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ニュースリリース

音声認識、音声合成、エコーキャンセラを1チップ化「RC5S860」を製品化

1998年11月12日
株式会社リコー

 株式会社リコー(社長:桜井正光)は、音声処理LSIとして、リコー独自のワードスポッティング音声認識機能、音声ガイダンス等に使用できる音声合成機能に加え、受話器を持たずに会話できるハンズフリー電話への対応を可能にするアコースティックエコーキャンセラを1チップ上に実現した「RC5S860」を開発し、サンプル出荷を開始いたします。
製品名 RC5S860
サンプル価格 3,000円
受注開始 1998年12月1日
月産規模 2万個
 新製品「RC5S860」は、従来製品に比べて、ハンズフリー電話への対応を実現するアコースティックエコーキャンセラ機能を付加するとともに、音声合成・録音時の音質を向上したものです。
 リコー音声処理LSIの特長であるワードスポッティング機能(不要な言葉を含む発声の認識を実現する機能)や小型・低消費電力とあいまって、優れた音声アプリケーションを1チップで実現することができます。
 携帯電話やハンズフリー電話などの電話機器をはじめ、カーナビやカーステレオなどの車載機器に最適です。
<RC5S860の主な特徴>
  • 1.音声認識、音声合成機能に加え、アコースティックエコーキャンセラ機能までを1チップに搭載しました。
      • 音声認識、音声合成機能に加え、ハンズフリー電話等に必要なアコースティックエコーキャンセラ機能を搭載。リコー独自のアルゴリズムを使用し、最大64msまでのエコーを消去可能。また、エコー減衰量も35dB ERLEと充分な性能を搭載。
      • エコーサプレッサ、ノイズサプレッサ、ダブルトーク検出機能を搭載。
      • CODECとのインタフェースが可能なシリアルインタフェースを内蔵。
  • 2.音声合成機能を強化しました。
      • リコーオリジナルDPCM(Differential Pulse Code Modulation)方式による明瞭な再生音声。DAコンバータの改善、ノイズフィルタの追加により、さらに音質を向上。
      • 特定話者登録時の録音機能により、発声音声を確認できるため、ユーザーインタフェースが向上。
      • 音声応答や、音声認識のためのガイダンスなど、インタラクティブな音声アプリケーションを容易に組み込むことが可能。
  • 3.ワードスポッティング機能を搭載しています。
      • 不要な言葉を含む発声の認識ができるワードスポッティング機能を搭載。
      • 例えば、「えーと、会社に電話」という発声から、単語「会社」のみを抽出し、認識することが可能。
      • 無意識に不要な言葉を言ってしまっても認識できるため、機器を音声で操作する際の自由度が向上。
      • 不要な言葉だけでなく、ノイズを含んだ音声の認識ができるため、携帯電話や車載機器など、騒音下で使用する機器でも安定した認識が可能。
  • 4.小型・低価格・低消費電力のシステムを構築することができます。
      • リコー独自の小型DSPコアと、簡素な音声認識アルゴリズム「DST(Duration Based State Transition Model)方式」を採用した上、パッケージにCSP(Chip Size Package)を採用することにより、小型・1チップ化を実現。
      • マイクアンプ、A/Dコンバータ、D/Aコンバータ、辞書用メモリーを内蔵しているため、わずかな外付け部品で音声認識システムを構築可能。
      • 3V電源のみでの構成となるため、低消費電力化が可能。
      • 汎用マイコンに接続できる8ビットパラレルインターフェースを装備しており、各種機器に音声入力による制御機能を手軽に付加可能。
  • 5.不特定話者と特定話者の両方に対応し、混在も可能です。
      • 使用者が限定されないシステムと限定されるシステムの両方で使用でき、アプリケーションに応じた使い分けが可能。
  • 6.扱える単語数を増やすことができます。
      • 内蔵RAMを装備しているため、辞書データをホスト側からダウンロードすることができ、扱える単語データの数を増やすことが可能。
  • RC5S860
    RC5S860
    (目盛りの間隔は1mm)