日本 - リコーグループ企業・IRサイト Change
Skip to main content First level navigation Menu
Main content

小型不整地移動クローラユニット

自在に動けるロボットでヒトの 運ぶ・見る・作業する を代替

背景

ロボットは、これまで工場の生産設備などの産業の場で主に活用されていましたが、高齢化による人手不足や新型コロナウイルス感染症拡大による人同士の接触回避を受けて、その活動領域を商業施設やオフィス、家庭などの身近な空間へと広げようとしています。

ロボットの新しい用途として空港やビルの警備、ショッピングセンターの迷子探しなどがあります。これらのロボットは、これまでの産業用ロボットとは異なり、ヒトと動作空間を共有して柔軟に動作することが必要なため、サービスロボットと呼ばれています。

このサービスロボットの中には、移動することでより広い範囲で大きな利便性を発揮するロボットがあります。しかし、段差や斜面などヒトにとっては簡単に通過できる場所でも移動できないことが多く、屋内での使用に限定されているのが現状です。この状況へ対応するため、小型かつ多様な走行環境へ対応できるロボット向け走行技術の実現が望まれています。

解決したこと

屋内外の坂道や段差のある場所を自在に走行でき、サービスロボットの足として活用できるクローラユニット(走行装置)を開発しました。クローラユニットのサイズは幅・奥行・高さがいずれも約60cmと小型なため、ヒトが通れる幅があれば走行や方向転換が可能です。速度は自由に調整可能で、通常時はヒトが歩く程度の時速4キロ、最大時でヒトが走る程度の時速10キロまで走行可能です。

このクローラユニットを足としたロボットは、用途に応じて走行体上部の組み合わせモジュールを変えることで、ヒトの「運ぶ」「見る」「作業する」を代替することができます。例えば、建設現場での資材運搬やけん引、変電所や化学プラントでの施設点検や商業施設周辺の見回り、農作物の収穫といったさまざまな場面で、現場で行っていたヒトの作業を代わりに行うことができます。

インホイールモーター内蔵クローラユニット

クローラユニットを用いたロボットのコンセプト

技術の特徴

クローラ型を採用

段差や凹凸、砂利道や草地など、ヒトが働くさまざまな屋内外の現場を走行できるように、移動方式としてゴムベルトのクローラ型を採用しています。

小型化と走破性の両立を実現

クローラ型は車輪型よりも走破性能が高く、農機具、建設機械などで多く使用されていますが、それらはヒトのサイズを超える大型のものばかりでした。通常、クローラのサイズを小さくするとスピードや走行性能が低下します。リコーは、ヒトと同じサイズの移動体にこだわり、かつスピード・走破性を両立させることを試みました。

具体的にはインホイールモーターを上部に設け、三角形状のクローラ型とすることでサイズ・スピード・走破性を高いレベルでバランスさせることに成功しました。(特許権利化済み)

スピードと走破性の両立

リコーの想い

リコーは、機械工学、電気・電子工学、情報・制御工学を駆使し、使いやすく高品質なオフィス機器を提供し、OA化・デジタル化を通じて働くヒトを支援してまいりました。今回、その遺伝子とお役立ちの精神をロボットに応用し、ヒトと同じサイズ・スピードで移動できる小型の移動体を生み出しました。

次のチャレンジは、この移動体にヒトと同じ賢さで移動し、作業できる能力を与えることです。ヒトは障害物を避けながら目的地に向かい、現場で日々起きていることを見て、聞いて、感じて、情報として記録、整理、分析し、それらの情報を利用して業務を改善しています。これを、模倣学習技術を用いてロボットで再現しようとしています。

“ヒトと同じサイズ・スピード・走破性”で、“ヒトと同じように賢く”移動できるロボットが実現すれば、ヒトが行っていた一連の業務プロセスをロボットにより支援・代替できます。

これにより、ヒトだけができる創造的な仕事をより増やしていきます。

リコーは今後、お役立ちの領域をオフィスから現場にひろげ、サービスロボットによる現場のオートメーション化・デジタル化を通じて、ヒトが働くさまざまなワークプレイスでお役立ちを進めてまいります。

本技術の分類:分野別「制御」「デバイス」