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ニュースリリース

リコー、沖縄やんばる森林保全事業を支援

2002年8月27日
株式会社リコー
日本野鳥の会やんばる支部

株式会社リコー(社長:桜井正光)は、環境NGO日本野鳥の会やんばる支部(支部長:新田宗仁)が沖縄県のやんばる地域で実施する「森林保全のための環境教育事業」に支援を行うことを決定いたしました。具体的には、リコーが、3年間で1,330万円を日本野鳥の会やんばる支部に寄付するものです。
「やんばる(山原)の森」は、沖縄島の北部の国頭村(くにがみそん)、東村(ひがしそん)、大宜味村(おおぎみそん)にまたがる標高300~500mの連山に広がる、温暖湿潤な照葉樹の森です。この森には、他では見ることのできない貴重な生物が、太古の時代から営んできた独自の生態系を維持したまま生息しています。しかし、これらの生物が生息している地域は環境破壊などによって現在450平方キロメートルにまで縮小してしまっています。
日本野鳥の会やんばる支部が実施する「森林保全のための環境教育事業」は、やんばるの自然の重要性、保全のための手立てなどについて、地域住民の意識向上を図ることを目的にした教育プロジェクトです。特に同地域の次代を担う子供達(小中学生が中心)を主な対象とした環境教育を行うものです。
リコーは、少なくなった「さまざまな生き物の生息地」を守ることを最も重要なテーマのひとつと考え、環境社会貢献を行っています。その一環として2000年に森林生態系の保全に注力した森林保全プログラムを開始。本年4月には国際環境NGOコンサベーション・インターナショナルが西アフリカのガーナ・カクム地区で実施する「ココア・プロジェクト」支援、5月には財団法人C.W.ニコル・アファンの森財団が長野県信濃町のアファンの森で実施する「森林復元プロジェクト」支援などを行いました。そしてこの度、やんばる支部が実施する「森林保全のための環境教育事業」の目的が、当社の目指す「森林生態系の保全」の主旨に合致していることから、支援を決定したものです。
<やんばる「森林保全のための環境教育事業」について>
2003年7月までに「やんばるの自然の重要性、保全のあり方」などをやさしく解説したパンフレット2000部を製作し、地元の小中学校、ガソリンスタンド、コンビニなどを通して配布いたします。また、同時に、大人達を対象として「やんばる保全ワークショップ」を開催し、地元関係者と県外の専門家による意見交換を通じ、やんばるの森の将来像について共通の理解を促します。
また、やんばるの自然のありのままの姿に接し、学び、楽しむことを目的に現地を訪れる、エコツーリスト向けの簡易宿泊施設を大宜味村喜如嘉(きじょか)に整備、運営してまいります。エコツーリズムがまだ定着していない我が国で、エコツーリストのための施設を整備し活用することは、先駆的な活動と言うことができます。やんばるの森の保全といえば、これまで原生林の保全だけが強調されてきました。しかし、多くの動物たちは原生林だけでなく、やんばるの人々が日々の生活を送る里山にも生息しています。やんばるでのエコツーリズムは豊かな自然林を体験するだけでなく、自然と共生してきた人々の知恵を学ぶ場でもあるのです。
<日本野鳥の会やんばる支部について>
日本野鳥の会やんばる支部は、やんばる地域の自然保護と環境教育を推進するために活動している環境ボランティア団体です。年に6~12回開催する自然観察会には、やんばる地域だけでなく、県内各地から多くの参加者を集めています。また、やんばるの森を保護するために、防衛施設庁や沖縄県に対して要望書を提出し、やんばるの森の重要性を訴えております。その他、自然観察会や海岸美化運動などを通じ、広く県民にやんばるの自然の大切さを啓発する運動を展開しております。活動略歴は以下の通りです。
1992年 設立
1993年 写真集『やんばるの森』を出版。
1997年 「奥間野鳥保護区」を設置。
1998年 シンポジウム「地元やんばるで考える自然の保全とその利用」を開催。
2001年 当時の支部長、平良景昭が日本鳥類保護連盟から「野生生物保護功労」表彰を受賞。

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