インド北東部に位置するビハール州はインド内で最も貧しい州と言われており、深刻な貧困状態にあります。
ビハール州のマドバニ地区では、伝統的な美術品であるマドバニ絵画を制作し、土産物として販売をしている女性は多くいるものの、デザインや技術のスキル、販売ルート獲得に必要な知識の不足により、充分な収入が得られず、生計を立てることが難しい状況に陥っています。
本プログラムでは、インド農村部在住の女性アーティストを対象に、アートスキル向上とデジタルスキル習得の支援を行うことで、収入向上や生活向上につながるように支援することを目的としています。
また、リコーのアートブランド「StareReap(ステアリープ)」*1と連携し、アーティストがより新しい表現の作品を生み出すサポートを併せて実施いたします。将来的には、ローカルアートに関心が高い欧州での展示やPRのサポートも行い、欧州アート市場での立体表現手法(2.5D)の認知度向上にもつなげていきたいと考えています。
マドバニ絵画の例
現地では、インド農村部の収入向上を技術トレーニングやバリューチェーン構築により実現する社会企業/NGOであるDRISHTEE(ドリスティ)と連携し、2020年度より、以下のトレーニングを実施しています。
基礎レベル(1カ月)
アートの基礎について学ぶ
アドバンスレベル(3か月)
主にデジタルを使用したデザイン手法を学ぶ
基礎レベル(1カ月)
テキスタイルの基礎について学ぶ
アドバンスレベル(3か月)
主にデジタルを使用したデザイン手法を学ぶ
リコーグループでは、2020年度から社会貢献の重点分野のひとつに「はたらく人のインクルージョン」を掲げ、多様な働く人、例えば障がい者、ホームレス、移民、難民、シングルマザーなど働くことに困難を抱える人の「はたらく」を支援しています。本プログラムは、2019年からリコーが参画しているB4IG*2が掲げるビジネスにおけるインクルーシブ(包括的)な成長を目指す取り組みでもあります。本プログラムを通して、SDGsが目指す“誰も取り残さない”社会に向けて、デジタル技術を用いて格差解消に貢献していきます。