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カラーPxP-EQ Advancedトナー

省エネ(Eco)と高画質(Quality)を実現したカラーPxP-EQトナーから、さらなる低融点化を実現し、省エネを進化させました。

トナーの低融点化によりさらなる省エネを実現

複合機の消費エネルギーの大部分は、トナーを定着させるための熱エネルギーです。できるだけ低い温度で効率よく定着することが省エネの鍵になります。リコーは低い温度で溶けやすいポリエステル樹脂を使った、リコー独自の重合トナー「カラーPxP(Polyester × Polymerization)トナー」の技術で省エネ性能を向上させてきました。

「RICOH IM C6010/C5510/C4510/C3510/C3010/C2510」(2023年2月発売)に搭載した「カラーPxP-EQ Advancedトナー」は、従来のカラーPxP-EQトナーに比べ、定着温度マイナス12°Cを実現し、A3カラー複合機において業界トップクラスの標準消費電力量(TEC2018)(*1)を達成しました(*2)(図1)。

*1
国際エネルギースタープログラムで定められた測定法による数値。
*2
熱効率性を向上させたカラーQSU技術(DH定着方式)、およびスマートポジションモーター、低電力駆動のASIC(集積回路)を搭載した結果。 2023年2月6日現在。リコー調べ。

図1:カラーPxPトナーの低融点化の進化

トナーの低融点化と保存性の両立

一般的にトナーを低融点化すると、低い温度でも溶けやすくなるため、夏場の保管時など高温環境下において、トナーの保存性が低下し劣化してしまいます。カラーPxP-EQ Advancedトナーは、より低融点な樹脂を配合し定着性に優位な粘弾性設計をすると同時に、低融点の樹脂と保存性の高い樹脂がトナー中に適正に配置されるように処方設計しています(図2)。これによりトナーの低融点化と保存性を両立し、従来トナーに比べ、定着温度マイナス12°Cを達成しました。また、トナーの樹脂設計により防湿性能を向上させ、包装袋をなくすことで、プラスチックの使用量を削減しています(図3)。

図2:トナーに要求される機能

図3:トナーボトルの包装形態

カラーPxPトナーの変遷

カラーPxPトナー 2004年~

原料として低温定着性に優れるポリエステル樹脂を採用した、リコー独自のエステル伸長重合法による重合トナー「カラーPxPトナー」を開発しました。従来製法の粉砕トナーに比べて小粒径化と均一な粒径分布を実現し、高画質化と低温定着性を達成しました。

カラーPxP-EQトナー 2012年~

省エネ(低温定着)と高画質(色域拡大)の二つの側面から、Eco(E)とQuality(Q)を両立した「カラーPxP-EQトナー」を開発しました。新たなポリエステル樹脂を複数配合し低融点化を実現。また、トナーの延展性(伸びやすさ)を高めると同時に、色の再現領域を従来から10%広げ、紙種、紙厚を選ばずに高速、高画質な印刷を実現しました(図4、図5)。この技術はカラーPxP-EQ Advancedトナーにも採用されています。

図4:トナーの粒子径と延展性

図5:色再現領域の拡大

カラーPxP-EQRトナー 2018年~

カラーPxP-EQトナーから色再現領域を維持しつつ、帯電性能の向上により画質を安定化し、信頼性(Reliability)を向上させた、「カラーPxP-EQRトナー」を開発しました。プロダクションプリンターに採用し、大量出力時の画質の安定性を高めています。

本技術の分類:分野別「電子写真」「省エネ」|製品別「インク・トナー」