株式会社リコー(社長執行役員:山下 良則)は、プリンティングシステムの基幹部品として使われる産業用インクジェットヘッドの新製品として、薄膜ピエゾアクチュエーター*1を搭載した「RICOH TH6310F」を2021年11月23日にグローバルで受注開始します。
新製品「RICOH TH6310F」は、リコーの産業用インクジェットヘッドのフラッグシップモデルとして発表するものです。最大80kHzの駆動周波数により、シングルパス印刷*2、マルチパス印刷*3ともにリコーのヘッドのラインアップの中で最も高い生産性を実現します。また、MEMS*4技術による高精度吐出に加え、独自のノズル配置によりテキスタイル印刷などに求められる高ギャップ印刷*5でも高画質印刷を可能にします。同時に、吐出不良のリスクを大幅に軽減するインク循環構造を採用することで、高い吐出安定性を実現します。
リコーは、今後もインクジェットヘッドのラインアップを拡充することで、お客様のプリンター開発をサポートします。また、安心・安全な衣・食・住環境を提供し、産業印刷市場のニーズにお応えすることで、社会課題の解決に貢献してまいります。
近年、テキスタイルやコルゲート*6、ラベルなどの産業印刷市場では、多品種小ロット生産や短納期など多様な顧客ニーズへの対応が求められます。このようなニーズに対応するために、従来型のオフセット印刷で必要な版製作が不要で、フレキシブルな生産が可能なデジタルプロセス変革が進んでおり、高精細・高生産性を実現するインクジェットヘッドへの要望が高まっています。
リコーのMEMS技術を活用した独自の高集積設計により、100×8列×2モジュールの1,600ノズルを配列*7し、2.6インチ印刷幅を実現しました。
さらに、吐出されたインク滴による気流が画質に影響しにくいノズル配置を採用し、4mmの高ギャップでも高画質印刷を実現しました。*8
ノズル近傍のインクを常時循環させ、ノズル乾燥やインク粒子の沈降など吐出不良のリスクを大幅に軽減するインク循環構造を採用し、吐出信頼性を確保します。これにより、100m/分以上のシングルパス印刷にも対応が可能です。
インクは水性、UV、溶剤のすべてに対応しており、テキスタイル、コルゲート、ラベル、サイングラフィックスなど幅広い産業用アプリケーションで利用できます。
インクポートはシンプルな1イン 1アウト*9を実現し、お客様の印刷システムに柔軟かつ容易に組み込むことができます。
2階調時には周波数80kHz、4階調時にはDual Vcom*10新機能により周波数40kHzの圧倒的な吐出性能を実現しました。
製品名 | RICOH TH6310F |
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ノズル数 | 1,600 千鳥配列 |
ノズル解像度 | 600npi(1色) |
最大駆動周波数 | 80kHz(2階調) 40kHz(4階調) |
液滴吐出量 | 5/10/18 pl(インク種類による) |
対応インク | 水性、UV、溶剤 |
外形寸法 | 幅:約104.6mm 奥行:約44.9mm 高さ:約104mm |
受注開始日 | 2021年11月23日 |
リコーグループは、お客様のデジタル変革を支援し、そのビジネスを成功に導くデジタルサービス、印刷および画像ソリューションなどを世界約200の国と地域で提供しています(2021年3月期グループ連結売上高1兆6,820億円)。
imagine. change. 創業以来85年以上にわたり、お客様の“はたらく”に寄り添ってきた私たちは、これからもリーディングカンパニーとして、“はたらく”の未来を想像し、ワークプレイスの変革を通じて、人々の生活の質の向上、さらには持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
詳しい情報は、こちらをご覧ください。
https://jp.ricoh.com/
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