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リファクス600S:公衆回線網に接続する世界初の一般事務用高速デジタルファクシミリ

リファクス600Sが、第9回電気技術顕彰「でんきの礎」に決定

リファクス600Sが、2014年度「未来技術遺産」第00170号に登録

1973年4月 一般事務用高速デジタルファクシミリの1号機「リファクス600S」が衛星回線を利用して、アメリカとの国際間伝送に成功しました。

リファクス600Sが発表された1973年当時、ファクシミリは、音響結合で間接的に電話回線に接続するアナログ方式が主流の時代であり、A4原稿の伝送に6分もの時間を必要としていました。 これに対しリファクス600Sは、公衆回線網に直接接続することができ、原稿の読み取り、データ処理、伝送、出力と、それらのシステム制御が全てデジタル処理され、A4標準原稿をアナログ方式の6倍の速さである1分で伝送できる画期的な高速ファクシミリでした。

1973年、発売に先立って日米間で行なわれた通信実験とその結果発表は、リファクス600Sの高速性と先進性を世界に向けて大きくアピールすることとなり、翌1974年、日米で同時発売され、ファクシミリのデジタル化のさきがけとなりました。これを機に、専用回線を用いた報道や鉄道などの特定業務用から、公衆回線網を利用した一般事務用へとファクシミリの活用が大きく拡大することになります。

画像:リファクス600S
リファクス600S

【歴史的変遷】
1972年11月に実施された公衆電気通信法の改正により公衆回線網が開放され、一般企業でも音声以外のデータ通信やファクシミリ通信に使用することが可能になりました。これを機にリファクス600Sが商品化されました。1973年の製品発表会に佐藤栄作首相(当時)を迎え、その場で米国との通信デモを行ったことや、一般オフィスだけではなくNASAでの通信に使用されたことも、本製品がいかに画期的であったかを物語っています。ファクシミリ通信の根幹は、データ圧縮とデジタル通信技術ですが、本製品に搭載された通信技術をベースとしたファクシミリ通信手順は、国際標準であるCCITT(現ITU-T)(*2)の国際会議に提案され、1980年に公衆回線網におけるファクシミリ伝送手順(T.30プロトコル規格)として正式に勧告されました。これにより、メーカーや機種を問わずにファクシミリ同士が通信できるようになり、ファクシミリの発展に大きく寄与しました。

*2 ITU-T(International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector) は、国際電気通信連合の部門の一つで、通信分野の標準策定を担当する「電気通信標準化機関」です。旧CCITT(Comite Consultatif International Telegraphique et Telephonique)は、国際電信電話諮問委員会の略称で、1993年に分割されITU-Tと名称変更されました。

画像:当時の生産ライン(リコー 厚木事業所)

当時の生産ライン
(リコー 厚木事業所)

画像:NASA(アメリカ航空宇宙局)から届いた感謝状(1975年9月)

NASA(アメリカ航空宇宙局)から届いた感謝状
(1975年9月)

【リファクス600Sの技術的特長】
ファクシミリによる通信は、「原稿から画像信号への変換」、「画像信号の圧縮・伝送」、「伝送された画像信号の復元」、「復元された画像信号から画像の作成」の4つの大きな工程とこれらを連携させるためのシステム制御で実現されますが、リファクス600Sでは、これら原稿の読み取りから出力にいたるすべてのプロセスをデジタル処理にすることで、高速化が実現できました。

◆平面走査型 原稿読み取り技術
当時のファクシミリで使用されていた原稿情報の読み取り方式としては、原稿をドラムに巻き付け、回転させながら読み取る回転ドラム式が全盛でしたが、リファクス600Sはピンホール回転方式という新たな読み取り技術を開発し搭載しました。これは、平らな原稿の像を、回転する円筒状遮光板(回転ディスク)の面上に結像し、その面に開けられたピンホールを通した光をフォトトランジスタに導き、電気信号とするものです。この技術により、複数の原稿を伝送する効率が上がり、その後、一般事務用ファクシミリにおいてはこの平面走査方式が標準となっていきました。原稿読み取り素子として現在一般的に使用されているCCD (Charge Coupled Device)が普及する以前の独自のさきがけ技術でした。      

◆データ圧縮技術、高速伝送技術
1分ファクシミリのキー技術は、2ライン一括符号化方式によるデータ圧縮技術、および高速モデムを用いた伝送技術でした。モデムは変調速度1,200baud, 伝送速度4,800bpsの性能を持ち、受信側で回線特性を自動等化することにより、加入電話回線での4,800bpsの高速伝送を実現しました。

◆LSI(Large Scale Integration)技術
LSI技術もリファクス600Sの重要な技術です。当時の4,800bpsクラスのデータモデムは、複数枚のPCB(プリント回路基板)を収納したボックスタイプが常識でしたが、LSI技術によってモデムはわずか1枚のPCBで、またデータ圧縮装置も1枚のPCBで実現することができました。その結果、複雑な制御装置を本体に内蔵した送受信一体型のファクシミリを完成させることができました。

◆マルチスタイラス記録技術
 画像信号を用紙に書き込むための画像記録方式は、当時主流であった放電破壊記録方式ではなく、臭い・粉塵・電気ノイズの少ないマルチスタイラスヘッド(多針電極)を用いた湿式静電記録方式が採用されました。また、この記録方式を実現するための静電記録紙も同時に商品化しました。


今日では、「読み取り機能」「記録機能」「コピー機能」といったファクシミリの基本機能が、複合機として発展しています。リファクス600Sは、一般事務用高速デジタルファクシミリのさきがけとなり、我が国の通信分野に大きな貢献をしたとともに、世の中の先進的なデジタル技術が発展していくための歴史の礎を築く第一歩になったといえます。


リファクス600Sの実機は下記でご覧いただくことができます。

株式会社リコー リコーテクノロジーセンター

  • 一般公開(無料)。事前予約をお願いします。
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