ゼロから研究する楽しさが原点。本音で話せる環境へ
- どんな学生時代を過ごしましたか?
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いろいろなことを自分でやってみるのが好きな学生だったと思います。
大学ではレーザー加工で部品の接着力を上げる研究を行っていました。新規の研究に対して、論文や教授、先輩や同期からのアドバイスを参考にしつつ、まずはトライ&エラーで実験をしたり、評価プロセスの策定や3Dプリンターを用いた治具試作などをいちから用意したりしたこともあります。
また、学部、大学院を通じて教職課程も履修しており、機械工学以外にも電気、土木、生命等の幅広い知識を身に着けていました。学生時代の、ゼロから新しいものを自由に研究する、いろいろな分野に興味を持つ活動が、技術者としてのルーツになったと思います。
- リコーに入社しようと思った決め手は何ですか?
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働く人の雰囲気が良く、働きやすいと思ったところです。
教育実習で学生と過ごすうちに、将来的に生徒のために役に立つ製品の設計開発をしたいと考えていました。そのなかでプロジェクターやIWB(インタラクティブホワイトボード)を販売しているリコーに興味を持ち、インターンシップに参加したところ、対応いただいたみなさんの人当たりがよく、また本音ベースで話をしていただけたように感じました。
入社後もその印象が変わることなく、コミュニケーションが取りやすい職場環境だと感じています。若手でも意見がないがしろにされることはなく、手をあげればいろいろなことにチャレンジさせてくれます。
自分の成果が“カタチ”になる歓び
- 普段の仕事内容を教えてください。
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主に印刷会社様などで使われる、高速・高生産・高信頼性を実現するプロダクションプリンターの設計開発に携わっており、なかでも特にレーザー書込部分について、設計から評価、解析までを担当しています。加えて、生産設備更新の相談対応やお客さま先でのトラブル解決の協力など、製品に関わる幅広い分野に携わることもあります。
担当部分については周囲の協力を得つつも自分自身で評価・検討を行っており、やった分がそのまま成果になるためとてもやりがいを感じています。

- 仕事をするうえで心がけていることは?
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現在担当している業務の目的を常に明確に意識することです。
設計開発は考えることも多く、評価を進めると予期しなかった結果が出ることが多々あります。そのようなときに、直面した結果に流されず、現状の業務の目的を大前提として考えて、それに対する結論として○なのか×なのかを判断して、方針がぶれないようにしています。
また、どのようなことでも物事を進める際には、一歩目が大切だと考えています。はじめる前の十分な検討、周囲へのレビューが重要だと心がけています。
- リコーで「はたらく歓び」を感じた瞬間はいつですか?
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お客さまを訪問して、実際に私が設計開発に携わったプリンターが使われているのを見たときです。
機能を評価するために社内でプリンターを使うことは多いのですが、お客さまのところで、多くの人が知っている有名企業の名称が記された封筒やパンフレットが印刷されている瞬間に立ち会うと、「私が設計開発した製品が、ちゃんとお役に立っている!」と、とてもうれしくなります。
構想から量産まで携われる面白さ。責任感と充実感
- リコーのいちばんの魅力を教えてください。
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社内の人柄の良さは先述の通りですが、設計開発に携わる人間としては、担当する製品について最後まで責任を持てることだと思います。
リコーは設計開発の担当が構想・試作・量産・不良対応など、関連するすべてのプロセスに携わることができます。もちろんタスクや検討事項、困難な部分も多いですが、やりがいや達成感は非常に大きいと思います。
また、そうした一連に関わることで、いろいろな経験をすることができるのも魅力だと思います。個人的には、試作のために工場へ行ったり、修理のために海外の倉庫へ行ったり、製品をお客さまに納品する場に立ち会えたことが印象に残っています。
- 職場はどんな環境ですか?
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総合的に見て、働きやすい環境だと思います。
年次や役職に関係なく相談をすることができ、部署内での研修やレビューなどで成長できる環境が整えられています。
また、働き方についても選択肢があり、リモートでの在宅勤務と出社とを使い分けることができます。特に、7時から20時の間でコアタイムなく業務ができるエフェクティブワーキング制度(※)が活用できるのはありがたいと感じています。また、各種の特別休暇があることもうれしいところです。結婚の際に5日間分の特別有給休暇を取得できたので、スペインに新婚旅行に行くことができました。
※エフェクティブワーキングタイム制度:https://jp.ricoh.com/jobs/environment
- リコーのどのような部分に将来性を感じますか?
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直近ではオフセット印刷をデジタル印刷へ置き換える分野において、将来性を感じています。
オフセット印刷は、簡単にいうと版画のように版を作って紙に印刷する方法で、デジタル印刷は印刷データから用紙に直接印刷する方法です。オフセット印刷は版を作るのに費用がかかるので、大量印刷ではコストを抑えられますが、少量の印刷ではコストが割高になってしまいます。
今後、ニーズの多様化や環境に配慮した最低限の印刷が求められるなかで、オフセット印刷がデジタル印刷に移行していくことは必然的な流れになりつつあります。その分野でリコーのプロダクションプリンターがシェアを拡大していくことができると考えています。