岐阜県南東部の恵那市に、リコーグループの生産系関連会社リコーエレメックス恵那事業所があります。1963年に工場を建設のために広大な敷地を取得し、事業所を建設した後も周辺40ha以上の森林が残っています。リコーグループでは、2010年に名古屋で開催された生物多様性条約締約国会議COP10を機に、50年近くの生産活動でこの地から恩恵を受けてきた感謝と、これからも共存していく思いを込めて森林保全活動をスタートしました。
2010年の秋、「アファンの森」財団の協力を得て植生調査を行ったころ、長い間人の手が加わっていない付近の森林には絶滅危惧種を含む多様な湿生植物は生息しており、独自の生態系を有していることがわかりました。2011年には、リコーエレメックス社員が中心となって森林の保全活動に着手しましたが、この貴重な森林資源を地域の皆さんと一緒に活用したいと、2014年4月、地元住民の代表者、地元企業、地元NPO団体、リコー関連会社で構成される組織「リコーえなの森中山道里山協議会」を設置し、活動を開始しました。以来、協議会が主体となって、地元のボランティアとリコーグループ社員がともに森林の間伐や、木々と希少生物の保全を進めています。活動の参加者には毎回、買い物券を贈呈しています。これは、恵那市の障がい者福祉施設「恵那たんぽぽ福祉会」との連携によるもので、買い物券は福祉会が運営する野菜・特産品直売所、パン工房などで活用できます。
さらに、地元の子どもたちの自然教室や住民の方々の散策や憩いの場所としての活用をはじめています。リコーグループでは、こういった活動を通じて、環境保全にとどまらず、次世代育成、コミュニティの活性化・発展にむけて貢献を目指します。
森林整備ボランティアの様子
子供たちが植物観察をする様子
住民の方々の健康ウォーキング。
展望台から眺望を楽しむ。