3年間に渡り実施してきた本プログラムも、今月で活動終了となります。3年間の成果を確認するために、2月に現地を訪問してきました。印刷機を寄贈した20箇所のうち、6箇所の学校・行政機関を訪問。さらに、学校運営委員会、子ども保護委員会、子どもクラブの活動、教員研修などに参加し、インタビューをしてきました。
寄贈した印刷機に関しては、各学校毎月数千枚〜数万枚の印刷を行っており、黒板に書く時間が少なくなったり、多くの練習問題やテストができるようになったり、授業の改善に役立っているとの声をたくさん聞くことができました。また、授業だけでなく、学校運営委員会や子どもクラブの情報共有にも、印刷機を活用しているそうです。設置した学校だけでなく、周辺の学校や行政機関も印刷機を使いに来ているとの話も伺いました。
本プログラム終了後も、継続して印刷機を使っていただくために、定期的に交が必要なマスターシートやカートリッジは、政府が予算を確保し、各学校で購入していただくことで合意しています。
学校運営委員会や子ども保護クラブの活動では、これまで学校に関心を払わず、集まることのなかったメンバーが、一緒に村や学校の問題を話しあうようになり、地域ぐるみで子どもたちを学校に行かせ、学校の質が向上するよう取り組んでいることがわかりました。
子どもたち自身も、子どもクラブの活動を通して、子どもの権利を学び、学校に来ない子どもたちへの働きかけを行ったり、早婚に対して反対の意志表示を示すようになったり、大きな変化が見られました。また自分たちで学校の環境を改善するために、役割分担をして活動を行い、関わる大人たちにトイレやフェンスの設置などを提案できるようにもなりました。
3年前、子どもの権利はもちろん、学校を改善していく意識も薄かった地域ですが、現地の方々からの声を聞き、本プログラムが大きな変化をもたらしたことを実感しました。本プログラムの最終ゴールは、「コミュニティが自立して、持続的な教育環境改善ができる」こと。ここまで築き上げた土台を元に、教育改善のサイクルが回り続けていくことを期待しています。
最後に、本プログラムに関わってくださった全ての方に感謝いたします。
印刷機のインタビューに答える先生(右)
子ども保護委員会の会合
子どもクラブのアートワークショップ
Siripura校の子どもたち
現地で本プログラムを支えたNGOスタッフの皆さん