コロナの影響もあって3年ぶりの鳥海山。
先週来ようとしていたが天候不良で順延。
雪が少ないと聞いていたが、さてどうなることだろうか…
今年は明るくなる前に祓川の駐車場に到着。
平日なので車が少ない。
05月20日(金) 晴れ
祓川ヒュッテ7:20―七ツ釜避難小屋9:05―七高山11:55/12:55―七ツ釜避難小屋13:10―祓川ヒュッテ13:50
6時起床。
期待以上に晴れている。
天気が良く、山頂が見えているので安心して準備を始める。
祓川ヒュッテから湿原に入る木道は、雪解け水に沈んでいた。
暫く進んで雪がたっぷり被っている辺りで板を履く。
もっと先まで雪が無いかと思っていたのでちょっと安心する。
登り始めてまず思ったのが、縦溝が深く本当に滑って下りてこられるかである。
溝が深いのでスキーで登り難いがシールが良く効いているのでそれほど苦にならない。
いつもの年だと山頂に向かう人が多いが流石に平日、登山者はポツポツ程度しかいない。
ルートには赤旗が立っているのでわかり易い。
山頂もしっかり見えているので、山頂に近づいていることがわかり易く先の見通しが立てやすい。
まあ何年もこのルートを登っているので、どこからどんな感じか覚えている影響もあるのだろう。
七ツ釜避難小屋を越え、どんどん高度を稼いで行くが、雪が割れている箇所が何か所もあり、帰りに調子に乗って滑って割れ目に引っ掛かって大転倒しないように注意しなければいけないなぁと思いながら先に進んで行く。
左に回り込んで山頂直下の斜面に出る辺りから風が冷たくなって来た。
山頂直下の斜面に入る前に一本立てて1枚着て準備完了。
あとは山頂直下の斜面を1H登れば七高山の山頂となる。
この斜面でいつも躓くのだが、今年はめいっぱい斜めに進み高度を稼ぐことで乗り切ってしまった。
山頂直下で板を外してデポして山頂へ向かう。
最初の頃は新山まで行ったのだが、最近は新山へは行かず七高山からの滑りを楽しみに登るだけになっている。
登山者が少ないので、山頂脇でコーヒーを沸かしてしばらく休憩する。
今年も来て良かったと思える瞬間である。
下りの斜面はどうだろうか?
山頂直下の斜面は縦溝も浅く快適そうだが、その先の斜面は不安が大きい。
天気が良かったので30分くらい山頂でノンビリして、板をデポした地点に戻って滑る準備を始める。
さあ出発。
やはり快適な斜面で縦溝は気にならない。
山頂直下の斜面が終わり、左に転進する。
ブッシュが出ていてルートが狭まっている箇所を抜け、右に回り込んで行く。
この先は雪面が割れていた箇所なので慎重に行かないとケガの元となる。
なるべく左側を通ることで縦溝が浅いことを登りながら確認していたので、左寄りの斜面を滑って行く。
あのブッシュを回り込んでと思っていたら、その上でコケてしまう。
斜度が無いので立ち上がり難く四苦八苦していると、足がピクピク言い出す。
ここで足がつってしまうとこの先の滑りに影響が出てしまう。
ザックが重くジタバタしてしたら月岡さんが来て助けてくれた。
立って足の荷重が均等になったのか、つりそうだった足は問題無くなった。
七ツ釜避難小屋を越えた辺りから縦溝が酷くなって滑りにくい。
でも何とか滑れないわけではなく祓川ヒュッテの上の斜面の樹林の上まで来てしまう。
この先は板を脱いで歩いて樹林を抜けるか、右に回り込むかだ。
先行していた登山者は板を脱ぐルートを選択したようだが、我々は今朝回り込んで登って来たので板を履いたまま進める右に回り込むルートを進む。
雪が少ない影響か、この先は少し漕がないと進めないが暫く進んで最後の斜面に出る。
あとは最後の斜面を滑ってブッシュを抜ければ祓川ヒュッテに到着する。
木道の手前で板を脱ぎ、本日のスキーは終了。
板を担いで駐車場に向かう。
湿原には水芭蕉が咲いている。
初夏に向かっているのだなぁと感じられる。
祓川の駐車場で大平山荘に電話して宿を確保した。
17時に鳥海山ブルーラインのゲートが閉まってしまうので、それまでには着かないといけない。
今年は遊佐町のキャンペーンのおかげで、3,000円引きで泊れる。
一泊二食付き8,800円→5,800円、この差額は酒に消えるかもしれない。
