お知らせ
「南相馬市セーブ・ザ・メモリー写真センター」が新たに開設 ~被災した写真をデジタル化してお返しするセーブ・ザ・メモリー プロジェクト~
株式会社リコー(社長執行役員:近藤史朗)は、東日本大震災の復興支援活動であるセーブ・ザ・メモリープロジェクト(*1)(以下、本プロジェクトという)の一環として、今年5月より「セーブ・ザ・メモリー サービスパッケージ(*2)(以下、本パッケージ)」を展開しています。福島県南相馬市では、本パッケージを活用して、本日(10月5日)新たに写真センターを開設しました。
昨年度開設された宮城県南三陸町、女川町、岩手県陸前高田市の3箇所の写真センターに加え、本プロジェクトとしては先月の宮城県亘理町に続き、南相馬市写真センターで5箇所目の開設支援となります。同市では7月から写真のデジタル化に取り組み、市の臨時職員やボランティアの力で約1万5千枚をすでにクラウド上に保存。本日から市民の皆様にご利用いただけるようになりました。
これまで本プロジェクトでデジタル化された写真は、約35万枚強となり、現在では被災者の許に約3万枚が戻っています。8月には、新たな写真検索システムとして、キーワード検索に加え、日本電気株式会社の世界最高の顔認証精度を有す顔検出/顔照合エンジン「NeoFace」(*3)を導入し、検索の効率化や発見率がさらに高まるよう現在も改良を図っています。
リコーは、継続的に被災地の支援を続けるために、本パッケージの提供を行なうとともに、被災地の皆さまの許に少しでも多くのお写真が戻るよう、被災された地域の自治体との連携を、引き続き行ってまいります。
- (*1)地方自治体が回収・洗浄、またはリコーが洗浄した写真を複合機のスキャン機能でデジタル化し、リコーが提供するオンラインストレージサービス(クラウド)の「クオンプ」に保管することで、写真をパソコンから検索し易くする復興支援活動です。クオンプに保管された写真は、各自治体の写真センターで検索することができ、持ち主に写真の原本と共にそのデータをお渡しすることができます。
- (*2)セーブ・ザ・メモリー プロジェクトで培われた技術やノウハウを活用し、写真のデジタル化と写真センターの運営に必要な「ハードウエア」、「オンラインストレージサービス(クオンプ)」、「人的サポート」等をパッケージ化した統合サービスです。本パッケージの一部のクラウド使用料を自治体にご負担いただくことで、自治体とリコー双方が責任を持ち安定的、持続的にサービスを提供していきます。
- (*3)「NeoFace」とは、デジタルカメラで撮影した顔写真(画像)を取り込み、予め写真センターに登録されている回収された写真のデータと照合することで、本人に近い顔が抽出され、そこから本人・親戚などの写真を見つけることが可能となります。2010年1~5月に開催された米国国立標準技術研究所(NIST;National Institute of Standards and Technology)のバイオメトリクス技術ベンチマークテスト「静止顔画像認証部門」において第1位の性能を有するとの評価を獲得しました。(http://www.nec.co.jp/press/1006/3002.html)