株式会社リコー(社長執行役員:近藤史朗)は、国内のサプライ生産拠点である沼津事業所(静岡県沼津市)に建設していた「PxPトナー」(ピー・エックス・ピー・トナー。リコーの重合トナー)の新工場の竣工式を11月5日に行い、同日より順次生産を開始します。
リコーは、主力であるカラー複合機・レーザープリンターに順次PxPトナーを搭載しており、現在11機種まで搭載機種を拡大しています。新工場は、急速な需要拡大に対応するために2007年7月に着工したもので、これまでの同事業所における生産能力(年間約8,000トン)とあわせ、年間約11,000トンの生産能力になります。
PxPトナーは、ポリエステルを用いた重合トナーで、工法はエステル伸長工法という独自方式を採用しています。トナー粒子が小さく均一で、しかも形状制御が容易なため、より一層の高画質化を実現いたします。またポリエステルを用いたことで熱特性が均一となり、トナーの定着温度をより一層低くすることができるため、機器の省エネ化を可能にします。
特に「新カラーPxPトナー」は、更なる省エネ対応と高画質化を狙いとして、新開発のポリエステル樹脂により、従来のカラーPxPトナーに比較して、定着温度を20度低下させることを実現しました。さらに、新たなトナー形状制御技術と新規顔料を採用したことで、粒状度とドット再現性の向上、色再現域の拡大により高画質化を実現しています。この新PxPトナーを採用した「imagio MP C7500/6000」(2007年12月発売)では、ウォームアップタイムを従来機と比べて約1/5に短縮*1しており、標準消費電力量(TEC)は従来機と比べて*2約1/2に削減しています。
リコーでは、今月には生産子会社の東北リコーにおいてもPxPトナー工場の建設に着工し、2010年3月に竣工する予定です。これによりリコーのPxPトナーの生産能力は、2010年度にはトータルで年間約14,000トンに拡大します。