Skip to main content Skip to first level navigation
Breadcrumbs

Share

Main content

ニュースリリース

リコー、「アファンの森財団(本日設立)」の森林復元プロジェクトを支援

2002年5月31日
株式会社リコー
財団法人C.W.ニコル・アファンの森財団

株式会社リコー(社長:桜井正光)は、財団法人C.W.ニコル・アファンの森財団(以下、「アファンの森財団」)の「森林復元プロジェクト」を支援いたします。支援内容は、リコーが「アファンの森財団」に3年間で1800万円の寄付を行うというものです。

「アファンの森財団」は、長野県信濃町にある約3万坪の広葉樹林「アファンの森」の復元と調査を主たる目的とした財団法人です。本日長野県知事より許可を受け、正式に設立されました。「アファンの森」は、荒れ果てた二次林(人が一度手を入れた森林)を、作家でナチュラリストのC.W.ニコル氏が17年かけて少しずつ購入し、保全を継続してきたものです。その結果現在では、さまざまな動植物が生息する天然林に復元してまいりました。ニコル氏は本日付で同地を「アファンの森財団」に寄附し、今後は「アファンの森財団」が主体となり、生態系の再生を目的に森林の復元活動を継続するとともに、調査活動も行ってまいります。

リコーは、減少しつつある「生物多様性」を保全するための、生態系の保全を最重要課題のひとつと考え、環境社会貢献活動を行っております。2000年には森林生態系の保全に着目した「森林保全プログラム」を立ち上げ、以後国内外の様々な森林保全プロジェクトを支援してまいりました。今回のプロジェクトは、「森林保全プログラム」の趣旨に合致したことから、事業パートナーとして支援することを決定したものです。リコーは、本プロジェクトの目的と価値が、他の企業にも理解され、支援の輪が広がることを強く願っています。
<アファンの森で実施する森林復元プロジェクトの概要>
「アファンの森」は、飯綱山に連なる霊仙寺山 北東部に位置します。ここで実施する森林復元プロジェクトは、森林の生物多様性の程度を計るモデル実践林としてその成果を広く発信し、自然共生型社会システムづくりに寄与することを目的とする事業です。森林復元の重要性については、すでに注目を集めているところですが、すでに17年間森林復元を目的に活動を実践してきた「アファンの森」の事例は、特に貴重なもので、世界の有識者も視察に訪れております。

17年前の「アファンの森」は、深い笹に覆われ、木々には蔦が絡まり多様な生き物の姿が見られないほど暗い森で、土壌もやせ、災害も発生しやすい場所でした。そこで、老齢木や枯損木、病害虫に侵された木を伐採し、笹や蔦を根気よく取り払うことにより幼木の生長を助けたり、苗木の補植を行ってまいりました。しかも単なる伐採ではなく、どの木を残し、どれを伐るか、森の特質を考慮した伐採、即ち「伐るべき木を伐る」伐採を継続した結果、森の総合機能が上がり、生物量が増大したことにより、生物の多様性保全が行われるようになりました。

2001年4月からは、生物多様性や生産性、それらのバランスについての定量的な評価を目的とした森林内の動植物の生態系調査も行っています。
「アファンの森財団」は、森林を正しく保全していくことが人と動物との共生につながっていくという考え方に基づき活動を行ってまいります。「アファンの森」の維持・管理・調査活動、森林保全を行いながら、森林の適切な管理方法の確立や人材の育成、また、周辺の森林の委託管理、整備活動などを行い、自然共生型産業を創出していくことを目的にしています。理事長であるC.W.ニコル氏は、財団の基本財産となる約3万坪の土地と3千万円を寄付し、「アファンの森財団」を設立しました。今後は、ニコル氏の出身地である英国ウエールズ地方の森と森林文化の交流なども行っていく予定です。リコーも理事の一員として運営に積極的に関わってまいります。