現在、日本国内に存在する約122万kmの道路(実延長)のうち、自治体管理の市町村道が約84%を占めています。これらは高度経済成長期に敷設された路線も多く、経年による老朽化が社会的課題となっていますが、人手不足や効率面の課題があり点検しきれていない路線が数多く存在します。
「リコー 路面モニタリングサービス」は、ステレオカメラ*で路面の3次元画像と輝度画像を同時に撮影し、輝度画像のAIによる機械判読から「ひび割れ率」を、3次元画像から「わだち掘れ量」と「平たん性」を算出することで、この3種類のデータの自動算出を実現しました。これにより、網羅的かつ効率的に路面舗装状態を把握できるため、道路修繕の優先順位を効率的かつ的確に判断できるようになると期待されます。
さらに、本システムは一般車両をベースとしているため、計測装置の製作及び維持管理費用を大幅に抑制でき、従来人手による多大な工数を要していた測定結果の算出や報告書の作成までのプロセス全体の自動化による費用抑制と合わせ、点検コストの大幅低減にも繋がると見込まれます。加えて、従来の大型専用車両では計測が困難であった生活道などの細い路線にも対応できるため、点検対象の拡大にも貢献します。
リコーは社会インフラをモニタリングするシステムを開発することにより、社会インフラの老朽化、人手不足などの様々な社会課題の解決に取り組みます。