基盤事業であるオフィスプリンティング分野の
収益力強化と将来の新たな柱となる成長事業の拡大に取り組んでいます。
ビジネスでは効率化が進み、働く場所も時間もフレックス化が進んでいます。リコーは、変化するビジネスニーズを、いち早く的確にキャッチし、複合機に最新機能を次々と搭載。機器のダウンタイムを短縮しながら、外部クラウドサービスとの連携を進め、人が、より効率的にスマートに働ける環境を築いていきます。さらに、情報をタイムリーに届けながら、最新のセキュリティを構築しています。
橋梁などの構造物の老朽化が進み、その安全維持の検査には高所作業の危険が伴う上に検査員の人手不足やコストも大きな課題です。リコーは、人に代わってカメラを搭載したドローンと最新のテクノロジーを活用する実証実験を開始。安全に橋梁の床版や支承部の接写撮影を行うことで、点検作業の付加を大幅に軽減しました。もっとも重要な検査員の安全を確保した上で、人員や予算問題の解決にお役立ちしています
社会インフラである道路の老朽化が進む一方で、今まで計測に使われている専用車は、コスト面や生活道路までは入れないなどの問題を抱えていました。リコーは道路の維持管理の負荷を減らすソリューションとして、路面性状モニタリングシステムを開発。このシステムは一般車両に搭載することができるので生活道路の測定も可能になりました。さらに、撮影から調査結果作成までの業務プロセスを自動化し、大幅な工数削減を実現しました。
人口減少社会に突入し、地域の過疎化・少子高齢化が進む日本。リコーのICT技術が、新しいスタイルの授業を実現しました。複数の小学校同士をWeb会議システムで繋ぐことで、お互いの教室の様子をリアルタイムで見ながら行うインターネット通信型の合同授業が可能になりました。さらに、このシステムは、万が一の災害時に避難先となる体育館同士を繋ぐことで防災ネットワークも構築できます。学びの充実に、地域の暮らしの安全に、リコーのテクノロジーが貢献しています。
言語の壁など、会議における負荷は企業が抱える大きな課題の一つです。リコーの人工知能を活用した電子黒板は、参加者の発言をリアルタイムで翻訳可能。スムーズなコミュニケーションを実現しました。さらに、自動で議事録を作成できるので、遠隔地から会議に参加しているメンバーに伝えることもできます。またこの電子黒板は、その場で得られるフィードバックにより、スピーディーで的確な意思決定を可能にします。
普段、意識することなく使用している「水」は、今後、世界的に不足してくると言われています。世界の水問題が深刻さを増しつつある中、リコーがこれまで培ってきたデジタル技術を活用して開発されたプリンターは、水を使わない染色を可能にしました。水を使わず、水を汚さず、環境に配慮する。リコーのプリンティング・テクノロジーは、環境問題の解決にも取り組んでいます。
建材・タイルなどの素材からパネル・フレームなどの外装といった多種多様な器物に装飾を施す印刷技術。木やガラス、セラミック、金属、プラスティックなど、さまざまな素材に思い通りのデザインを印刷することが可能です。それを実現したのが、リコーが独自に開発したヘッド。内蔵加熱装置により高粘度なUVインクにも対応できるため、基材にあったインクの選択肢が広がります。インクジェット技術によって、さらに幅広い用途に対応できるようになり今後も大きな成長が見込まれています。
インクジェット技術と画像認識技術を融合し、複製画を立体的に制作する技術を開発しました。
リコーは、インクジェット技術に加え、画像処理技術、3Dプリント技術を応用することで、複製画を立体的に制作する技術を開発。従来の平面的あな複製画に比べ、絵の具の盛り上がり、筆のタッチ、キャンバスの生地目など実際の絵画の凹凸を高精細に再現することが可能になりました。さらに、光を照射することで瞬時に硬化するリコー独自のUV硬化インクを採用することで、さまざまな形状の素材に、自由に印刷することが可能になりました。
院内の患者様や医療スタッフ、機器の位置を即時に把握することで業務効率を向上させます。 病院のスタッフ不足によって肉体的・精神的に負担が大きくなり、同時に医療機器を探す手間と労力が医療現場の大きな問題になっています。リコーの屋内位置情報サービスは「患者様・医療スタッフ・医療機器」の位置を院内マップ上にリアルタイムに表示。さらに指定した個人、グループの位置の検索まで可能になりました。「探す」時間が大幅に減ることで業務効率を大きく改善します。患者様を待たせず、診察時間も短縮し、看護師の業務効率までも同時に向上。リコーのテクノロジーで、日本の医療現場が変わっていきます。
