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脊髄・末梢神経の神経活動を見える化

神経活動により生じる生体磁気を計測し、障害のある場所を可視化

背景

超高齢社会の進展にともない、脊椎脊髄疾患に悩む患者は年々増えています。手足のしびれや痛み、麻痺、歩行障害、上肢痛や下肢痛などの疾患は運動器の機能低下や要介護の原因となります。これらの障害の診断には、主にMRI*1など生体の形状を画像化する検査が用いられています。

しかしながら、形状を見る検査では、神経活動ダメージの障害箇所を特定することはできません。正確に神経活動を測定することは非常に困難で、針を刺して神経の流れを直接測定するなど、身体への負担が大きい手法が用いられています。

*1
MRI:Magnetic Resonance Imaging

こんな事を解決

リコーの神経活動を測定する技術は、これまで測定が困難であった脊髄、末梢神経の神経活動を、非侵襲(身体を傷つけることなく)かつ高い空間分解能(解像度)で可視化します。従来のMRIやCT*2など、形状(形態画像)を見る診断に、神経活動を測定する技術で測定した神経機能情報を加えることで、脊椎脊髄、末梢神経の客観的な重症度評価を実現し、適切な治療介入に繋がることが期待されます。

*2
CT:Computed Tomography

技術の特徴

リコーが東京医科歯科大学、金沢工業大学と共同で開発した神経活動を測定する技術は、非侵襲で神経活動を可視化します。

システム模式図

  • 地磁気の約10億分の1という極めて弱い磁場を検出
  • 高速(秒速60m)な活動電流の伝搬を、マイクロ秒単位で計測
  • 神経活動を測定する技術から得られたデータをエックス線の形態画像に重ね合わせ、障害箇所の特定をサポート

リコーの想い

画像機器で培われた画像処理技術を強みに、脊髄に神経障害を持つ方々の診察を容易にし、生活の質の向上に貢献したいと考えています。

本技術に関連する論文が多数あります。論文へのリンクをお送りさせていただきますので、ぜひお問い合わせください。

本技術紹介は、当社研究活動の成果に関わる情報提供を目的としたものであり、製品広告ではありません。
また、本技術は研究段階にあり、販売・授与できません。