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ニュースリリース

iPS細胞を活用したバイオメディカルの共同事業を北米中心に開始

~細胞分化誘導技術とバイオプリンティング技術を組み合わせた細胞関連商品を開発~

2019年6月19日
株式会社リコー
エリクサジェン・サイエンティフィック

株式会社リコー(社長執行役員:山下 良則)、エリクサジェン・サイエンティフィック(米国メリーランド州ボルチモア)の2社は共同で、iPS細胞(人工多能性幹細胞)*1から分化*2させた細胞を用いた創薬(新薬開発)支援のバイオメディカル共同事業を行うことで合意しました。リコーはエリクサジェン・サイエンティフィックに出資し、34.5%の株式を保有しながら北米を中心に事業を開始します。iPS細胞由来の細胞製造販売、細胞を播種*3した細胞チップ*4の製造販売、受託評価サービスによる新薬開発支援などの創薬事業を拡大し、iPS細胞を用いた革新的な創薬を実現していきます。

エリクサジェン・サイエンティフィックは、iPS細胞やES細胞(胚性幹細胞)*5をさまざまな細胞へ分化誘導が可能な独自のQuick-Tissue™技術*6を有しており、この技術によってiPS細胞・ES細胞から直接、非常に高速な10日以内での高効率かつ均質な細胞分化を実現しています。この分化誘導技術によって作成された細胞は、成熟な細胞*7に近い機能や反応を示し、かつ疾患iPS細胞*8から分化された細胞では疾患特有の表現型を示すことがこれまでにわかっております。一方リコーは、40年以上培ったインクジェット技術を応用して、細胞を高い生存率かつ1個単位で精密に配置を行うことのできるバイオプリンティング技術を有しています。両社の2つの技術を組み合わせることで、例えば複数人のiPS細胞由来の細胞をワンチップ化した細胞チップを高効率に製造することが可能となります。この細胞チップを用いると、臨床試験を行う前に複数の人に対する薬剤の効果を一度に検査できることが期待されます。新薬の開発(創薬)において、候補薬の選別(スクリーニング)の精度を向上させることができるため、創薬プロセス全体での効率向上も見込まれます。

リコーとエリクサジェン・サイエンティフィックはこのバイオメディカルの共同事業を、2025年度までに売上200億円の事業に成長させることを計画しています。

リコーは、高齢化社会への対応、医療費削減、地域間の医療水準格差解消などが求められるヘルスケア分野を、社会課題の解決に取り組む分野の一つとして位置付け、2016年に事業参入することを決定しました。ヘルスケア分野については、「ヘルスケアソリューション」、「メディカルイメージング」、「バイオメディカル」の3つの領域を重点領域としています。すでに、統合医療介護連携システムなどの「ヘルスケアソリューション」領域、脳磁計などの「メディカルイメージング」領域で事業を開始しています。リコーは今までも「バイオ3Dプリンター」「DNA標準プレート」などの技術開発を行っていましたが、本合意によって「バイオメディカル」領域にも事業参入します。

エリクサジェン・サイエンティフィックは、米国メリーランド州ボルチモアのジョンズ・ホプキンス サイエンス+テクノロジーパークにある幹細胞技術に特化したバイオテクノロジー企業です。幹細胞関連産業においては、iPS細胞・ES細胞から特定の細胞への分化誘導に掛かる期間の長さと、その非効率性が高コストという課題の要因になっています。エリクサジェン・サイエンティフィックは、分化誘導にかかる期間を1週間程度まで短縮する技術の商業化に成功しています。

https://ElixirgenScientific.com/

エリクサジェン・サイエンティフィック 会社概要

1.会社名
Elixirgen Scientific, Inc.
2.設立
2016年10月
3.所在地
米国 メリーランド州ボルチモア
4.事業内容
iPS細胞・ES細胞から特定の細胞への分化誘導方法の開発
分化試薬キット、分化細胞の製造・販売
iPS・ES細胞の分化サービスの提供

用語の説明

*1 iPS細胞(人工多能性幹細胞):
体細胞へ数種類の遺伝子を導入することにより、ES細胞のように非常に多くの種類の細胞に分化できる分化万能性と、分裂増殖を繰り返すことができる自己複製能を持たせた細胞のこと。
*2 分化(誘導):
iPS細胞・ES細胞から狙いの細胞を作製すること。
*3 播種:
細胞をまくこと。
*4 細胞チップ:
細胞の反応や変化を観察するために、ウェル内に細胞を均一に入れることが出来るチップ。
ウェルとは、多数のくぼみを有する平板上の製品であり、各々のくぼみを試験管、もしくは、シャーレとして使用する、細胞培養に必要不可欠なデバイスのひとつ。
*5 ES細胞(胚性幹細胞):
受精卵から発生が少し進んだ状態である胚盤胞期の胚の一部を取得して培養して作られる万能細胞のこと。
*6 Quick-Tissue™技術:
転写因子(遺伝情報の転写を促進または抑制するタンパク質)ベースの試薬を用いて、1週間程度の圧倒的短時間、かつ、安価な多能性幹細胞分化誘導技術のこと。
*7 成熟な細胞:
成長の過程を通じて、機能が完全に発達した状態に到達した細胞。
*8 疾患iPS細胞:
患者の遺伝情報(病気を発症させる遺伝子も含む)を保有したiPS細胞。
Quick-Tissue™は、Elixirgen Scientific, Inc.の商標です。

このニュースリリースはPDFファイルでもご覧いただけます


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リコーグループは、オフィス向け画像機器を中心とした製品とサービス・ソリューション、プロダクションプリンティング、産業用製品、デジタルカメラなどを世界約200の国と地域で提供しています(2019年3月期リコーグループ連結売上は2兆132億円)。
創業以来80年以上にわたり、高い技術力、際立った顧客サービスの提供と、持続可能な社会の実現にむけて積極的な取り組みを行っています。
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https://jp.ricoh.com/

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