コピーの不思議Q&A|Ricoh Japan


コピーの不思議Q&A


「不思議だなぁ...」と思うことが、科学する心の第一歩です。みんなが毎日便利に使っている機械の内側には、そんな不思議の秘密がぎっしり詰まっています。「キッズのためのQ&A」では、タカハシ博士とコーラ隊長が、皆さんから寄せられたコピー機、プリンター、ファックスについての質問にお答えします。なぜだろう?不思議だなぁ!と思ったら、ここをクリックしてメールで質問を送ってください。


コピーの仕組みに関する質問 コピーの仕組みに関する質問

福田真子さんからの質問:

「いっぱい機械が動くのに、いっしゅんってわけでもないけど
すぐにコピーができるのはどうしてですか?」

コピー機内部コピー機は原稿代に原稿を載せてボタンを押すと、

  • 「スキャナー装置」
  • 「作造装置」
  • 「給紙・定着・駆動装置」
  •  
  • などが一斉に動き出してコピーを作り出します。それぞれの部位で何が起こっているのか簡単に説明していきます。

「スキャナー装置」

原稿代に原稿をセットしてボタンを押すと、ランプが点灯して原稿を端から端まで明るく照らしながら移動していきます。このときコピー機は原稿の情報を読み取っています。

「作造装置」

原稿の読み取りが完了すると、1枚コピーを作るごとに 帯電・書き込み・現像・転写・クリーニング・除電 を実行します。

「給紙・定着・駆動装置」

紙を貯えていた場所から一枚ずつ送り出します。転写の行程では粉のインク(トナー)の像を紙に受け取り、定着の行程ではトナーの像が熱に溶かされて紙にしっかりと定着し、コピーとして出されます。

部品を正確に動かすためのタイミングチャートコピーをとるためには多くの部品を正確に、順番良く動かす必要があります。また、素早く処理を終えるためには多くの仕事をいくつも同時に行っていかなければなりません。機械は正確な指示を与えれば確実に実行に移してくれますので、タイミングチャートというものを作り、どの部品をいつ動かすかのかを決めています。左の図はタイミングチャートの一例です。

このタイミングチャートでは、コピーの実行ボタンが押されて信号が入ると0.5秒で照明ランプが点灯し、0.6秒でスキャナーモーターが回転を始めます。3.2秒経つと照明ランプが消え、4.2秒経つとスキャナーモーターが停止します。5秒経った時点で見てみると、高圧電源(帯電)、ポリゴンモータ、レーザ発振、現像モータ、給紙モータなどが同時に動いているのがわかります。ここには一部の部品しか表記されていませんが、実際は何十何百という部品があり、時間を無駄なく有効に使うことで素早くコピーを作り出しています。



また、ひとつひとつの仕事は人間が行うより機械の方が極めて速く正確でもあります。例えば、原稿の像を感光体に書き込むにはレーザーを照射して1行づつ書き込んでいきます。このときコピー機は1秒間に2952行も書き込むのですが、これはものすごい速さです。人間が書くとしたら、横線を1本引くだけで1秒はかかってしまいますね。

レーザーで照射した原稿の像は、1秒間に492回転するポリゴンミラーで反射されて感光体に書き込まれます

以上のように、そもそも人間には到底及びもしない速さで処理を終えることができるというのも、素早くコピーを作り出す要因でもあります。