AIコンペティション表彰実績
2022年5月3日から7月30日にかけて開催されたAI(人工知能)を用いたデータ分析・機械学習の国際的なコンペティションプラットフォーム「Kaggle(カグル)」上の「Google Smartphone Decimeter Challenge 2022」に、単独で挑戦したリコーの植松勇一郎が571チーム中3位を獲得し、上位11チームに与えられたGoldメダルを受賞しました。KaggleのGoldメダルを二つ受賞したのはリコーでは植松が初めてです。また、受賞時点でのKaggle Rankingsは42位となりました。
本コンペティションでは、走行中の車内に設置したスマートフォンから得られたGNSS信号*1のデータをもとに、車の位置を推定する精度が競われました。GNSS信号から得られるデータには位置と速度があり、特に速度の推定が重要でした。植松は、搬送波位相*2による高精度な速度推定によって位置情報を平滑化。推定した位置が突然離れた地点に移動してしまうなど異常な動きを抑えることで精度を向上させました。
GNSS信号による位置情報(緑色)を平滑化(赤色)
リコーは、「OAメーカーからデジタルサービスの会社へ」という方針を掲げており、今後の成長に向けてAIは最も重要な技術のひとつと位置付けています。AIへの取り組みとしては、2017年に「AI応用研究センター」を設立して、製品へのAIの搭載や、社内業務改革への適用などに取り組んでいます。植松は、リコーの設計開発や生産現場のデジタル化による効率化と品質向上に取り組んでおり、Kaggleのコンペティションへの挑戦を通じて、データ分析やAI技術を磨いています。リコーはお客様に質の高いデジタルサービスを届けるため、今後もAI技術への取り組みを進めていきます。