Main content
地元 文彦

世界規模の強みを持つ会社に入りたかった

どんな学生時代を過ごしましたか?
大学時代は化学を専攻し、授業や実験、課題に力を入れていました。また、ハンドボール部に所属し、部活動にも明け暮れた4年間でした。その後、大学院ではバイオセンサーを研究。具体的には、基板表面にナノ構造を有する導電性セラミックスを作製し、そこに抗体を結合させ、抗原と結びついた際の変化に対し、電気化学反応を利用して検出します。それにより、速やかに病気の原因を判定するという内容で、海外の大学と共同研究していました。
リコーに入社しようと思った決め手は何ですか?
自ら手がけたデバイスをたくさんの人に使っていただくことが目標だったため、世界規模の強みがある精密機器メーカーを志望しました。なかでもリコーで働いている大学のOGから、とても親切に就職活動のアドバイスをしていただきました。信頼できる先輩でしたし、「リコーは優しくて良い人が多い」という話もうかがっていたので、入社を決めました。実際に入社してみると、先輩や上司は本当に良い人ばかりで、人に恵まれていると実感しています。

また、今後のペーパーレス社会を見越して、新規事業にも取り組んでいることも決め手の一つでした。私はいま、基盤事業であるプリンティング事業に携わっています。いずれはこの経験をもとに、会社の新たな収益源となる新規事業に携わりたいと考えています。
トナーの製造機械との写真

高品質なトナーを供給するために、妥協はしない

普段の仕事内容を教えてください。
リコーのなかで最も出荷量が多いケミカルトナーの生産技術開発を担当しています。どうすれば高品質なトナーを安価で安定的に生産し続けられるかを考え、最適な工程設計や材料処方設計などを検討する役割です。はじめは実験室の小スケールや、量産プラントのスケールを小さくしたスケールダウンプラントで生産条件や材料処方の設計を行います。また、計算シミュレーションやデジタルマニュファクチャリングの開発部署と連携しプラントのビッグデータも活用しながら設計した条件を量産プラントで試作し、コスト改善効果や品質向上が確認できれば、実際の生産に反映します。
仕事をとおして、どんな価値を提供したいですか?
トナーの品質が悪いと、異常画像の原因やプリンターの動作異常の発生につながり、お客さまに迷惑がかかってしまいます。また、もし自分が導入した生産工法によってトラブルが発生したり、生産性が落ちたりするようなことが起きたら、トナーの在庫切れにもつながる可能性があります。

トナーは1粒子数μmサイズで、さまざまな材料で構成されており、世の中で広く使われている機能性粒子のなかでもかなり複雑な構成をしています。それを日々、数十トン単位で量産しているため、品質不良を防ぐには細心の注意を払わなければなりません。量産プラントの条件を考え、綿密に生産プロセス、設備、材料処方の設計を行います。つねに高品質なトナーを安定的に生産し、お客さまのもとへ出荷することが私の使命です。
リコーで「はたらく歓び」を感じた瞬間はいつですか?
入社3年目のときに、トナー製品の製造原価コストダウンと、製造時に排出される廃棄物削減に向けた生産プロセスの変更を任されました。その際、さまざまな生産・加工条件を変更する必要があったのですが、当初の構想条件では決められたトナーの品質スペックを満たすことができず、投じた設備投資が無駄になってしまうという危機に直面しました。
そこで、品質に不具合が生じている原因について現場調査や再現実験、化学分析を行いつぶさに調べたところ、化学反応が過剰に起きていることが判明。結果的には反応に必要な薬品の使用量を減らすことで、これまでと同じ品質を保ちながら、コストダウンと廃棄物削減による環境負荷低減を実現。当初想定していたよりも大幅に効果が出て、年間1億円以上のコストダウンを達成することができました。はじめて主担当で実施したテーマだったので、大きな達成感を得られました。

上司や同僚が見守ってくれるから、安心して挑戦できた

リコーの魅力を教えてください。
若手の提案や意見が最大限に尊重されること。その分責任感を感じますが、自分の提案で大きな成果を得られたときは、非常に達成感があります。そして、ポジティブで前向きな社員が多いのも魅力の一つです。私がはじめて量産プラントで試作を行う際、そこにかける予算が決して安くない金額だったため、「失敗できない」というプレッシャーを抱いていました。それを見かねて上司が、「失敗してもいいよ。もし失敗しても、地元くんの将来のための勉強代になるから」と声をかけてくれて。少し冷静になれたと同時に、「思い切ってやろう、そして絶対に成功させたい」と思いました。懐が深くて優しい方が多く、伸び伸びと仕事に取り組めています。
お気に入りの福利厚生は?
毎年付与される「カフェテリアプラン」のポイントは、社員食堂での食費補助やホテルの宿泊費、専門雑誌の購入など、幅広く使えるので満足度が高いです。また、余ったポイントは会社が加入している年金の掛け金に充当できるため、使い勝手が良いです!
就職活動中の方へメッセージをお願いします!
なかには、まだ働くことへのイメージがつかめず、どの会社や業界が良いのか悩む方もいると思います。私も就職活動を始めた頃はそうでした。

しかし、会社説明会に参加し、OB・OG訪問を重ねていろいろな話しを聞くなかで、少しずつ具体的なイメージがつき、志望動機も自分の言葉で話せるようになりました。面接を通過するには、「この会社で働きたい」という意思を相手に伝えることが大事だと思います。最初はわからないことも多い就活ですが、積極的に行動を起こすことによって不安も徐々に解消されていくはずなので、後悔のないよう頑張ってください!

オフの日の楽しみ

月1、2回ほど、友人や会社の先輩とゴルフに行くので、平日の終業後はときどき練習に行きます。休日は映画鑑賞や読書をしたり、音楽やポッドキャストを聴いたりしています。
「エフェクティブワーキングタイム(フレックスタイム制度)」を活用すれば、定時前に会社を出ることも可能なので、平日に好きなアーティストのライブに足を運ぶときもあります。有給休暇も取りやすいので、仕事のピークが過ぎたあとは積極的に有給休暇をとり、オンとオフのメリハリをつけています。

ある一日のスケジュール

~7:00
就寝
7:00
起床、朝食、準備
8:00
通勤
8:45
実験・試作・評価
12:00
昼休み
13:00
トナー量産プラントのデータ調査
15:00
実験や試作、調査結果のまとめ、報告資料や技術報告書の作成
17:15
終業、帰宅。ときには残業もしますが、月曜と水曜はフレッシュアップデー(ノー残業デー)のため、特別な用件がない限りは定時帰宅します。

リコーでのキャリア

2014年4月〜現在/CT&P本部新卒で入社後、プリンターの色材粒子(トナー)の量産化や生産技術開発を行う部署に配属。トナーの需要拡大に対応するため、新ラインでのトナー量産立上げに携わり、大規模なケミカルプラントでの量産化を経験する。大規模なものづくりの醍醐味と一筋縄ではいかない大変さを実感。2016年から2017年には、トナーの生産プロセス変更による製造原価コストダウンテーマを担当する。はじめて主担当としてゼロから計画を立て、試作・評価から設備投資答申を行い、量産反映を完了。生産技術開発のプロセスを一通り経験する。その後、トナーの更なる品質向上や良品率の向上を実現する新規生産工法の開発を行い、現在に至る。

ほかのインタビューを読む

インタビューの一覧はこちら
PAGE
TOP