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ニュースリリース

ソフトウエアによる画像処理が可能な高性能画像プロセッサを機能強化「Ri20シリーズ」を新発売

2004年9月13日
株式会社リコー

 株式会社リコー(社長:桜井正光)は、映像機器、各種検査装置、医療機器、スキャナー・プリンターなどの用途向けに、ソフトウエアによる動画・静止画の画像処理を実現した高性能画像プロセッサ「Ri20シリーズ」を開発し、新発売いたします。
シリーズ名 Ri20シリーズ
製品名 Ri2001 Ri2001-1028
型番 RB5V870 RB5V870-1028
サンプル価格 25,000円 30,000円
量産価格 7,000円
(2万個ご注文いただいた場合)
10,000円
(2万個ご注文いただいた場合)
サンプル開始 2004年9月13日 2005年1月
量産時期 2005年4月 2005年10月
月販個数 当初1万個
 新製品「Ri20シリーズ」は、ソフトウエアによる画像処理を可能にした高性能画像プロセッサ「Ri10シリーズ」(2001年2月から弊社複写機に搭載、2003年2月から外販)の性能、機能を大幅に向上することにより、より幅広い画像処理ニーズにお応えしたものです。
 独自の超並列処理エンジン"Ri20コア"を内蔵した上で、画像処理に特化したアーキテクチャの採用、必要な機能のワンチップ化により、一般的にASIC(特定用途向けカスタムLSI)やFPGA(ユーザーが論理をプログラムすることができる汎用デバイスの一種)といったハードウエアで行われている画像補正や拡大・縮小、階調処理等の高精度・高速画像処理をソフトウエアでリアルタイムに実現します。これにより、システム開発の柔軟性向上、開発期間・コストの大幅な削減を可能にします。
 画像処理のソフトウエア化は、デジタルテレビなどの分野では既に一般化していますが、複写機のように大量のデータ処理が必要とされる分野では、2001年2月にリコーが初めて「Ri10シリーズ」で実現し、以来リコーの主力複写機に採用してまいりました。
  さらにリコーでは、「Ri10シリーズ」が高精度、高速画像処理が必要とされる医療機器(超音波診断装置、X線装置など)、各種検査機器(外観検査を行う非接触検査機器など)、スキャナー、写真の画像処理機器をはじめとした分野に応用できることから、昨年2月より外販を行ってまいりました。
 なお、ソフトウエアの開発に必須なソフトウエア開発ツールはガイオ・テクノロジー株式会社、株式会社コンピューテックス、株式会社ケーアイテクノロジーより提供されます。
<Ri20シリーズ Ri2001 / Ri2001-1028の主な特徴>
1. ソフトウエアによる高速画像処理を実現することにより、システム開発を大幅に効率化します。
(1) ソフトウエアによる高速画像処理を実現
「Ri2001」は、352個のプロセッサエレメント(演算ユニットの単位)を持つ専用の超並列処理エンジン"Ri20コア"を内蔵することで、内部動作周波数240MHzでピーク性能84.5GOPS(Giga Operation Per Second)という高性能を達成。高速版の「Ri2001-1028」では内部動作周波数280MHzでピーク性能98.6GOPSを達成。(従来のRi10シリーズでは、最も高性能の商品で224プロセッサエレメント、内部動作周波数230MHz、ピーク性能51.5GOPS)
これにより、高精度・高速画像アプリケーションで必要な画像補正、拡大・縮小、色空間変換、階調補正等の処理をソフトウエア手段(ミドルウエア)により自在に実現。

(2) システム開発を大幅に効率化
ソフトウエアの作成は専用のソフトウエア開発支援ツールを使用し、作成した画像処理アルゴリズムをリアルタイムに評価することが可能。これにより、ASICやFPGAのハードウエア手段に比べ、開発・検証のサイクルを短縮でき、システム開発の柔軟性向上と開発期間・コストの大幅な削減が可能。
ホスト・インタフェースを介したブート機能により、ホストとなるマイコンからソフトウエアをダウンロードすることが可能。さらに、I2Cバスを利用し、外部のシリアル・プログラマブルROMから自動ブートすることで、ホストレスシステム構成も可能。

2. 外部メモリを削減することで、システムコストを低減することができます。
新たに、各プロセッサエレメントに1KBのRAMを配置。画像処理に必要なラインバッファ(主走査方向1ラインの画像データを一時保持するバッファメモリー)として利用可能。これにより、外部にラインバッファ用のRAMは不要。(主走査画素数が1KBの画像データでは256ライン、7.5KBの画像では42ラインの大容量ラインバッファが使用可能)
主走査の走査時間内でリアルタイムに処理が終了するため、外部のページメモリーも不要。
また、内部の特殊処理ハードウエア部にも専用のラインバッファを内蔵し、拡大/縮小機能、LUT(ルックアップテーブル)変換機能、ステート変換機能に利用可能。主走査画素数が8,192画素(8KB)の画像を基本とし、1チップで主走査画素数50,176画素(49KB)の画像まで対応が可能。

3. 多様な画像フォーマット、画像処理にスケーラブルに対応できます。
16ビット構成の画像ポートを8ポート装備。16ビット4色入力・16ビット4色出力等の大規模システムにも対応可能。
要求する画像処理が1つのチップで実現できない場合は、複数のチップを画像ポート直結機能により接続することで簡単に分散処理が可能。これにより多様な画像処理に複数のチップ構成によりスケーラブルに対応。
Ri20シリーズ(Ri2001)
Ri20シリーズ(Ri2001)