鳥海山ブルーラインを大平山荘手前まで登って行くと、登山者が下りて来ていたので車を止めて雪の状況を聞く。
雪は一応ここから繋がっているとのことで一安心。
でもブッシュをかき分けて登って行かないといけなそうだ。
05月21日(土) 曇り
道路脇広場8:25―清水大神10:10―河原宿11:00―長坂道T字分岐11:25/12:20―広場12:55
大平山荘で朝食を取ったので出発が少し遅くなってしまった。
でもまだゲートが開く時間ではないので静か、まずは大平登山口に寄って様子を見るがやはり昨日の地点から登った方が良さそうなので先に進んで広場に車を止める。
既に1台止まっていたが人が居ないので登ってしまったのだろう。
準備を始めてしばらくすると車が上がって来る音がして、あっと言う間に広場は車でいっぱいになってしまった。
広場から一段上がったところまで登って見るとシールで登れそうである。
他のパーティーはザックに板をつけているので背負ってしばらく登るようだが、我々はシールでの登高を選択する。
板を履いて登りだすと、ブッシュで板を回しにくい箇所もあるが、帰りはここを滑るのだから登り難いのは我慢、しばらく進み右側に越えると広めの斜面となりブッシュから解放される。
ここで先行者は板を履いてスタートして行った。
あとを追うように我々も進んで行く。
しばらく登るとブッシュで先が途切れているようになり、足跡は右に少し下ってブッシュの下を回り込んで雪を繋いでいるようなのでそれに従って進む。
左に回り込むとまた広い斜面に出たので一安心。
暫く登ると赤旗があり、確認して見ると2mくらいブッシュの中をバタバタと歩けば雪面が繋がっていたことがわかった。
帰りは見落とさないようにして、ここから横切って行きたい。
更に登ると緩い斜面となる。
大きな雪面に出た。
赤旗が立てられていてルートがはっきりしている。
右側から大平登山口から登って来た登山者がルートに合流して来た。
この先で、笙ガ岳に向かう登山者が分かれて行く。
我々はこのルートは始めてだったので鳥海山山頂方面へと向かう。
雪面が狭まって来て途切れそうになるが少しだけ繋がっていて、それを越えるとまた広い斜面へ出た。
左手から鉾立山荘方面から登って来た登山者が見える。
赤旗を進んでいたが、赤旗の先で雪が途切れ登山道が続くことがわかったので、右寄りの雪が続く斜面を進む。
長丁坂T字路の少し手前で木道が出たので一旦スキーをデポして様子を見に行く。
鳥海山の山頂が良く見える箇所に出た。
但しこの先に進むには雪が無く、板を担いで登山道を登ることになる。
御浜小屋まで行ってみるにもかなり歩く必要がある。
鳥海湖の下の斜面は滑れそうだが、大分割れていて危なそう、滑ったは良いが登り返す必要があるのでそれも大変。
天気も今一になって来たので今日はここまでとして、コーヒーを沸かして山頂を見ながらノンビリする。
そうこうしているとポツポツと雨が降って来た。
やはりここで辞めろと言うことなのだろう。
板の所に戻ってスキーの準備を始める。
祓川側と違って溝はそれほど深くない。
昨日とはうって変わって滑りやすい。
斜度がないのも滑りやすい原因なのかもしれない。
あっと言う間に大平登山口との分岐辺りまで下りて来てしまった。
もう少し下るとブッシュを乗り越える箇所だと言うことを忘れて進んでしまった。
あっと思って何とか止まったが上側の状態の良いところからは入れず、下側のやらしいところを越えることになってしまった。
次の箇所は間違えないようにしないといけない。
そう思いながら進むと車を止めた広場に続く斜面に入って行く箇所に到着してしまう。
あとはここを何とかトラップに合わずに広場の上まで滑らないといけない。
斜滑降が多くなってしまったが、途中何ターンかしながら出発点まで滑り下りて本日の山スキーは終了となった。
今夜は月山方面に向かうので、まずは鳥海温泉「あぽん西浜」へ向かう。
汗を流してさっぱりして、さあ明日は最終日の月山を滑ったら帰京である。
(3日目は支度をして駐車場から月山リフトに歩き出したものの雨が強く降って来た為に登山中止となってしまった)
記録:澤田