世界第2位の人口を持つインド。12億人を超える国民は、多様な民族、言語、宗教によって構成されており、公用語のヒンディー語に加え、公認言語だけで21言語もあります。ヒンズー教にまつわる身分制度であるカースト制度の影響が今も残っています。
近年、IT産業などの発達が世界的にも注目されていますが、未だ貧困層も多く、1日1.25ドル以下で生活する人が人口の3分の1に当たる約4億人いると言われています。また、世界で最も児童労働が多く、深刻な課題となっています。
世界一子どもの数が多く、
人口の 1/3 以上が18歳以下。
昔から、多くの女性が早婚で、
女子の教育が重視されていなかったため、
特に女性の識字率が低い。
家族やコミュニティが教育の重要性を
理解していない場合や、貧しいために
子どもを働かせている現状がある。
主な要因は、
1.教育サービスの質の悪さ
2.教師の長期欠席や現職教育者の研修の欠如
3.インフラの不整備や備品の欠如
こうした課題に対応するため、政府は2009年に「子ども無償義務教育の権利法」を制定し、6歳〜14歳の義務教育の普及に努めています。近年、就学率は上昇してきていますが、教育の質・アクセスの向上、中退の防止、女子教育の普及など、引き続き多くの改善が必要な状況です。
教室が足りず外で授業を受ける
子どもたち
就学率向上のため、
給食を出している
早婚を防ぐ啓発を行う子どもの劇
セーブ・ザ・チルドレンは、すべての子どもにとって、「生きる・育つ・守られる・参加する子どもの権利が実現されている世界を目指す」というビジョンのもと、世界120カ国以上で、教育支援や子どもの権利保護活動を行っています。
インドの教育分野では、社会的、経済的に排除されがちな子どもたちの就学支援や学校とコミュニティの関係構築、教員研修などの活動を長年に渡って実施しています。