株式会社リコー(社長:桜井正光)は、システムベンダーやソフト開発会社など、ソリューションパートナーとの協業を強化し、デジタル複合機やレーザープリンターを活用した多彩なソリューションの提供をさらに推進してまいります。
新たに、デジタル複合機「imagio Neoシリーズ」やレーザープリンター「IPSiOシリーズ」上で、Java™言語のアプリケーションが動作する環境「Embedded Software Architecture」を開発。今秋発売するデジタル複合機から「Embedded Software Architecture」への対応を開始します。
それに先立ち、6月28日から米国サンフランシスコで開催される「JavaOneカンファレンス」で、「Embedded Software Architecture」に対応した開発ツールを発表。同時に日本国内のソリューションパートナーに対してこの開発ツールを公開し、アプリケーションの開発を呼びかけてまいります。
リコーは2002年6月に、デジタル複合機やレーザープリンター上で稼動するアプリケーションソフトの開発ツールを業界に先駆けて公開しました。この開発ツール『RiMAP-SDK』はC言語を用いてアプリケーションソフトを開発するもので、デジタル複合機の優れたユーザーインターフェースを活かした高度なシステム開発を可能にしました。今回、Java言語に対応した開発ツールを加えることで、より多くのソリューションパートナーとのパートナーシップを強化し、アプリケーションソフトの開発を加速します。
今回のJava対応は、(1)インターネット/ネットワークとの親和性が高い、(2)開発者の人口が多い、(3)基幹系システムの多くがJavaで開発されており、アプリケーションソフトが豊富、(4)PCシステム用のアプリケーションを移植することも容易に行えるため、リソースの有効活用が可能、といったJavaの特徴を活かした柔軟なシステム開発を可能にするためのものです。各社のシステムやソフトと、リコーのデジタル複合機やレーザープリンターを連携させたシステムの開発が容易に行えるほか、従来はパソコンで行っていた業務を、デジタル複合機やレーザープリンターだけで行えるアプリケーションソフトの開発も可能になるなど、さまざまなソリューションの提供が可能になります。
これらの取り組みは、リコーの「ドキュメントハイウェイ構想」に基づくものです。リコーでは、いつでも、どこでも、そしてどのような機器からもドキュメントを快適に扱える「ユビキタスドキュメント」の実現に向け、デジタル複合機やレーザープリンターのアーキテクチャーを統一しました。
従来のデジタル複合機では、コピー機上に、プリンターやスキャナーなどの機能を、拡張ボードを追加する形で提供していましたが、2000年12月に発売したレーザープリンターを皮切りに、この統一アーキテクチャーを採用。汎用OSであるUNIXで稼動する共通プラットフォーム上で、コピー、プリンター、スキャナーなどの各機能を、アプリケーションソフトの追加によって動作させる構造にしています。
さらにリコーは、多様化するお客様のニーズに、より柔軟にお応えするため、2002年6月にデジタル複合機やレーザープリンター上で稼動するアプリケーションの開発ツールを公開し、さまざまなソリューションの提供を可能にしました。
2002年11月には、ソフト開発会社「ハイパーギア」社が、Basic言語に対応した開発ツール「HG/SEACER」を公開。『RiMAP-SDK』と組み合わせて活用することで、さらに手軽に、アプリケーションの開発が行えるようになりました。
今回、開発言語としてJavaを採用した「Embedded Software Architecture」を提供することによって、リコーのデジタル複合機やレーザープリンター上で稼動するアプリケーションの開発は、「C言語」「Basic言語」「Java言語」の3つの言語によって行えるようになります。