サポートが手厚く、安心して働けると確信した
- どんな学生時代を過ごしましたか?
- 高校生のとき、オープンキャンパスで人工関節について講義を受けたことがきっかけでバイオエンジニアリング(生物学の知見をもとに、実社会に有用な利用法をもたらす技術)に興味を持ち、大学ではメカトロニクス工学(「メカニクス)と「エレクトロニクス」を合わせた分野)を専攻していました。また、音楽が好きで大学から大学院までの6年間、吹奏楽部や音楽サークルに所属し、講義や研究終わりに楽器を吹いてリフレッシュしていました。社会人になったいまでも、仕事終わりに楽器を吹く生活を続けています。
- リコーに入社しようと思った決め手は何ですか?
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バイオエンジニアリングを生かしたモノづくりができることです。とある電機メーカーのインターンで、自分のスキルを活かせそうなメカ分野の業務を経験したのですが、あまり興味が持てなかったため、「興味関心がある技術に携わりたい」と強く思うようになりました。そして、興味のあったバイオの分野に携われるメーカーを探し、リコーのバイオ3Dプリンター技術(プリンターの技術を用いて細胞を高精度に配置、生体に近い構造を再現する技術)が世界的にも新しい分野であることや、一見シンプルに見える技術の裏で、それを成り立たせるためにバイオと他分野が入り混じった多くの技術が使われていることに興味が湧き、入社を決めました。
また、私は下肢の障がいがあるのですが、就活をはじめた当初は、自分がどのような働き方ができるのかあまり深く考えていませんでした。しかし、就活→入社→部署配属の過程で、障がいに関して相談する場を設けていただき、長時間の移動や大きい荷物・装置の運搬、外出・出張など、体に無理が出るようなものは避けてくれるなどサポートの手厚さを実感し、安心して働けると確信できました。
専門分野にこだわらず、他分野のアプローチを積極的に取り入れる
- 普段の仕事内容を教えてください。
- バイオファブリケーション(「バイオ」と「ファブリケーション」を合わせた言葉で、生物学的材料を用いて生物学的プロダクトを作製することを目指す研究)と呼ばれる領域を担当しています。バイオ3Dプリンターでは、細胞を扱うインクの開発、そのインクを用いてモデルをつくるためにはどうすればいいか考えるプロセスの開発、実際に作製したモデルの評価などを行なっています。メカ、材料、バイオなどの分野を横断して取り組んでいて、細胞培養や免疫染色などのバイオ漬けの日があれば、検討中の材料の粘度測定をする日もあり、日々使う装置も知識もさまざまです。
- 仕事をするうえで心がけていることは?
- 自分の専門分野にこだわらないことです。課題解決のために自身の専門分野の最先端をつい追ってしまいがちですが、これまでに他分野のアプローチを取り入れることで解決したり、新しい技術として特許につながったりすることが何度もありました。さまざまな専門性を持つ社員との連携、リコーにある設備を最大限活用するためにも他分野の調査、勉強は心がけています。
- 職場はどんな環境ですか?
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挑戦を応援してくれる環境です。社内に精通している人がいない技術を習得しようと相談したときは、上司・同僚が親身になってサポートしてくれました。周りにも新しい分野・技術への挑戦をする社員は何人もおり、自分の行動次第でチャンスを得られます。
また、リモートワーク中心の業務形態と、日々の始業・終業時刻を決められるエフェクティブワーキングタイム(フレックスタイム制度)があるので、年に数回の通院も勤務時間を調整することで、平日でも無理なく通えています。新型コロナワクチンの職域接種の際は、事前に接種会場での介助を相談させていただき、安心して当日を迎えることができました。サポートも手厚く、さまざまな境遇の方が働ける場所だと思います。
あらゆる境遇の人が、健やかに働ける環境をつくる
- 仕事をとおして、どんな価値を提供したいですか?
- どこまで踏み込んだかたちで貢献できるかはこれからですが、リコーのバイオメディカル事業に注力し、技術を発展していくことで、より多くの人の健康と長寿に貢献したいと考えています。
- リコーのどのような部分に将来性を感じますか?
- 大きくふたつあると思っています。ひとつ目が、多くの社員が社内副業や社内起業プログラムに参加して新しいことに挑戦しており、会社にもそれを支援する体制があること。ふたつ目が、より多くの境遇の人が働ける環境が整っていることです。リコーの働く環境への取り組みは、今後人口の減少が予測されている日本において、世の中に提供できるサービスとしても価値が出てくると感じています。
- 就職活動中の方へメッセージをお願いします!
- 心身の健康が第一だと思います。就職先に悩んだときは、仕事をして家に帰るところまで想像して楽しく社会人生活を送れそうなところを選んでほしいです。そのためにも、社員の方にお話を聞く機会があれば、勤務地のことや通勤時の混雑具合、メイン業務以外の雑務はどんなことをしているかなど、実体験を聞いてみてほしいです。