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第126回定時株主総会質疑応答

主な質疑応答の要旨を記載しています。

事前質問

質問1

PBRが長年1倍を下回り株価が低迷しているのに、なぜ取締役に賞与を支給するのか、自社株買いや配当に回すなどより企業価値向上につながるものに回すべきではないか。

回答者

大山 代表取締役

回答

社内取締役の賞与額は、定められた算定式に基づき算出され、報酬委員会および取締役会で適切と判断し上程させていただいた。株価がPBR1倍を下回っている事実については真摯に受け止めている。なお、2026年度より賞与を含む取締役の報酬の基準額を、ROEが株主資本コストを下回る水準では抑制され、上回る水準から上昇する報酬カーブとするなど株主価値との整合性を重視した制度に変更する。また、当社としては、ワークプレイスのインテグレーターとしての事業成長、ROIC管理を通じたポートフォリオマネジメント等によるアセットライト化、経費構造改革による収益性の改善等を実施する。さらに、機動的な資本政策を含めた資本効率の向上に向けた施策等を実行することによって、早期に株主資本コストを上回るROE、PBR1倍超の株価水準を目指す。

質問2

株主総会の招集通知の冊子にコストをかけすぎている。他社は簡素化が進んでいるが、リコーはいまだ分厚い冊子を送付しており、資源節約の観点からも速やかに簡素化すべきでは。

回答者

大山 代表取締役

回答

電子提供措置制度の施行に伴い、書面にてお届けするのはアクセス通知と議案について記載している参考書類のみとしている。また、本総会の招集ご通知4頁記載のとおり、次回2027年6月開催の定時株主総会より、ご希望の株主様を対象に招集ご通知等を電子メールにてお受け取りいただける取り組みを開始する予定。環境負荷低減の観点も踏まえ、引き続き検討していく。

質問3

PENTAXブランドの今後をとても心配している。私はKPシリーズを愛用しているが、突然ラインナップからなくなり、その後を見ても新製品・レンズの発表はない。もう一眼レフは終わりなのか、PENTAXブランドはなくなってしまうのか。今後について教えてほしい。

回答者

大山 代表取締役

回答

PENTAXブランドにおいては、見やすい光学ファインダーや防塵・防滴構造などの機能を持ったレンズ交換式デジタルカメラと交換レンズを中心に展開。引き続き、PENTAXブランドをお求めになるお客様のご期待にお応えしていきたい。

質問4

2023年11月の決算説明会で公表された売上1,800億円、10事業の撤退について2025年度末の結果はどうなっているのか教えてほしい。

回答者

大山 代表取締役

回答

2023年11月8日の2023年度第2四半期決算説明会にて、企業価値向上プロジェクトの進捗報告を行った。その際に、‟事業の「選択と集中」の加速”として取り組む施策の一つとして、「売上1,800億円に相当する10事業を対象とし、低収益のノンコア事業の撤退・売却を判断する」と説明した。
対象としていた10事業に関する判断は、予定通り、2025年度までにすべて完了している。その中には、撤退・売却ではなく、戦略を転換して継続すると判断したものもある。撤退、売却、継続のそれぞれの具体的な対象事業数は開示をしていないため、回答は控えさせていただく。
一方で、事業ポートフォリオの最適化そのものはどこかの時点で完了するものではないとも考えている。目指す姿に向けて、また変化する環境に対応するため、手綱を緩めることなく必要な見直しに取り組んでいく。

質問5

東証より企業へ推奨・要請している数値目標として、PBR1倍以上、ROE8%超がある。貴社はPBR0.71倍、ROE5.1%程度。2026年度見通しではROE5.4%と開示しているが、水準としては緩すぎる。是非2026年度中にPBR1倍以上、ROE8%超を目標としてチャレンジをお願いしたい。

回答者

大山 代表取締役

回答

ROEの向上を狙い、2023年度から企業価値向上プロジェクトに取り組んできたが、株主資本コストを上回るROEを達成できず、またPBR1倍を下回る状況が続いていることを、経営陣一同重く受け止めている。
2026年度からスタートした中期経営戦略’26では、2030年度には安定的にROE10%超を実現する会社となることを目標としている。その実現に向け、これまでも構造改革を含めた施策を積極的に講じてきたが、中期経営戦略’26からは成長戦略をさらに加速させるなど、早期に株主資本コストを上回るROEの実現を目指していく。
PBRについてはROEの向上とともに、株式市場との対話を通じその進捗についての一層の理解・浸透を図ることで改善が図られていくものと考えている。

