ニュースリリース リコー、地域における学習環境開発プロジェクトにAIエージェントを提供 岐阜県飛騨圏域で生徒の探究学習をAIとの対話で支援

2024年11月6日
株式会社リコー

株式会社リコー(社長執行役員:大山 晃、以下リコー)は、株式会社Edo(エドゥ、代表:関口祐太、以下Edo)と株式会社イトーキ(社長:湊宏司、以下イトーキ)が2024年5月に立ち上げた「メタバース・AI」を活用した学習環境開発プロジェクト(以下本プロジェクト)にリコーが開発したAIエージェントの技術を提供しています。Edoとイトーキが開発した対話型AIサービス『ぐりん』にリコーのAIエージェントを提供し、生徒の地域に関する探究学習をAIとの対話で支援することで、生徒の興味を醸成し、自発的な学びの実現に寄与します。

リコーの提供内容

Edoが岐阜県飛騨圏域で運営する中高生向けの探究スクール「Edo New School®」(以下ENS)において活用されている対話型AIサービス『ぐりん』にリコーのAIエージェントの技術を提供しています。

① リコーの高性能な音声認識エンジンを提供

リコーの開発する音声認識AIは、マイクから離れたノイズや残響を含む音声、人同士のくだけた話し言葉も高い精度で認識することができる独自の技術を有しており、正確さが求められる教育現場での活用に適しています。

② 地域に関する質問に対して、対話制御とRAGの技術を組み合わせ、高精度な回答を生成

OpenAIの最新AIモデルGPT-4oをベースにリコーのRAG技術を組み合せています。生徒からの質問に対して、ENSが開発した「地域資源カード」*をRAGが参照して回答します。また、参照しても回答が得られない場合は、Web情報を活用するなど、柔軟な対応が可能です。リコーが提供するAIエージェントは、音声会話の内容をAIが素早く認識・解析し、動的に回答や次の質問を生成し、対話を重ねていくことが可能です。

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    「地域資源カード」について
    「地域資源カード」とは、ENSが開発した地域の特色や資源をカード形式で整理し、それを学びや探究活動に活用するためのツールです。ENSでは、スクールの壁一面にエリアマップを作成し、それを「地域資源ボード」と名付け、エリアと資源を紐付けた形でカードを展示しています。このカードやボードを通じて、スクール生たちは地域を俯瞰し、自分たちの問いと照らし合わせたり、異なるカードを組み合わせて新たなアイデアを考えたり、実際に地域の人々に会いに行くきっかけを見つけることができます。

リコーは今後も、AIやデータなどのデジタルの力で生産性を向上するとともに、創造的なコラボレーションやイノベーションの創出、創造力の発揮を支援します。

本プロジェクトの背景と目的

国内の人口減少や少子高齢化により、大都市以外の地域において学校や企業、その他コミュニティが急速に縮小しています。それとともに引き起こされる「教育力の低下」も子どもたちの将来にとって大変重大な問題です。これまで教育といえば、主に「学校」が担ってきたものでした。しかし人口減少社会における教育は、「学校が担うもの」から「社会全体で担うもの」という意識を高めていく必要があります。学校教育だけではなく、他の組織や人が成長を支援することができ、それぞれが目的を共有し、繋がり、補完し合う、その一つの手段として「AIやメタバース」といったデジタル技術を活用し、地域の学生に豊かな教育環境を提供します。

提供の背景

今回の3社の共創は、リコーの価値共創拠点である「RICOH BUSINESS INNOVATION LOUNGE TOKYO」(以下RICOH BIL TOKYO)が活用されています。RICOH BIL TOKYOでは、専任のデザインシンカーによるデザイン思考型ワークショップやヒアリングを通して、潜在的な課題、ニーズの掘り起こしを進めました。課題の整理や3社の技術を組み合わせることによる価値提供のアイデアを創出し、今回のAIエージェントの技術提供へと進展しました。

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| リコーグループについて |

リコーグループは、お客様のDXを支援し、そのビジネスを成功に導くデジタルサービス、印刷および画像ソリューションなどを世界約200の国と地域で提供しています(2024年3月期グループ連結売上高2兆3,489億円)。

“はたらく”に歓びを 創業以来85年以上にわたり、お客様の“はたらく”に寄り添ってきた私たちは、これからもリーディングカンパニーとして、“はたらく”の未来を想像し、ワークプレイスの変革を通じて、人ならではの創造力の発揮を支え、さらには持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

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