日本 - リコーグループ企業・IRサイト Change
Skip to main content First level navigation Menu
Main content

トップメッセージ

代表取締役社長執行役員・CEO  山下 良則

会社の成長は、社員の成長の総和。
グループ一丸となって
“はたらく”に寄り添うリコーに

山下 良則
代表取締役
社長執行役員 CEO


想像を超える不確実な時代と
いかに向き合うか

2021年度を振り返って、改めて不確実だということが確実だということを痛感しています。コロナ禍での生活・行動様式はもはや常態化し、日本国内では人が動き始めているという実感もありますが、一方で半導体や樹脂の不足、あらゆる物品・サービスの値上げが続きました。そこに、ロシアのウクライナ侵攻による世界的な原価上昇と物不足が起き、加えて上海のロックダウンが重なりました。中国で製造ができたとしても、輸出先のアメリカでの港湾労働者やトラック運転手の不足により、物流が滞るといった事態も起きています。

これだけの出来事が重なり、かつ長期で継続するという事態は、まったく想像を超えるものでした。もはや「去年までこうだったから、今年はこうなる」という予測はできなくなりましたし、その備えも困難になりました。もちろん、BCPの観点から徹底的な議論は重ねていますが、机上での議論だけでなく、いざ何かが起きたときの次の一歩を具体的に備えておかなければ、後手に回ってしまいます。常にゼロベースで想定し、選択肢を増やしながら意思決定を行える経営体質が不可欠だとの思いを、改めて強くしています。

また、グローバル化の進展には、平和が前提にあるということも気づかされました。リコーグループに限らず、世界で競争力を高めようとすれば、サプライチェーンは長く複雑になる傾向にあります。平和が保たれ物流が安定している状況では、それらは効果的に機能していました。しかしひとたび平和が脅かされ、サプライチェーンが寸断されるような事態が起きれば、安定供給は不可能になります。グローバルなサプライチェーンを構築してQCDS(Quality、Cost、Delivery、Service)のCを追求したとしても、Dが不能になれば全体が機能しなくなってしまう。このことを現実として突きつけられ、新たなプロセスの構築が待ったなしだと強く感じています。

人がはたらくことの価値、
それに対して私たちがなすべきこと

リコーグループが「デジタルサービスの会社」へと変わり、“はたらく”に寄り添うビジネスを追求することを掲げたところ、「メーカーであることを捨てるのか?」といったご意見をいただくことがありました。確かに、ハードウェアを外部化しサービスに特化する戦略をとる会社もありますが、リコーグループが目指しているのはお客様のパートナーとなることであり、そのためにはエッジデバイスも重要な役割を担うと考えています。

人が働くことで、さまざまなデータが生み出されますが、その中で必要なもの、価値あるものをうまくキャプチャすることが必要です。質の高いデータがあれば、その後の分析やAIを活用した作業をより効果的に行えるようになります。良いプラットフォームを作ったとしても、優れたエッジデバイスがなければ空疎な情報しか取得できず、データが価値を生むエコシステムを確立することは難しくなります。リコーグループが提供する共創プラットフォームであるRSI(RICOH Smart Integration)をグローバル共通のサービス提供基盤として活用しており、今後はエッジデバイスの機能・性能を一層高めていくことが重要になるでしょう。

私は、はたらくことはあくまで人が主体だと思っています。人が創造性を発揮し、建設的なアイデアを生み出し、視野を広げようと行動することは“はたらく”において重要です。人の行動は非常にアナログなものと言えますが、それを支えるために、AIや各種システム・ネットワークなどのデジタルを身近にうまく使えるようにする。そんな役割を、リコーグループが果たしていくのだと考えています。従来はAIをはじめ機械にできることは限られていましたが、それが一気に発展したことで可能性は大きく広がりました。

リコーグループでは2018年からRPA(Robotic Process Automation)を導入し、社内の業務プロセス改革を進める中で改めて「人がやるべき仕事」について考えるようになりました。仮に、自動化した業務プロセス一つをロボット1体と換算するとしましょう。従来100人でやっていた仕事を、70体のロボットと50人が共存して行えるようになったとしたら、残りの50人はやることがなくなってしまうのでしょうか? 50人分の人件費の削減につながったと喜べばいいのでしょうか? そんなことは絶対にないと私は考えています。その50人は、これまでできなかった新しい創造的な仕事をできるようになったということなのです。そして、彼らが創造的な仕事をするために必要な教育や能力転換を行うことが、会社がなすべき人的投資なのだととらえています。

従来は、会社の成長のために社員が仕事をするという構造が少なからずありました。しかしこれからは、社員が成長した総和で会社が成長する、社員と会社の成長が両輪となる関係を築くべきなのです。そのために、将来どんな仕事をしたいのかを社員一人ひとりが明確に意識することが重要です。タレントマネジメントシステムを通じて個々のスキルや想いを可視化することはもちろん、サーベイなどを通じて社員の成長を感じる機会も増えました。一人ひとりの感覚が研ぎ澄まされ、新しいチャレンジを志向できる自律的な人材が会社を成長へと導くのです。

“はたらく”に寄り添う姿勢で
たゆまぬ挑戦を

代表取締役社長執行役員 CEO  山下 良則

私たちの会社は、たくさんの方から「コピーのリコー」「環境のリコー」などと呼んでいただいています。それはとてもありがたいことで、過去の経営者や社員一人ひとりのたゆまぬ努力があったからこそだと感じています。1998年に環境経営を提唱し、以来活動を積み重ねてきたことが、現在世界各地のお客様やご販売店に「ESG領域で先進的なリコーグループから購入したい」と選ばれる根拠になっています。私がESGを「将来財務」と呼んでいるのにはこうした背景があるのです。

過去の投資や自分たちが成し遂げてきたことが、現在どのような成果を生み出しているかは事実として把握できます。そのデータを、将来を見通すための手段としても大切にしたいと考えています。また、今の財務を向上させるための投資と、あるべき姿に近づくための将来財務=ESG活動は必ずつながるはずだと確信しています。それがつながらないなら、投資をやめるべきでしょう。ストーリーがない活動は、株主・投資家に許されないでしょうし、成果にもつながりません。次期中計の策定においても、その観点を大切に議論を重ねていきます。

これらを踏まえて、私たちはこれからどう呼ばれていきたいのだろうと考えました。それが「“はたらく”に寄り添うリコー」だったら大変喜ばしいと思っています。「いつもリコーは寄り添ってくれるね、困った時に手を差し伸べてくれるよね」そうお客様に感じていただきたい。もちろん今までも寄り添い続けてきたという自負はありますが、これからもデジタルの力でお客様の困りごとを解決し、顔の見える存在でありたいと願っています。投資や人材育成、経営判断のすべてがその実現に向けたものとなるよう努め、商品・サービスという形で提案すべく、挑戦を続けます。

困難な時代だからこそ、チャンスに目を向け果敢に挑戦していく。その姿を、ステークホルダーの皆様に期待をもってご覧いただけるよう、リコーグループはこれからも「“はたらく”に歓びを」の実現に向けて歩み続けます。