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電子リコピーBS-1:「なんでもコピー」の時代をリード

1965年に発売された「電子リコピーBS-1」は、デスクトップ機として世界で初めて原稿台固定方式を採用し、シート状の原稿だけではなく本などの冊子、さらには織物、宝石、機械部品、食器などの立体物でもコピーがとれるようになりました。「なんでもコピー」の時代をリードするとともに、リコーが本格的な世界進出への道を切り拓く原動力にもなり、日本産業の輸出拡大の一翼を担うことで、複写機事業が自動車などと並ぶ日本の基幹産業の礎にもなった記念碑的製品です。

電子リコピーBS-1

1960年代の複写機は、シート状原稿の複写が全盛でした。そこに登場した電子リコピーBS-1は、製本された原稿をはじめとした立体物の手軽なコピーを可能にした湿式EF(Electro Fax)複写機です。この湿式EF機は、ジアゾ複写機で築いた「リコピー」の名を継承した「電子リコピー」の名称で販売され、EF機普及の原動力となりました。

当時の電子リコピーのキャンペーン広告(1965年)

この頃、複写方式はジアゾ式から、より画質がよい電子写真方式に移行しつつありました。電子写真方式にも、普通紙に印字する間接式Xerography方式と、酸化亜鉛を塗布した感光紙(EF紙)に直接印字するEF方式の2種類がありますが、リコーは湿度の影響を受けにくく、トナーの径が小さいためより高画質な画像が得られる湿式EFの技術にいち早く着目し、改良を重ねました。露光されたEF紙を現像液中に通過させるだけで現像でき、余分な溶剤を絞りローラーで除去すればトナーがEF紙に自己定着するため、乾式のように加熱溶融させる必要がなく、消費電力が少なく、機械の構造も簡単で、設計が容易になるという特徴がありました。

本の複写が可能な湿式EF複写機の開発は、1962年からスタートしました。デスクトップで使えるようなサイズに小型化するために、リコーは原稿の全面を一度に投影するのではなく、端からライン状に走査しながら露光するスリット露光が適していると考え、開発を進めました。

その結果、安定した画像が低コストで得られるリコー独自のインミラーレンズ方式の開発に成功し、小型化を図るとともに、デスクトップ機として世界で初めてガラス上に載った原稿を動かすことなく複写できる原稿台固定方式を実現しました。

電子リコピーBS-1の機構

インミラーレンズとは、対称型レンズの中央にあたる部分に平面反射鏡を置き、半分のレンズで全体の機能を果たせるようにしたものです。これを中核にしたインミラーレンズ光学ユニットは、以下のように原稿を複写します。

インミラーレンズ光学ユニット In-Mirror Lens Optical Unit

インミラーレンズ光学ユニット

  1. ランプでガラス面に置かれた原稿に光を当て、反射光を垂直に下方向へ導きます。
  2. 水平に対してそれぞれ45度傾いて設置された2枚の平面反射鏡(ルーフミラー)の上面で、インミラーレンズへ反射光を入射します。
  3. インミラーレンズでルーフミラーの下面へ光を反射します。
  4. ルーフミラーから下へ射出された光でEF紙への露光を行います。
  5. このインミラーレンズ光学ユニット全体を水平移動させることで、原稿を動かさずに等倍(1:1)の複写を行います。

インミラーレンズ方式は、これ以降のリコー製等倍複写機の大半の機種に搭載され続ける画期的な機構になりました。

電子リコピーとして販売されたリコーの湿式EF機は、オフィス用途に適した乾式の普通紙複写機が登場するまでの間複写機市場を牽引し続け、世界中に輸出が拡大すると同時に、リコーがシェアNo.1を守り続ける原動力になりました。