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ニュースリリース

リコー、携帯機器に最適な1チップ音声認識/合成LSI「RC5S841」を製品化

1997年11月11日
株式会社リコー

 株式会社リコー(社長:桜井正光)は、携帯機器に最適な音声処理LSIとして、リコー独自のワードスポッティング音声認識機能と、音声ガイダンス等に使用できる音声合成機能を1チップ上に実現した「RC5S841」を開発し、サンプル出荷を開始いたします。
製品名 RC5S841
サンプル価格 5,000円
受注開始 1997年12月1日
月産規模 2万個
 リコーは1996年8月に、不要な言葉を含む音声を認識することができるワードスポッティング音声認識LSI「RL5S840」を製品化し、そのアプリケーションとして、発声に神経を集中することが難しく、かつ騒音下での音声操作が必要となるカーナビやカーステレオなどの車載機器を中心に提案してまいりました。
 新製品「RC5S841」は、従来製品に比べて、(1)音声合成機能を搭載、(2)パッケージとしてCSP(Chip Size Package)を採用し、従来のLQFPパッケージに比べて実装面積で約50%以上の小型化を実現(LQFPパッケージも用意)、(3)電源電圧として5Vに加え3Vにも対応したことにより、低消費電力化を実現いたしました。
 携帯電話やPDAなどの小型携帯情報機器、カーナビやカーステレオなどの車載機器に搭載することにより、音声によるインタラクティブな操作を実現することができます。
<RC5S841の主な特徴>
  • 1.ワードスポッティング機能を搭載しています。
      • 不要な言葉を含む発声の認識ができるワードスポッティング機能を搭載。
      • 例えば、「えーと、山田さん」という発声から、単語「山田」のみを抽出し、認識することが可能。
      • 無意識に不要な言葉を言ってしまっても認識できるため、機器を音声で操作する際の自由度が向上。
      • 不要な言葉だけでなく、ノイズを含んだ音声の認識ができるため、携帯電話や車載機器など、騒音下で使用する機器でも安定した認識が可能。
  • 2.音声合成機能を搭載しています。
      • DPCM(Differential Pulse Code Modulation)方式による明瞭な再生音声。
      • 音声応答や、音声認識のためのガイダンスなど、インタラクティブな音声アプリケー ションを容易に組み込むことが可能。
  • 3.小型・低価格・低消費電力のシステムを構築することができます。
      • リコー独自の小型DSPコアと、簡素な音声認識アルゴリズム「DST(Duration Based State Transition Model)方式」を採用した上、パッケージにCSP(Chip Size Package)を採用することにより、小型・1チップ化を実現。
      • マイクアンプ、A/Dコンバータ、D/Aコンバータ、辞書用メモリーを内蔵しているため、わずかな外付け部品で音声認識システムを構築可能。
      • 3V/5Vの2電源方式を実現。3Vのインターフェースを使用することにより、機器の低消費電力化が可能。
      • 汎用マイコンに接続できる8ビットパラレルインターフェースを装備しており、各種機器に音声入力による制御機能を手軽に付加可能。
  • 4.不特定話者と特定話者の両方に対応し、混在も可能です。
      • 使用者が限定されないシステムと限定されるシステムの両方で使用でき、アプリケーションに応じた使い分けが可能。
  • 5.扱える単語数を増やすことができます。
      • 内蔵RAMを装備しているため、辞書データをホスト側からダウンロードすることができ、扱える単語データの数を増やすことが可能。

  • RC5S841(Chip Size Package)の表面と裏面
    RC5S841(Chip Size Package)の表面と裏面
    (目盛りの間隔は1mm)