サーマルペーパーは、お惣菜やお弁当、食品のパックケースに貼り、名称・価格・内容量・製造日・賞味期限・バーコード等を表示するラベルです。リコー独自の技術で2次元バーコードの再現性に優れ、読取性も良好です。また、物流配送ラベルは荷物情報をバーコード管理によって明確にすることが可能。耐熱性、水漏耐性等、物流用途に最適な設計をしています。弱粘着タイプなので、箱を傷めずラベルをきれいに剥がすことができるように設計されています。
箱についてラベルを変更するには、張替えの作業、人件費削減、剥がし残り汚れ、前のラベル情報が残ることによるシステムトラブルなど数々の問題がありました。リコーは半導体レーザーを用いたリライタブルレーザーメディアによって、非接触で繰り返し約1,000回の表示書き換えを可能にしました。さらに、メディアは5年相当の耐光性を持ち、物流用途の屋外運用でも繰り返し使用にも対応。システムトラブルをなくすと同時に環境にも配慮しています。
未来の畜産のために、牧場の管理を効率化します。 畜産業界では、家畜の個体ごとの体調変化を適切に管理できず、症状を悪化させたり、死亡させたりすることが課題でした。リコーのCowTalkは、首に取り付けたセンサーが牛の基礎行動を24時間測定し、取得したデータを分析することで、健康維持・改善に役立てることができます。また、センサーが取得した牛の行動データ、個体情報をスマートフォンのアプリケーションで管理することも可能。経営者・従業員は、どこにいても情報を確認し、共有できます。1日の作業を「見える化」することで、健康管理の「抜け・漏れ」を防止します。
自動運転・先進運転支援システムへの研究開発を加速しています。 リコーの車載用ステレオカメラは、3次元画像処理技術に独自のデンスステレオマッチング技術を採用することで、歩行者や車両、ガードレールなどの障害物の検出に加え、路面の状態まで認識することを可能にしました。この技術で、ハンドル制御による障害物回避を実現。従来は、膨大なデータを処理するため自動車用安全装置に求められるリアルタイム性に課題がありましたが、リコー独自のデータ処理の高速化により、業界に先駆けて車載用ステレオカメラの量産に成功しました。
その活躍の場は、医療、教育、不動産へと広がっています。 リコーが切り開いた、周囲一体を捉えることができる360度画像の世界。その場の雰囲気や位置関係をリアルに伝えられるので、あたかもその場に立っているような視点で、その場の景色を”体験”として残すことができるようになりました。さらに、専用カメラの小型化にも成功し、誰もが手軽に360度画像を撮影できるようになりました。その活躍の場は、医療・教育・不動産など、新たなビジネスシーンへも広がっています。
介護負担をテクノロジーでどこまで軽減できるかに挑戦しています。 介護用ベッドは、リコーが独自開発したセンサーをベッドの脚の下に取り付けるだけで、人を見守るベッドに進化します。「ベッド上のどの位置に、どんな姿勢でいるのか」の検知や「覚醒しているのか、眠っているのか」を計測データによる推測、「呼吸などから発生する体のリズム」の検知から「ベッド上の人の参考体重」の測定まで。このベッドセンサーは、今後、ベッド上の大きな動きから、微小な動きまでを精密に測定できるまでに進化していきます。微小な動きの検知精度は、技術的にはベッドで寝ている人の「脈にともなう体の動き」まで判別できるポテンシャルを秘めています。
最高水準の3Dプリンターの造形品質のために技術革新を続けています。 3Dプリンターで扱う素材次第では、用途によっては最終製品にも使える強度を持つものも作れるように進化しています。実際、すでにユーザーが手にする製品も登場してきています。リコーは、独自のプリンティング技術という基盤に加え、自社で長年にわたり3Dプリンターを活用したことで蓄積したノウハウで技術革新を継続。今後も、ユーザーニーズを的確に捉え、さらに最新のプリンティング技術を開発、販売をしながら、3Dプリンターの可能性を広げ、その実用価値を追求していきます。