ニュースリリース
株式会社リコー(社長執行役員:大山 晃)は、建設業や建物維持管理業に向けて、空間データ作成・利活用AIソリューションの実証実験を10月2日から開始します。カメラやレーザースキャナーなど光学デバイスから取得した点群と、360度画像を自動的に位置合わせしてつなぎ、既存の建物の内部構造を3次元復元した上でバーチャル空間として再現します。Webブラウザやタブレット端末でも閲覧が可能となり、遠隔地の関係者とも即時に共有できます。また、建物に含まれている壁や床、椅子や机などの什器をAI技術により自動分類できることから、備品の台帳と紐づけることで効率的に建物の維持管理が行えます。
今回の実証実験では、有償でお客様の現場の撮影代行、データ処理、Webビューアーへのアップロード、備品台帳とデータの紐づけまでをワンストップでリコーが行います。まずは、建設現場における遠隔での情報共有や、建物維持管理業をはじめとした建物の現場に課題を抱えるお客様にお使いいただくことで価値検証を行います。リコーが培ってきた光学技術やソフト・AI技術を通じて、建物を簡易にデジタル管理可能にし、建設・維持管理業務の変革を目指します。
サービス活用イメージ
建物の維持管理の現場では、既存の図面、写真、台帳などの断片的な情報をもとに、熟練者がデータ整備、分析、判断をしています。これらは暗黙知で、ノウハウや知識の継承が難しいものでした。また、現場の情報が不完全なことから、調査や共有の手間がかかっています。比較的新しい建築物は、BIM*に基づいた管理が行われていますが、既にある建物をBIMとして扱えるようにするには大きな労力とコストがかかるのが現状です。建物をデジタルデータに変換し活用することで、熟練者に限らず、またその建物に立ち入ることなく空間を把握し適切に判断する、建物のデジタル管理が可能になります。
自動分類(セグメンテーション)
建具・設備モデリング
デジタル化された建物
Webブラウザで設備を選択・閲覧
各設備の関連情報の表示
熟練者の計測結果を学習した支援
搬入ルートのシミュレーション
上記技術に加えて、お客様にもお使いいただける1秒で全方位のカラー情報と距離情報を取得できる小型・軽量デバイスを開発中です。本デバイスの投入により、お客様自身での建物内部の情報のデジタル化をさらに効率化することが期待できます。また、多様な建物での本技術の価値検証活動を通してデータを収集し、新たな機能やサービスを継続的に創出してまいります。
小型・軽量デバイス(開発中)とその使用時の様子
リコーグループは、お客様のDXを支援し、そのビジネスを成功に導くデジタルサービス、印刷および画像ソリューションなどを世界約200の国と地域で提供しています(2023年3月期グループ連結売上高2兆1,341億円)。
“はたらく”に歓びを 創業以来85年以上にわたり、お客様の“はたらく”に寄り添ってきた私たちは、これからもリーディングカンパニーとして、“はたらく”の未来を想像し、ワークプレイスの変革を通じて、人ならではの創造力の発揮を支え、さらには持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
詳しい情報は、こちらをご覧ください。
https://jp.ricoh.com/
このページの内容は発表時のものです。
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