天気が怪しい。
でも直前に変わって土曜日の午後から晴れてくる。
梅雨入りしそうなので本当かと思うが、予定通り光岳に向かうことにする。
雨上がりの真っ暗の林道を入って行くのはリスクがあるので、かぐらの湯で仮眠をして明るくなってから林道を入って行くことにする。
5時に起きて仕度をして芝沢ゲートに向かったが、芝沢ゲートには車が三台止まっている。
既に出発した後のようであった。
6月8日(土) 曇りのち晴れ
芝沢ゲート6:40→易老渡7:50→面平9:50→易老岳13:10→三吉平14:20→静高平15:40→光小屋16:20→光岳16:45→光小屋17:10
朝食を済ませ、6:40芝沢ゲートを出発する。
とりあえず1H歩くと易老渡であるが、道路が崩落した箇所を高巻く必要があって時間がかかってしまう。
今日は急登で長丁場なのでゆっくり目のペースを維持する。
やっと橋を渡ってあと900mの標識がある。
易老渡は遠いなぁ...
約1Hで易老渡に到着する。
橋を渡って休んでいると林道の上から2名の登山者が下って来る。
聖岳からの帰りかなぁと思っていると橋を渡って登山道に入って来る。
どこから来たんだろう?
「小屋泊りですか?」と聞かれて「はい」と答えると「我々もですのでよろしくお願いします」と言って登って行った。
ここからは急登が始まる。我々も出発する。
面平までは嫌になるくらいの急登が続く。
九十九折を曲がっても急斜面、どこで休憩できるんだろうか?
上を見上げてもなかなか空が見えてこない。
やっと先が開けて来て斜面が緩やかになって来た。
面平到着。
一本立てるが易老岳まではまだまだ登りが続く。
あと3Hかなぁ.. そんなことを言いながら易老岳へ向けて登りだす。
200m毎に標高標識が設置されているのがありがたい。
他にも易老岳までを1~30に分けた標識があるので進んでいることが感じられて良いのだが、この標識は本当に均等なのだろうかと少々疑ってしまう。
2400mを超えて岩稜帯に入ると少し下って易老岳に向けて最後の登りとなる。
山頂が見えて来て、易老岳の分岐に到着する。
分岐には別の登山者が1名座っていた。
日帰りで光岳を3名で目指したが、自分はここで終了にして2名の下山を待っているとのことであった。
無暗に突っ込まない良い判断をしているなぁ。良い判断が安全登山に繋がって行く。
ここからは稜線歩きになるので少し気楽である。
三吉平に向けて少し下って行くのがもったいない。
三吉平からは残雪の沢の中を登ることになる。
事前にヤマレコの記事で、踏み抜きで大変だったと書かれていたが、それほど踏み抜くことが無い。
そう思っていると突然踏み抜いてしまう。
油断禁物である。
雪面を登っていると上から2名下りて来た。
先ほど易老岳で待っていた人のパーティーなのだろう。
静高平まで結構登っていたのだが、雪面を楽しみながら登ったので気が付けば空が開けて稜線が見えている。
右側に回り込んで静高平に到着する。
水がいっぱい出ている。
易老渡で追い抜いて行ったパーティーに追いつく。
蛭にやられたと言って治療中であった。
私も左の靴の中がチクチクしていたので裾を捲ってみると、靴下が血だらけであった。
蛭にやられてしまった!
水場で血を落としたがあまり綺麗にはならない。
新しい靴下なのでモチベーションが下がってしまう。
水場で小屋で使う水を3L汲んで小屋へと向かう。
木道の先に光小屋が見えて来る。
その奥にあるのが今回の目的地の光岳である。
16:20光小屋到着。
綺麗な小屋である。
ザックをデポして山頂へ向かう。
16:45 光岳山頂
残念なことに曇っていて景色が全く無い。
展望台に行っても真っ白、光岩に行く予定であったが景色が望めないことから断念し小屋へと戻る。
小屋に入って夕食の準備をしているとザァ~と言う音が外から聞こえて来る。
雨が降り出した!
天気予報は明日の昼までは晴れなんじゃなかったかなぁ.. まあ朝までに止んでくれれば問題無いのだが...
6月9日(日) 雨のち曇り
光小屋5:40→三吉平6:30→易老岳8:00→面平9:45→易老渡11:10→芝沢ゲート12:45
山小屋の朝は早い。と言っても別のパーティーの話である。
ゆっくり起きて出発しようと思っていたが、一緒に泊った別パーティーが3:30に起きて朝食準備を始めた。
もう少し寝ていようと思っていたが、4時過ぎに明るくなって来たので起きることにした。
朝食を済ませ、トイレを済ませ、5:40雨の小屋を出発する。
今日は蛭に喰いつかれないようにしないといけない。
イザルヶ岳に寄る予定であったが山頂はガスの中で景色が望めないことから寄るのは諦めて下山する。
程なく静高平を越えて三吉平への下りに入って行く。
朝早いので適度に雪が締まっている。踏み抜きに注意しながら雪面を一気に下って行く。
1H弱で三吉平到着。雨は一向に止む気配が無い。
ここからは暫く登りが続いている。
易老岳まで登ってしまえば、あとは下るだけである。
稜線歩きは比較的快適である。
易老岳に着くと先に出発したパーティーに追いついてしまった。
易老岳で一本立ててギヤを切り替える。
ここからは急坂の下りが延々続くことになる。
雨も上がってきたようだが、まだ降りそうな感じが残っている。
岩稜を抜け下りが始まる。
快調に下っていたが、徐々に足に来て足が出なくなってきてしまう。
面平に着いてホッとするが、ここからはもっと急な下りである。
雨が上がって青空が出ている箇所が見えるのでカッパを脱いで身軽になる。
面平からは途中何度も立ち止まって息を整えながら下り、11:10易老渡に到着する。
ここまで車が入れれば今日はこれで終了となるが、芝沢ゲートまでまだ5kmくらいある。
林道の下りはここまでの下りに比べたら快適、そう思っていたが足に来ているので高巻きが地味にきつい。
2か所の高巻きを越え、暫く歩くと芝沢ゲートが見えて来る。
車に着いて靴を脱いでホッとする。
今日は蛭にやられていなそうである。
中谷さん裾をめくると靴下の上で蛭が動いている。
喰われずに良かったと言うので、私も裾を捲ってみると右足に蛭が吸い付いている。
今日も蛭に喰われてしまった。
まだ大きくなっていないのでつまんでとってしまうが、高巻きの辺りでやられたようである。
今日は血だらけではないが、絆創膏をつけて出発するが血が止まらず運転していて血が足を流れて行く感じがある。
かぐらの湯に着いて、血をふき取って温泉でゆっくり汗を流す。
今回は左右の足共に蛭にやられてしまった。
今日はこれから300km走って帰ることになる。
温泉を出てもまた血が止まっていない。
浜松に着くまでには血が止まっていると良いのだが…
記録:澤田