化学物質の適正な利用は、人間社会の維持・発展には欠かせないものです。一方、化学物質による人の健康や地球環境への悪影響の最小化は国際的な合意事項です。企業では、使用する化学物質とその影響を把握し、化学物質を適正に管理する事が求められています。
リコーグループでは、『リコーグループ化学物質管理基本規定』を定め、製品や事業活動で使用される化学物質によるリスク管理を徹底しています。現行の法規制にとどまらず将来の規制やリスクを考慮に入れて、化学物質の利便性を活かし、且つ、汚染等のリスクを抑制する予防活動に取り組んでいます。
また、国際化学物質管理への戦略的アプローチ(SAICM)の考えを継承する「持続可能な開発のための2030アジェンダ(The 2030 Agenda for Sustainable Development)」に従い、SDGsの達成に向けて、2030年までに製品ライフサイクル全体で化学物質リスクを最小限に抑えることを目指して活動しています。
≪化学物質管理に関する基本方針≫
≪リコーグループの土壌・地下水汚染に対する基本方針≫
環境・社会・ガバナンス分野におけるリコーグループの中長期的な課題を経営レベルで継続的に議論していくため、CEOを委員長とするESG委員会を2018 年5 月に設置しました。四半期に一度開催される委員会では経営幹部参画の元、汚染分野を含むESGテーマにおける取り組み状況や課題・投資判断など経営上の重要なテーマとして位置づけ審議を行っています。審議内容は定期的に取締役会へも報告されESGを高次元で遂行する執行の監督を行っています。
また、事業年度毎に環境負荷収集システムにて予実績管理を行っています。クラウドシステムにより集計したグローバルな環境パフォーマンスデータを分析し、PDCA管理に活用しています。
1)各事業所での化学物質汚染に対するリスク管理体制
リコーグループでは製造工程で取扱う化学物質による事業所および近隣への汚染予防対応として、化学物質を使用する前の設計・開発段階で、有害な化学物質の使用を禁止とする取り組み、使用段階における使用量及び環境への排出量等をグループで共有・削減する取り組みを行っています。
また、過去の活動において発生した土壌汚染へのリスクを最小化する活動及び、土地等の取引を行う際には化学物質による環境リスク評価を行い、必要な管理及び環境負荷低減活動を進めています。
2)製品に含まれる化学物質のリスク管理体制
サプライチェーン全体で製品に含まれる化学物質の管理体制を構築し、人の健康や地球環境に影響を及ぼす可能性がある化学物質の削減と管理を行っています。また、このような管理を行うことで、世界各国の法規制への確実な対応に加え、環境ラベルなどの法規制より厳しい独自基準もクリアできる製品作りを進めています。
リコーグループでは、製品含有化学物質管理や事業活動で使用する化学物質使用量並びに排出量の削減など、様々な汚染予防活動に取り組んでいます。
環境影響化学物質
目標:使用量並びに排出量を前年度実績未満に削減する(2024年度目標値: 使用量<3,288t, 排出量<579t)
対象物質:PRTR 法など対象物質を含むグループとして使用量の多い化学物質
データ収集範囲:リコーグループ生産・開発関連事業所
環境影響化学物質の使用量・排出量推移
その他、汚染予防の取り組みに関する実績はこちらをご覧ください。
サプライチェーンにおける汚染予防の取り組みについてはこちらをご覧ください。
サプライチェーンマネジメント