アファンの森は、長野県黒姫にある約3万坪の森です 。一度荒廃した森の生態系は容易には回復せず、自然の再生力だけでは数百年の歳月を要するため、人が適切に関わって再生の手助けをすることが重要です。
プロジェクトでは「自然の遷移に合わせた長期的に安定した天然林の回復と保全」を目標として、優先的に成長を促す樹木の選定や、天然更新しやすい環境の整備を行ってきました。
活動の結果、森の生き物たちの種類が確実に増えていることが確認されています。100年後の森の姿をイメージして、「計画に合わせた活動の実施」、「効果を検証するための調査」を繰り返し行い、人が関わることで森の再生力を高めるより良い方法を選びながら活動しています。
プロジェクトのシンボル種:ヤマネ
初期のアファンの森
活動により再生された森
アファンの森を訪れたリコー近藤社長(当時)(左)と、
アファンの森財団理事長C.W.ニコル氏(右)
2002年設立。長野県黒姫にあるアファンの森にて、人と多様な生き物達が共生できる森づくりをテーマに、森林の生態学的調査や研究・保全活動を実施。C.W.ニコル氏(作家・ナチュラリスト)が理事長。
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沖縄島北部に広がるやんばる(山原)の森は、天然記念物のヤンバルクイナやリュウキュウヤマガメなど多くの固有種が生息する貴重な森林です。
ダム建設や林道開設により、森林は分断され、生態系に悪影響が起きています。
本プロジェクトは、地域住民や訪問者に森の大切さを伝えて森を守る人々の輪を広げ、自然観察会やトラスト地の確保を行い、やんばるの森の自然を守っていくものです。
目標の一つであった国立公園化が2016年9月に実現し、現在は自然観察会やグリーンツーリズムの定着に向けた活動を実施しています。
プロジェクトのシンボル種:ヤンバルクイナ
やんばるの森の景観
トラスト地の看板
子供たちを対象にした自然教室の様子
ロシアは、世界の約20%の森林面積を持っており、極東ロシアには世界最大のトラであるアムールトラ、アムールヒョウなど地域固有の希少な生き物達が生息しています 。しかし、大規模な森林伐採の手が広がり各所で森林生態系の破壊が起き、生物達が絶滅・減少しつつあります。
森林伐採=生態系破壊を止めることが早急に求められている中、このプロジェクトが開始されました。
森林や野生生物の保護とともに、地元に住む森の民の伝統文化や暮らしを守ることも重要な目的です。地元住民、ロシア政府、科学者、ユネスコ、NGO等と協力して、世界遺産登録を目指します。
プロジェクトのシンボル種:アムールトラ
極東ロシアビキン川流域に
広がるタイガ
地元に住む先住民族の人々
伐採した木を満載したトラックの列
地球・人間環境フォーラム(GEF:Global Environmental Forum)は、地球環境問題に関する科学的調査・研究、その成果の普及・啓発、政策提言に取り組む非営利の環境団体です。
気候変動、森林減少、砂漠化など幅広い地球環境問題の解決や持続可能な社会の構築に向けて、行政、企業、NPO・NGO、メディアなどとの連携・ネットワークづくりを進めながら、分野横断的に取り組んでいます。
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長江、メコン、サロウィンの3つの大河が並行して流れる三江併流地域は、亜熱帯から氷河地帯に至る様々な環境が形成され山河の絶景と希少動植物が見られる世界自然遺産ですが、密猟と違法伐採、過度の放牧などが生物多様性を脅かしています。
このプロジェクトでは、住民や行政に対し、地域の生活を支えている自然が有限であり、持続可能な森林利用が重要であることを啓発する活動を展開すると同時に、森林保全を効率的に進める上で必要な知識や技術の普及活動を実施しています。
零芝(れいし)や松茸など商品価値の高い植物の試験栽培を住民と共同で行い、狩猟や伐採に頼らず、自然と共生しながら安定して収入が得られる仕組みを作ることを目指しています。
プロジェクトのシンボル種:キンシコウ
中国雲南省三江併流流域
地元住民による植林の様子
地元に住む先住民族の人々
長江大洪水後の1999年3月12日(中国の植樹の日)設立。
森林保全、環境教育活動等に取り組んでいる。内外の協力者は約1000名。
マングローブは、マレーシアの典型的な生態系の一つで、生物多様性豊かな場所です。一方で、不法侵入や違法伐採などにより、マングローブは年々減少しています。このプロジェクトでは、地域住民と一緒にマングローブの森とその生態系の重要性を共有し、環境教育や植林活動を通じてマングローブの森の再生と持続的な保全を目指します。
多様な生態系の宝庫である湿地帯
マングローブの苗木
この地域に生息している
ビロードカワウソ
植林の様子
国際環境NGOバードライフ・インターナショナル(本部・英国ケンブリッジ)の日本法人。
アジア各国のパートナー団体と緊密に連携し、アジア地域における鳥類を保護するとともに、人々が健康で幸福に暮らすことができる自然環境の維持・向上に寄与することを目的としています。
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オアハカ州とチアパス州に広がるマール・ムエルト干潟、エンクルシハダ生物圏保護区は、多様な湿地の生態系を有し、ガンカモ類をはじめ水鳥が多く見られます。また、北米と南米をつなぐ細いくびれに位置する渡り鳥ルートの要所であり、多くの絶滅危惧種の重要な生息地となっています。この地域では、水路や堤防の建設、養殖、製塩などのさまざまな人間活動によるマングローブ林の伐採が進み、乾燥化と生態系のダメージが拡がっています。リコーは地域住民、NGO等と協力して、マングローブ林復元・修復のパイロットエリアを定め、2015年7月より支援を開始しました。このプロジェクトは生態系保全と並行して、雇用促進、漁業の生産性向上など、地域住民の生計向上に寄与することも目的としています。
オアハカ州、チアバス州の南太平洋沿岸地区
植林の地域住民の方々への説明
マングローブ林内の整備
マングローブを植える様子
国際環境NGOバードライフ・インターナショナル(本部・英国ケンブリッジ)の日本法人。
アジア各国のパートナー団体と緊密に連携し、アジア地域における鳥類を保護するとともに、人々が健康で幸福に暮らすことができる自然環境の維持・向上に寄与することを目的としています。
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