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位置情報サービス

超音波で自分の位置がわかる

リコーは2016年6月に位置情報サービスへの参入を発表し、これまで医療施設向けのサービスを提供してきました。また今後の展開先として、流通店舗や教育施設、工場などを検討しています。

リコーのサービスでは、人の位置を把握する技術として、RFID方式(*1)と音波ビーコン方式(*2)の2種類を用意し、お客様の目的に合わせて使い分けています。

このページでは音波ビーコン方式について紹介します。

*1
RFIDはradio frequency identificationの略。人が身につけているタグから微弱な電波を発信し、部屋や通路に設置された受信機で受信して、その人の位置を把握する。
*2
部屋や通路に設置された音波ビーコンから、超音波(18K~20KHz)を使って位置情報を配信し、スマートフォンのマイクで受信して、スマートフォンを持っている人の位置を把握する。

背景

近年、人の位置を把握する事で「業務効率」や「サービスの品質」を高めようとする取り組みが、さまざまな企業で行われています。その際、人の位置を把握する技術として、GPS(全地球測位システム)が広く普及していますが、人工衛星からの信号が届かない屋内施設では利用する事ができません。そのため、屋内施設では、他の技術が必要になります。

リコーは、屋内施設のほとんどが部屋や通路で仕切られ、目的によって使い分けられている事に注目しました(例:居室、食堂、会議室、倉庫、など)。そして、人の位置を把握する単位として、「誰が、どの部屋(または通路)に居るのか」を正しく判別する技術の実現を目指しました。

目的によって部屋が使い分けられている

実際には、RFID方式でも各部屋に受信機を設置すれば同じような事が実現できます。けれども、電波は部屋や通路の壁を通り抜けるため、部屋の外に居る人を部屋の中に居ると間違えてしまう問題がありました。

一方で、超音波は建物の壁を通過する時に音量が小さくなるため、部屋や通路の外まで伝わる事がほとんどありません。その結果、音波ビーコン方式では、部屋や通路などの仕切られた場所を正しく判別する事ができました。

電波は部屋の外まで伝わるが、
超音波はほとんど伝わらない

解決したこと

リコーは音波ビーコン方式で、屋内施設に居る人の位置を部屋や通路の単位で正しく把握できるようにしました。これは、人の行動に合わせたサービスを行う時に役立ちます。

~流通店舗の事例~

音波ビーコンを店内の各通路に設置します。そして買い物客のスマートフォンを使って位置を把握すれば、近くにある商品の広告や割引券などをスマートフォンに表示させる事ができます。さらには、買い物客の動線から店内の混雑状況を把握して、店員の配置や商品の棚割りなどを改善する事もできます。

顧客の行動を把握して、店内サービスを改善する

~大学・専門学校の事例~

音波ビーコンを校内の各教室に設置します。そして学生のスマートフォンを使って位置を把握すれば、学生達が受けている授業の出席を取る事ができます。さらには、教室に居る学生のスマートフォンだけに、授業の教材を配信したり、学生の意見をスマートフォンで集めたりする事もできます。

教室の中に居る学生を把握して、
さまざまなサービスを提供

技術の特徴

1. 音波ビーコン

音波ビーコンからは、超音波(18~20KHz)を使って位置情報が配信されます。この周波数の音波は直進性が強く、従来のスピーカーで、さまざまな方向に配信するためには、複数のスピーカーを使って、同じ位相の超音波を発生させる必要がありました。すると、装置が大きくなったり、制御が複雑になったりします。

その問題を、リコーは曲面から同じ位相の超音波を出す事によって解決しました。リコーはプリンテッド基板用の磁性材料を研究しており、その知見に基づいて、樹脂フィルムの上に特殊な磁性模様を塗布し、フィルム表面から同じ位相の超音波を出す事に成功しました。そして、このフィルムを曲面に貼り付ければ、さまざまな方向に同じ位相の超音波が出る事も確認しました。

また従来のスピーカーと同じように、音量(ここでは、超音波を出す強さ)を変える事で、超音波の届く距離を延ばしたり縮めたりする事も出来ます。

その結果、音波ビーコンの形状と音量によって、位置情報の届く範囲を細かく制御できるようになりました。

さまざまな方向に同じ位相の超音波が出る
(フィルムの厚さ:約150ミクロン)

一例として、この音波ビーコンは、半球状の表面に2枚のフィルムが貼られていて、半天球の空間に向けて超音波が出ていく構造になっています。そのため、部屋や通路の天井に音波ビーコンを設置すれば、より小さな音量で、隅々まで位置情報を配信する事ができます。

リコーの音波ビーコン
2枚のフィルムで、部屋や通路の隅々まで超音波を届けられる

2. スマートフォンのプログラム

スマートフォンを使って位置を把握するプログラムは、以下の3つの機能を持っています。スマートフォンアプリの開発者が自分でプログラムを書かなくて済むよう、SDK(Software Development Kit)として公開する予定です。

  • 音波ビーコンから配信された超音波を、スマートフォンのマイクで受信する機能
  • 超音波の中から位置情報を取り出す機能
  • 取り出した位置情報を、インターネット経由でサーバーに保存する機能

位置情報が必要なアプリを開発する時は、このSDKを利用すれば、さまざまな書式で現在地を確認する事ができます(部屋や通路の名前、音波ビーコンの個体番号、緯度と経度、など)。

その結果、スマートフォンアプリの開発者は位置が分かった後の処理だけを考えれば良く、効率的にスマートフォンアプリを開発する事ができます。

例えば、サイネージ広告を見ている人に商品の割引券を表示するアプリケーションを開発する場合、現在地がサイネージ近辺だった時に割引券を表示するプログラムを書けば、実現できます。

店内に設置したサイネージと連動したプッシュ通知

3. 位置情報の表示ソフト

各スマートフォンからサーバーに集められた位置情報は、ダッシュボードと呼ばれるソフトウェアを使って視覚的に確認する事ができます。このソフトウェアは、企業の経営者向けに開発されました。

流通店舗の例でいえば、買い物客の位置情報をフロアマップの上に表示させて、買い物客の動線や滞留時間、店内の混雑状況などを確認する事ができます。

ダッシュボードの表示例
(ヒートマップと導線・滞留時間)

また新商品のプロモーションを行った時は、その前後で店内の混雑状況を比較し、新商品の売り場に立ち寄った客の人数から、プロモーションの効果を測る事もできます。

ダッシュボードの表示例
(ヒートマップによるプロモーション前後の効果比較)

屋内施設に居る人の動きが定量かつ視覚的に分かると、業務の改善点やサービスの効果が見えやすくなり、企業の経営者は事実に基づいてさまざまな対策を打つ事ができます。また同時に、その有効性を確認する事もできるようになります。

現在のソフトウェアは、位置情報の表示に特化した物ですが、今後は企業が持つさまざまな情報も一緒に表示させて、より詳しい分析と判断が行えるように機能を追加していく予定です。

リコーの想い

お客様のニーズに応じた位置情報サービスを開発し、さまざまな場面で価値を提供してまいります。