に取り組む意識醸成を目的に、様々な機会を提供しています。
FreeWillは、「一人ひとりの浄財をより多数の参加と継続によって、全体で大きな資金として社会貢献活動に資すること」を狙いとして、1999年に発足した社員参加型の支援組織です。現在はグループ会社7社の社員が任意で会員となり、活動に参加しています。
会員は毎月の給与と賞与の端数を拠出し、集まった資金を社会課題解決のために活動している団体・個人への寄付支援や、社員の社会貢献活動に役立てています。
定期的に行なっている寄付活動では、会員による推薦と会員代表の審議に基づいて支援先を決定しており、寄付金には参加会社7社(リコー、リコージャパン、リコーITソリューションズ、リコークリエイティブサービス、リコーインダストリー、リコーインダストリアルソリューションズ、エトリア)から、社員の気持ちを応援するマッチングギフトがプラスされます。
また、日本の絵本に現地語の翻訳シールを貼り、アジアの子どもたちに届ける「FreeWill絵本プロジェクト」など社員参加型の活動を企画。FreeWillを通して多くの社員がボランティアに参加しています。なお「FreeWill絵本プロジェクト2023」は公益社団法人シャンティ国際ボランティア会の「絵本を届ける運動」に団体参加する形で実施しました。
リコーグループは、企業理念や事業戦略、環境経営の取り組みに紐づけて、SDGs達成に向けたさまざまな取り組みを進めています。
2019年6月より、毎年6月に実施してきた環境イベント「グローバルエコアクション」を改名し、新たに「リコーグローバルSDGsアクション」として、脱炭素社会の実現に向けた温暖化対策等のエコアクションのみならず、広く様々な社会課題の解決についてグループ社員が一体となって考え行動するイベントを開始しました。本活動によりSDGsの達成に向けた活動の環を拡げ、大きなアクションの環へと成長させることを目指していきます。
リコーブラックラムズは、地域のみなさまにラグビーを通じキッズラグビー、地域スポーツの普及、青少年の育成に積極的に取り組み、地域に貢献し、地域に愛されるクラブづくりを行なっていきます。