質問6

貴社の主力製品は、コピー機・複合機と思う。昨今業務がペーパーレス化となっている。トナーなどの消費も減少していく一方、書類のPDF化・デジタル化が重要と思う。また、昨年複数の大企業でランサムウェアによる被害が発生し、長期間業務に影響が出ている。貴社にサイバーセキュリティーの専門部署をつくり、顧客のセキュリティ強化をサポートしてはどうか。複合機は、社内LAN・パソコン・サーバーにもつながっている。複合機を利用しているお客様にサイバーセキュリティーの重要性を理解してもらうチャンスであり、さらに、AIの利用推進をサポートしていくのも良い。

回答者

大山 代表取締役

回答

当社では、ペーパーレス化・書類のデジタル化によるオフィスプリンティング市場の縮小は避けられないものと考え、お客様の“働く”を支える様々なサービスのご提案による成長を目指している。 そのサービスの中には、ご提案をいただいたお客様のセキュリティ環境の構築や保守につながるサービス、また生成AIに関する各種ソリューションのご提案も含まれており、国内中小中堅企業のお客様から非常に多くの引き合いをいただいている。また、社内には、リコーグループ全体のセキュリティ活動の強化に取り組む専任部署がある。さらに、AIの社内実践も奨励しており、事例共有など積極的な活用を進めている。そうした社内での知見を、お客様への提案にも活かしていく。

当日質問

質問1

ワークプレイスサービスとは具体的にどのようなサービスか。分かりやすく教えてほしい。

回答者

大山 代表取締役

回答

当社は、グローバルに強固な顧客基盤、および顧客接点を持っている。さらには知的財産・技術を持っている。こうした自社の技術・商材、あるいは、他社の商材・サービスを組み合わせてお客様の創造性の発揮と生産性の向上を支えるサービスを提供する。具体的には、IT基盤を司るITサービス、業務プロセスを自動化することで生産性を向上するプロセスオートメーション、お客様が創造性を発揮できるような空間づくりをサービスとして提供するワークプレイスエクスペリエンス、こうしたサービスを総称してワークプレイスサービスと位置付けている。

質問2

招集通知108頁に重点経営オペレーショナルリスクとしての製品供給に関するリスクが記載されており、その対策として重要部品別に複数仕入先の選定または代替品の選定とある。設計から生産までおよぶ長いサプライチェーンの話であり、設計開発部門・生産技術部門の負担がかなり大きいと思う。設計当初から代替品や複数拠点の考え方をあらかじめ取り込んではどうか。設計開発・生産の現場は業務負荷が高い状況であることが推察されるため、経営幹部からフォローしてもらえると負担が減ると思う。

回答者

中田 コーポレート専務執行役員

回答

過去に基幹部品の調達が困難になる事象があった。これにより製品が供給できなくなると、製品だけではなくサービスの提供を含めて大きく影響が発生する。数年かけて、基幹部品はどういう物を使うか、供給されなかった場合の代替部品は何かを設計段階で準備してきた。設計開発部門には負荷がかかっているが、部品調達の問題の影響を大きくすることなく最小限にとどめて対処することができている。この過程で、関係する情報が豊富に蓄積され、システムとして対応することが可能になってきた。今後も、この取り組みを継続しお客様にご迷惑をおかけしないようにするとともに、開発設計部門・生産技術部門の負担軽減に努めたい。

質問3

昨年解体が終わった三愛ドリームセンターについて、今後の着工と完成はどのようなスケジュールとなっているかお聞きしたい。

回答者

大山 代表取締役

回答

現在、三愛ドリームセンターは地上部分の解体作業を終え、地下の解体作業を行っている。並行して、建築計画の内容および詳細の検討を進めている。今後のスケジュールの詳細は、発表できる段階となったらお知らせしたい。

質問4

自己株式取得について、直近だけでも250億円実施されているが、株価は低迷している。長期保有を考えると、自己株式取得などの株主還元ではなく、もっと成長投資に振り向けるべきではないか。成長投資やポートフォリオの入替をどのように考えているか。

回答者

大山 代表取締役

回答

当社は、事業が生み出したキャッシュを適切な形で株主還元と成長投資に配分している。ワークプレイスサービスのほか、商用・産業印刷や、新規事業を成長領域とし、この成長を促進して全社でROE10%超を目指せるよう取り組んでおり、そのために必要な投資を行っていく。成長投資とバランスを取りながら、引き続き適切な形で株主還元も行っていく。

