コピーの不思議Q&A|Ricoh Japan


コピーの不思議Q&A


「不思議だなぁ...」と思うことが、科学する心の第一歩です。みんなが毎日便利に使っている機械の内側には、そんな不思議の秘密がぎっしり詰まっています。「キッズのためのQ&A」では、タカハシ博士とコーラ隊長が、皆さんから寄せられたコピー機、プリンター、ファックスについての質問にお答えします。なぜだろう?不思議だなぁ!と思ったら、ここをクリックしてメールで質問を送ってください。


コピー機の部品に関する質問コピー機の部品に関する質問

佐藤大哲くんからの質問:

「カラーコピー機の電子回路は、どのようになっているのですか?」

下の図は、皆さんがイベントの時に分解したカラーコピー機を、前からと後から見た図です。 コピー機のうしろ側のカバーを開けると、下の図の位置にエンジン制御部やプリンターコントローラー部があります。 そこには電子回路が乗ったプリント基板(PCB)が沢山あります。

コピー機のうしろ側のカバーを開けると、エンジン制御部とプリンターコントローラー部があります

下はプリント基板(PCB)上の、電子回路の写真です。

プリント基板(PCB)上の、電子回路プリント基板(PCB)上の、電子回路

コピー機の電気回路参考までに、コピー機の電気回路を説明しておくと、上の図で背面側に描かれている高圧電源部やPSU部には、電気回路(←「電子」回路ではなく「電気」回路)が沢山あります。 右の写真はコピー機の電気回路の例です。



ここで、「電子回路」と「電気回路」の違いを簡単に説明しておきます。

電気回路は、電気そのものの電圧とか電流を使ってヒーターの熱やランプの光を作りだしたり、放電を起こさせるために高い電圧を発生させたり、あるいは各種のモーターやクラッチなどを回したり、動かしたりする為の電気を供給する回路であり、電気のエネルギーそのものを利用するための回路です。

一方、電子回路では電気(電圧や電流)を『情報を運ぶための信号』として使い、その信号に様々な変換を行って新たな情報を作り出し、情報を編集し、情報を記憶し、情報を引き出して活用する、といった機能を果たすための回路です。

情報を運ぶための信号ですから、電気を0と1のデジタル信号として扱っています。

カラーコピー機は扱う情報量が多く、記憶容量的にはパソコンに近い容量を持っています。 皆さんが分解したカラーコピー機は、40GBのHDD(ハードディスクドライブ)を2個搭載していました。

実際にコピー機が「コピーをとる」という仕事をするために、この電気回路と電子回路が仕事を分担して機械を動かし、必要な動作をさせているのです。