2024年1⽉ ⽣産現場活動のご紹介

株主の皆様へ当社の事業内容や企業活動のご理解を深めていただくことを⽬的に、株主様向けオンライン説明会を実施しています。

2023年度 株主様向け企画 ⽣産現場活動のご紹介(オンライン⽣産事業所⾒学会)
DX(デジタルトランスフォーメーション)で進化するリコーの⽣産現場⼒

開催日 2024年1⽉
ご参加⼈数 約50名
開催時間 1時間15分

リコーの⽣産を担うリコーインダストリー株式会社 東北事業所から、⽣産現場のライブ中継を交えながらリコーの⽣産活動・取り組みをご紹介する株主様向け企画 オンライン⽣産事業所⾒学会を実施しました。
⽣産現場においても、デジタルを使いこなし⽣産性・効率性、競争⼒の向上を実現するとともに、それを⽀える従業員の働きやすさも実現しています。DXにより進化したリコーの⽣産現場⼒の強さと、デジタルサービスの会社としての具体的な取り組みをご説明しました。⾒学会の様⼦は以下をご覧ください。。

リコーインダストリー東北事業所の沿⾰と概要

1967年、リコーの創業者市村清が、東北で集団就職の列⾞で別れを惜しむ親⼦を⾒たことをきっかけに、東北に雇⽤を⽣み出したいとの思いから設⽴。以降、他拠点やパートナーとも連携し、⻑きに亘り改善活動に取り組み続けてきたことが現在のDX化の各種取り組みの礎となっています。
改善活動で培われたチームワークや現場⼒は、有事の際にも活かされ、東⽇本⼤震災の際も、早期の復旧を実現しました。
東北事業所では、印刷業を営むプロフェッショナルなお客様に向けた⾼画質・⾼機能な⼤型複合機の組み⽴て⽣産、キーパーツ⽣産、トナー⽣産を⾏っています。

リコーインダストリー株式会社 東北事業所

東北事業所で⽣産している RICOH Pro C9500

リコーは、OAメーカーからデジタルサービスの会社への変⾰を⽬指しています。お客様へのソリューションのご提案に向け、⽣産機能においても、積極的にデジタルの活⽤を実践しています。
株主様向け企画では、リコーインダストリー株式会社 東北事業所が⽬指す「デジタルサービスの会社」

  1. ⾃分たちが⽣産活動の中でデジタルツールを使いこなす
  2. その結果、⽣産性(SEQCD*)と柔軟性を⾼める
  3. これらの活動をお客様(製造業、印刷業)に⾒ていただく
  4. 実践で磨かれたツール・アプリ・システムを外販商品化する
  5. これらを通してお客様の価値向上に貢献する

へ向けた取り組みを各現場からご紹介しました。

  • *
    Safety 安全, Environment 環境, Quality 品質, Cost コスト, Delivery 納期

複合機本体の組み⽴て

⽣産現場において、デジタル化を⽬的にするのではなく、デジタル化を通じて実現したいことを明確にし⽇々邁進しています。⽣産のありたい姿「⽣産のリコーウェイ(⾼品質の製品・サービスを提供する世界⼀のものづくり企業)」を掲げ、その中から品質、コスト、納期を切り⼝に、対象領域・業務を体系的に整理。
そのうえで、具体的な共通モデル業務を設定し「データを取る・ためる・使う」を整備しています。
株主様向け企画では、デジタルの活⽤として取り組みが進んでいる

