中国/上海リコーデジタル機器
画像製品を製造する上海リコーデジタル機器(SRD)では、水資源保全・保護活動を目的に、上海市政府の政策を活用した隣接飲料会社の工場から排水される中水を活用しています。
この中水を、水洗トイレ用洗浄水、散水・清掃用水、各種冷却塔用の補給水、消火用水に活用することで、水道水使用量と代金を削減し、且つ上海市の定める水道水の使用量制限にも対応できるようになりました。
これは、行政、地域企業、SRDが一体となって協働することで、実現できたものです。
中国/リコーマニュファクチャリングチャイナ
オフィスプリンティング機器の生産を行うRicoh Manufacturing (China) Ltd.(RMC)は、2020年7月より環境に配慮した工場※1として生産を開始しました。
取組みの一つとして、操業当初から水資源保全・保護活動を目的に、地下に720m3容積の雨水回収槽を設置し、雨水を貯水しています貯めた雨水は、水洗トイレ用洗浄水、緑地の灌漑用水に活用することで、水道水使用量の大幅削減できました。また、太陽光発電設備や置換換気・空調システム、自然採光・自然換気などを積極的に採用し、脱炭素に貢献する工場としてCO 2の徹底的な削減にも取り組んでいます。
※1)中国環境認証最高位[緑色建築3ツ星]の設計認証を取得済み。非営利団体U.S. Green Building Council (USGBC) が開発し、Green Business Certification Inc. (GBCI) が運用する、建築や都市の環境の環境性能評価システムにおいてLEED GOLDを取得済み。
日本/迫リコー
精密プレス部品や精密金型の設計製作等をしている迫リコーでは、洗浄の工程で使用済みとなった廃液を再生利用しています。従来、塗装部品や精密プレス部品の洗浄工程で使用した水は、すべて廃液として処理していましたが、1998年に全ての洗浄廃液のクローズド化を実現しました。廃液をイオン交換処理することにより純水に再生し、洗浄水として再利用しています。この洗浄水のクローズド化により、年間約60,000m3の水道水の使用量を削減することができ、水道料金や排水処理に係るコストの低減になっています。
リコーは、「リコーグループサプライヤー企業行動規範」の遵守を全サプライヤーに要請しており、この中で水の管理についても要請しています。サプライヤーはこの行動規範に基づいて、水源および水の使用・排出について文書化してモニタリングするほか、節水施策の遂行や水質汚染経路の管理などに取り組む必要があります。
また、水資源問題への取り組みを含むCSR問題への取り組みの状況を調査・評価する自己問診(セルフアセスメント)への回答を主要サプライヤーに要請しています。このセルフアセスメントを2018年度から毎年実施しており、主要サプライヤーにおける温室効果ガス排出削減目標および水資源削減目標の有無の確認を通して、サプライヤーの取り組み状況を把握しています。サプライヤーがこれらの削減目標を持っていない場合には、リコーからサプライヤーに対して水資源管理の重要性を説明し、目標設定を奨励しています。また、アセスメントの結果、高リスクであると診断されたサプライヤーについては改善活動を実施しています。バリューチェーン全体での水資源の有効活用に向け、今後もサプライヤーとのエンゲージメントを継続していきます。