産業印刷市場では、多品種小ロット生産の需要の高まりを受け、お客様の印刷システムに柔軟かつ容易に組み込むことができる、小型なインクジェットヘッドの要望が高まっています。
リコーのMEMS*技術を活用した独自の高集積設計により、インク滴を吐出する機構に薄膜ピエゾアクチュエーターを搭載した小型インクジェットヘッドを開発しました。インクはUV、溶剤、水性のすべてに対応しており、サイングラフィックス、テキスタイル、ラベルなど幅広い産業用アプリケーションで利用できます。
ノズル・加圧液室を高密度に配列したほか、ノズル列間のスペースも徹底的に削減することで、4色分の印刷機能の集約を実現しています。具体的には、配列1列あたり300npi(nozzles per inch)のノズル列を4列千鳥配列し、かつその4列のノズル列のインク流路が分離されています。用途に応じて1つのインクジェットヘッドを以下のようなパターンで使用していただくことが可能です。
(600npiの2列を交互に使用することで2に対して2倍の生産性を実現)
薄膜ピエゾアクチュエーターを搭載したインクジェットヘッドのノズルレイアウト
また、構成部品に樹脂部品を採用することで軽量化を実現し、同じノズル数を備えるMH5320に対して約1/3の重量となっています。
本技術の分類:分野別「インクジェット」|製品別「インクジェットヘッド」