  1. ⼈作業のデジタル化
  2. スマホ活⽤のデジタル化
  3. IPカメラの録画情報から事実把握

について、実際の組み⽴てライン現場からライブ中継を交え詳しくご紹介しました。

組み⽴てライン現場からのライブ中継映像(⼀部抜粋)
(再⽣時間:2:45)
※再⽣時に⾳声が流れますので、⾳量にご注意ください。

キーパーツ⽣産

複合機は8000点を超える膨⼤な数の部品からできており、それらの部品の中でも、複合機の品質や、機能、コストに対する寄与度が特に⾼い部品をキーパーツとしています。
これらのキーパーツは、⽣産の難易度が⾼く、他社に対しても提供することができ、競争⼒も⾼いため、中⻑期的な戦略的ポートフォリオを描きパーツの⾒極めを⾏っています。
株主様向け企画では、複合機の中で、トナーを溶かして紙に定着させる機能に⽋かせないキーパーツ「ニッケル電鋳基材 定着ベルト/スリープ」の⽣産をご紹介。リコーの⾼い技術を実現した製品と、その⽣産ラインを現場からのライブ中継を交え詳しくご説明しました。

キーパーツ⽣産ライン現場からのライブ中継映像(⼀部抜粋)
(再⽣時間:3:39)
※再⽣時に⾳声が流れますので、⾳量にご注意ください。

トナー⽣産

これまで、トナー⽣産は品質管理や制御を熟練技術者に依存していたことで、膨⼤な⼯場データの確認・監視の負担が課題となっていました。そこで、現場を熟知している⽣産技術者が、AI、ITの知識・技術を⾃ら習得。AIツールを開発し、保守・運⽤しています。
AI導⼊後は管理⼯数削減、品質安定化、⼈員効率化を実現し、従来の半分の⼈員で⼯場稼働が可能になりました。

これまでの課題

  • 熟練技術者に依存した品質管理・制御
  • 膨⼤なデータの確認/監視の負荷

AI(⼈⼝知能)⼯場の⾃動制御システム
導⼊の効果

  • 品質管理⼯数の削減
  • 品質の安定化/狭⼩化
  • ⼈員の効率化

AI導⼊と活⽤により、現場で働くメンバーの働き⽅変⾰も進み、⽣産現場でもリモートワークの実現が可能になりました。
また監視しながら異常が何もない時間はリスキリング(学びの時間)にあてるなど、時間の有効活⽤も進んでおり、今後のさらなる進化に向け邁進しています。

株主様からのご質問と回答 (⼀部抜粋)

質問 ⽣産現場で最も重視または⽬標としていることは何ですか?
回答 安全はすべてに優先します。⾼品質、KAIZEN活動からコストダウン、如何なる事情においてもお客様への納期を順守することを重視し取り組んでいます。
質問 環境⾯(地球環境への負荷)に対してはどのように取り組んでいますか?
回答 グループとして⽬標を掲げ取り組んでいます。例えば東北のトナー⼯場では、ヒートポンプを使うことで熱を⽣み出し、低エネルギー化を実現しています。
質問 ⽣産技術ノウハウの伝承において意識して⼯夫されていることは何ですか?
回答 社内にマイスター制度があり、マイスター、ジュニアマイスターを認定し、モチベーションをあげ取り組んでいます。技術伝承は、レポートに残したり、社内規定に展開したりしています。⼀⽅で脱属⼈化を図っており、熟練者の動きを分析しデジタルへ置き換える等の取り組みも⾏っています。

株主様からの評価、ご感想・ご意⾒

企画内容の評価

株主様の97%の⽅に内容をご理解いただき、「デジタルサービスの会社」への変⾰への期待度が⾼まった⽅は全体の74%におよびました。

企画のご感想・ご意⾒(⼀部抜粋)

  • 改善姿勢に頼もしさを感じた。
  • ⽣産技術の伝承、⼈材育成と、脱俗⼈化/DXデジタル化を両輪で進められておられることが確認でき、今後の継続的な発展に期待が持てた。
  • AIの活⽤により⽣産現場のデジタル化のレベルアップが期待できそう。
  • オンラインの⾒学会は、参加者も多くなるし、現地へ⾏かず⾃宅で参加できるのは有り難い。
  • 益々の改善⼒と技術⼒の融合が期待できる。

今後も株主の皆さまへリコーグループの活動をご理解いただくための株主様向けの企画の充実に努めてまいります。

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