質問5

創業社長であればやぶさかではないが、会長職は必要か。社長を歴任したことに対する論功的なポジションではないのか。

回答者

大山 代表取締役

回答

当社において会長に求める役割は、ガバナンス向上につながる監督の強化である。加えて、執行経験者として執行に関する助言、また、財界・渉外活動など対外活動を担ってもらう。このような役割で会長職を設置しているが、その是非については、毎年指名委員会で議論されている。

質問6

商用印刷事業はあまり伸びていないのではないか。

回答者

宮尾 コーポレート上席執行役員

回答

商用印刷では、パンフレットやポスター、書籍、雑誌など、日常で触れる印刷物を出力している。 全世界トータルの印刷需要は、毎年1-2%程度の減少傾向にある。先進国では減少、人口が増えているインドやアフリカでは増加と見込んでいる。商用印刷の種類には、アナログ印刷と当社が力を入れているデジタル印刷がある。アナログ印刷は版を作成して印刷するため、2万部、10万部、50万部といった大量印刷に適している。デジタル印刷は1部あるいは1頁ずつ印刷する内容を変えられるという特徴がある。情報のパーソナライズ化が進んできていることや、印刷物の在庫の破棄を減らしたいことから、商用印刷の市場はデジタル印刷に流れてきており、毎年1桁の後半%程度で成長していくと見ている。

質問7

ペロブスカイト太陽電池はどのぐらいの事業規模を目標とするのか。リコーは目の付け所は早いが、あっという間に他社に抜かれてしまう。もしくはビジネス化できないまま終息してしまう。早期にビジネス化するためにはどうするのか。他社からビジネスの推進者をスカウトした方が良いのではないか。

回答者

大山 代表取締役

回答

ペロブスカイト太陽電池は非常に有望な分野だと思っている。リコーの技術は外部から評価され、経済産業省の支援も受けて開発を進めている状況。必要な人材は社外から獲得するなど、適切なリソースを投入していきたい。

質問8

リコーの平均昇給率が世の中の水準と比較すると下回っていると考える。競争力のある賃金水準が不可欠と考えるが、経営としてどのように認識しているのか。今年度の昇給率と、どのような外部ベンチマーク、および内部指標に基づいて設定したのかを具体的に聞かせてほしい。

回答者

長久 コーポレート執行役員

回答

リコーでは、昇給水準について、各事業所の代表の社員から組織される中央懇談会にて市場動向や競争力など社外の状況も見ながら議論をした上で、経営会議にて決定している。2026年4月の賃金改定では平均5.0%の昇給を実施している。他社比較の観点では、昇給率だけではなく報酬水準そのものをしっかりと確認する必要があると考えており、第三者機関の報酬サーベイにより市場に劣後していないことを確認している。

質問9

グラフィックコミュニケーションズの基幹印刷のラインナップを見ると、一部のインパクトプリンターを除く連続紙対応のプリンターは受注終了・販売終了・在庫限りとなっている。今後、基幹印刷はどのようになるのか、オンデマンド印刷と統合するのか。

回答者

宮尾 コーポレート上席執行役員

回答

基幹印刷は、電気・ガス料金の請求書やクレジットカードの利用明細など、帳票印刷といわれる分野になる。従来はインパクトプリンターが主流であったが、インクジェットプリンターに切り替わっている。当社としては、受注が減ってきているインパクトプリンターは、製品販売終了後に一定期間のサービス対応を行ったあと、高速のインクジェット連帳機など新しい商品に移っていただけるようお客様とご相談している状況。今後も基幹印刷分野は高速のインクジェット連帳機を主力製品として進めていきたい。

質問10

人材確保のため、定年延長や65歳からの再雇用制度の検討は必要と考えるが、必要な人材だけを残す方策はあるか。また、従業員における高年齢層の比率が高まることになるがその対策はあるか。

回答者

長久 コーポレート執行役員

回答

当社は60歳から65歳までの再雇用制度を整えており、希望者が多く人材確保ができていると考えている。65歳以降については今後の市場動向を踏まえて検討したい。また、年齢・性別・国籍、社員の属性に関わらず、会社への貢献度が高い人材、能力を発揮できる人材を活用する方針。会社の成長を支える人材をどのように見出し、育成し、リテンションできるようにするかに注力している。

