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ニュースリリース

リコー、高精度の時計誤差補正回路を内蔵したリアルタイムクロックIC「RS5C372A」を受注開始

1997年7月9日
株式会社リコー

 株式会社リコー(社長:桜井正光)は、各種情報通信機器や電気機器などに用いて、タイマーのように日付や時刻による制御を可能にするリアルタイムクロックICとして、時計誤差補正回路を内蔵することにより、より高精度な時計機能を提供する「RS5C372A」を開発し、受注を開始いたします。
製品名 RS5C372A
サンプル価格 250円
受注開始日 1997年7月22日
月産規模 50万個
  • *このニュースリリースに掲載されている価格および料金には、消費税は含まれておりません。
  •  新開発の「RS5C372A」は、携帯情報端末や電話機などの各種情報通信機器や電気機器などに使用して、日付や時刻を管理することを可能にするリアルタイムクロックICとして初めて、水晶振動子の発振周波数のばらつきを高精度に補正することができる時計誤差補正回路を内蔵したものです。
     インターフェースとして、携帯機器やパソコンで多く使用されているI textcontentsCバスを採用したことに加え、広い電源電圧範囲での低消費電流(500nA/3V時、800nA/6V時)の実現、豊富な機能、小型パッケージなど、携帯通信機器に最適な数々の特徴を備えています。
     リコーは、1982年からリアルタイムクロックICを販売しており、1988年には世界で初めて発振回路駆動用にレギュレーターを内蔵するなど、この分野では豊富なノウハウを持っています。
    <新製品の主な特徴>
  • 1.時計誤差補正回路を内蔵しています。
      • カレンダーと時刻を管理するリアルタイムクロックとしては初めて、時計誤差補正回路を内蔵。
      • 最大±189ppm(ppm=1/100万、1ppmは1秒間あたり1/100万秒)の時計の進み遅れを3ppmステップで補正可能。本ICを搭載した機器上で補正を行うことで、常温(25 ℃)で±1.5ppm精度の時計機能を提供可能。(±1.5ppmは月差約±3.9秒に相当)
      • 精度のバラツキの大きい水晶発振子を使用しても高精度の時計機能が実現可能。一般に水晶発振子は精度のバラツキで±10ppm、±20ppm、±50ppm、±100ppmとランク分けされており、例えば、常温(25 ℃)で±20ppmの水晶発振子を使用した場合、月差±52秒を同±3.9秒に改善。
  • 2.ItextcontentsCバスの高速モードインターフェースに準拠しています。
      • 携帯機器やパソコンで広く採用されているI textcontentsCバスの仕様に準拠。
      • さらに、近年、サポートするICが増えつつある、高速データ転送モード(シリアルクロック400KHz)をリアルタイムクロックとしては初めてサポート。
  • 3.広い電源電圧範囲で低消費電流を実現しています。
      • ICに定電圧回路を内蔵するとともに、この分野の豊富なノウハウを活かし、内部の抵抗値や容量値を最適化することにより、広い電源電圧範囲で低消費電流(500nA/3V時、800nA/6V時)を実現。
      • これにより、機器のバックアップ用バッテリーの消耗を低減。
      • 時計動作の電源電圧は、1.45V~6.0Vと広くかつ低いため、バックアップバッテリーを長期にわたり有効活用することが可能。
      • インターフェースの電源電圧も、2.0V~6.0Vと広く、自由度の高いシステム設計が可能。
  • 4.携帯機器など、小型の機器に適した設計です。
      • 基板の実装面積を小さくするのに有利な2線シリアルインターフェースを採用。
      • 小型・薄型(1.15mm)のパッケージ方式であるSSOPパッケージを採用。
  • リアルタイムクロックICとして、豊富な機能を備えています。
    • (1)曜日の設定が可能なアラーム機能を装備
      • 月曜日から日曜日までの各曜日毎にオン/オフが設定できる曜日・時・分のアラーム出力機能を独立に2セット設定が可能。
      • これにより、例えば、月曜日から金曜日までのアラーム時刻と土日曜日のアラーム時刻を別々にセット可能。
      (2)CPUに時刻の情報を伝える割り込み出力機能は、2Hzから1ヵ月までの6種類の周期設定が可能。
      (3)レジスターで出力制御できる32kHzクロックの出力端子を備えています。
      • 機器の主電源オフの際など、システムの低スピード動作時に使用される 32kHzクロックの出力機能を装備し、レジスターによる出力制御が可能。
      (4)簡単に時刻の調整が可能な30秒アジャスト機能を搭載。
      (5)うるう年自動処理機能を搭載。
      (6)停電や電池交換の後など0Vからのパワーオン時、またはバッテリー電圧低下時に、正しい時刻を刻んでいるかどうかを判断するのに便利な発振停止検出機能を装備。
      (7)(1)、(2)、(3)の出力機能を自由に2つの端子から振り分けて出力可能。
  • ■リコーのリアルタイムクロックICの経緯
    ・RP5C01 1982年販売開始。18pinDIP、CPUバスへ直結可能。26*4のSRAM入り。
    ・RP/RF5C15 1984年販売開始。18pinDIP(RP5C15)と18PINSOP(RF5C15)を用意。
    RF5C01の改良版。
    ・RP/RF/RS5C62 1988年販売開始。18pinDIP(RP5C62)と18pinSOP(RF5C62)、
    20pinSSOP (RS5C62)を用意。
    CPUバス直結可能。
    世界で初めて発振回路駆動用にレギュレータと
    発振停止検知回路内蔵。
    ・RS5C313/314 1995年販売開始。
    8pinSSOP小型パッケージ。
    低消費電流(0.7 μA)。
    シリアルインターフェース装備。
    ・RS5C316/317 1996年販売開始。
    小型パッケージ。低消費電流(0.6 μA)。
    RS5C313/314に付加機能(アラーム、タイマー、32.768KHz出力)を追加。

    ■新製品の主な仕様

    ・CPUインターフェース ItextcontentsCバス(3線式シリアルインターフェース)
    ・シリアルクロック最大周波数 400KHz
    ・アラーム機能 週、時、分 独立に2セット
    ・定周期割り込み機能 1/2秒~1ヶ月の6種選択可能
    ・パワーオン検出 水晶発振停止検出回路
    ・電源電圧 2.0v~6.0v
    ・計時電源電圧 1.45v~6.0v
    ・動作温度範囲 -40~85 ℃
    ・消費電流 500nA/3V時,800nA/6V時
    ・パッケージ 8ピンSSOP 3.5×4.4×1.15(高さ)mm
    ・プロセス シリコンゲートCMOS 1層メタル
    ※ItextcontentsCバスは、PHILIPS ELECTRONICS N.V.の登録商標です。
    RS5C372A(右は米粒)
    RS5C372A(右は米粒)