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お知らせ

リコー、産学連携によるビッグデータ型HEMS/BEMS実証実験に参画

2012年10月25日
株式会社リコー

 株式会社リコー(代表取締役 社長執行役員:近藤史朗、以下リコー)は、このたび国立大学法人東京大学(総長:濱田純一、以下東京大学)の東大グリーンICTプロジェクト(代表:江崎浩、以下GUTP)と、株式会社大塚商会(代表取締役社長 大塚裕司、以下大塚商会)と共に、東京大学本郷キャンパス内工学部2号館内においてIEEE1888(*1)を用いたスマートタップ(*2)の活用によるビッグデータ型の次世代HEMS/BEMS(*3)に関する研究開発と実証実験に着手しました。
 本実証実験の中で、リコーは株式会社内藤電誠町田製作所と共同で開発したスマートタップを提供しています。これは、遠隔操作による通電遮断と通電待機の二つの機能を備えることにより、電気用品安全法に則って電源制御を行えることが特徴のスマートタップです。これを実現するためにオフィスやビルでの利便性を考慮したUHF帯無線通信技術や高精度電力計測技術を活用しています。国際標準であるIEEE1888のプロトコルに対応させることで、対象機種を限定せずに、接続された電子機器のそれぞれの電力使用量データを統合的に把握することが可能になります。
 今後三者は、本実証実験基盤を用い、ビッグデータ型のデータ解析を通じて、観測データに基づく関連機器の制御を行うアプリケーションの研究開発などを推進します。特にリコーは、これまでオフィス分野で培ってきた知見を活かして、業務効率や快適性を担保したオフィス環境における電力の有効活用方法に関する研究に貢献していきます。
 エネルギー関連の研究開発は一企業で推進できるものではなく、産学連携、学際的な連携によりそれぞれの英知を出し合って推進していくことが必須です。リコーは、本活動を通じて、エネルギーマネジメントの共通基盤の早期構築とともに、ネットワーク技術がもたらす新たな価値創造に向けた研究開発活動を推し進めることで、重要課題である低炭素化をはじめ、持続可能な経済成長に寄与していきます。
 GUTPでの実証実験の詳細や今後の共同研究の方向性については、三者共同のニュースリリースを参照ください。
(*1)「IEEE1888」とは
2011年に国際標準化されたオープンな通信規格です。日本ではFIAP(Facility Information Access Protocol) と呼ぶこともあります。IEEE1888は、センサー情報をインターネット・オンライン化することだけではなく、BEMSなどに関係する様々な情報システムをベンダーの枠を超えて連携可能にすることが目的となっています。

(*2)「スマートタップ」とは
スマートタップとは電力測定機能と通信機能を内蔵するコンセントの総称です。

(*3)「HEMS/BEMS」とは
Home Energy Management System/Building Energy Management Systemの略語。Energy Management Systemとは、エネルギーが効率的に使用されるよう管理し、エネルギー利用の最適化を図る技術です。HEMSは家庭内の、BEMSはビル内の設備や機器等のエネルギー管理システムを表します。