質問11

社内のAI活用について、具体的な事例と利益への貢献度について教えてほしい。

回答者

入佐 コーポレート上席執行役員

回答

国内では全社員がAIを活用できる環境を2025年8月に導入した。現在、社内で1万体のAIエージェントが社員と共に働いている。販売現場では、6,000名のセールスが、商談の活性化や、お客様の課題解決にAIを活用して取り組んでいる。AIとともに働くことで商談をつくる力が20%程度増加できると考えている。社内で経験をしっかり積み、お客様に「“はたらく”に歓びを」を提供できるように努力していく。

質問12

リコーがワークプレイスのインテグレーターとして成長していくためには、M&Aが必要だと考える。M&Aに対する考え方をお聞きしたい。

回答者

大山 代表取締役

回答

ワークプレイスのインテグレーターとして成長していくためにM&Aは有効な手段だと思っている。特にプロセスの自動化であるプロセスオートメーションあるいは職場の創造性発揮のための環境づくりのためのワークプレイスエクスペリエンスの分野において、当社がサービス提供するにあたりミッシングピーシーズがあれば積極的に投資し、シナジーを生み出していきたいと考えている。2030年度までの5年間で、約2,500億円の投資枠を考えている。

質問13

LLMを販売する上でのリコーの強みは何か。技術力か。今後どれぐらい成長していくか。

回答者

野水 コーポレート上席執行役員

回答

リコーのAIは図表を含む複雑な業務文書の読解活用に強みを持っている。企業固有のノウハウである「暗黙知」を我々が開発するLLMで業務に活用するための「形式知」に変えるプラットフォーム「H.D.E.E.N」(ヒデン)というものがある。これらを自社で活用し、そのノウハウを含めて商品・サービスに展開していくことがリコーの強みだと考えている。

質問14

日本・グローバルでの社員エンゲージメント調査の結果を教えてほしい。社員のモチベーションは会社のアウトプットに大きな影響があると考える。

回答者

長久 コーポレート執行役員

回答

2025年度の社員エンゲージメントはグローバルで5点満点中3.89であった。エンゲージメント調査への回答参加率は9割と高く、信頼のおける数字と考えている。傾向を見るとコロナ後も右肩上がりで上昇している。エンゲージメント調査の結果を受けてのアクションが最も重要であり、各職場でPDCAを回すだけではなく、役員でも議論を行ってエンゲージメントの向上に取り組んでいる。エンゲージメントスコアは非常に重要な指標と認識しており、社員のエンゲージメントを高める努力を続けている。

質問15

社外取締役の持株数が少ないと感じている。適正な持株数について教えてほしい。

回答者

山下 取締役

回答

この度、社外取締役を対象に、当社の株式の保有水準のガイドラインを設定した。並行して、社外取締役に業績非連動(RSU)の持株制度を導入することを第4号議案で提案した。このガイドラインと持株制度によって、社外取締役の持株数が増加していくものと考えている。

質問16

「挑戦する文化」の実際の浸透度について伺う。リコーでは、経営が掲げる方針や現場の方針が行動として根付いているのか、どのような指標や調査で確認しているのか。また、その運用実態についても教えてほしい。また、挑戦を妨げる問題を社員が直接経営へ届けられる仕組みは存在するのか。

回答者

大山 代表取締役

回答

「挑戦する文化」の浸透度については、まずはエンゲージメントスコアが重要と考えている。単に会社への満足度を測るものではなく、会社の方針に共感し自らやるぞというやる気についての指標であり、「挑戦する文化」に関連している。また、様々な角度からの質問を入れたアンケートを年に一度実施しており、社員がどのように感じているかを経営が直接把握する仕組みとして機能している。社員のやる気は会社の財産なので、引き続きエンゲージメントが高まる経営をしていきたいと思う。

質問17

招集通知交付書面のサイズが他社より一回り大きい。環境に優しい経営を掲げるリコーとしての見解を聞きたい。

回答者

大山 代表取締役

回答

事前質問での回答の通り、電子提供措置制度を開始してからアクセス通知、議案に関しての参考書類などに郵送する書類は限定している。2027年度からは全て電子メールで招集通知の内容を受け取れる選択肢を設けたので、多くの株主様に利用していただきたい。環境に優しい株主総会を運営していきたい。

質問18

小水力発電の事業は今後どのように考えているのか。地方創生、循環型社会のために期待している。

回答者

入佐 コーポレート上席執行役員

回答

当社は、環境に貢献するような様々な技術・製品・サービスの開発をしている。小水力発電に関しては、当社の中に留めておくよりも最適なオーナーに技術を譲ることが社会に資すると考え、当社での展開を中止し、第三者に事業譲渡した。

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