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反射型カラー表示技術

印刷紙と同じ原理で色再現する新しいカラー表示技術により、低消費電力で明るく軽いディスプレイを実現します。

反射型表示技術とは

反射型表示技術とは、光源を持たずに紙のように身のまわりの光を利用して画像を表示する技術です。従来の液晶ディスプレイのように発光のための電力を使わないため低消費電力であり、また目に優しい表示技術として電子ペーパーなどへの応用が注目されています。

反射型カラー表示の原理

リコーはカラー印刷紙と同じようにシアン・マゼンタ・イエローの3原色を重ねることで色再現し、光ロスの少ない新しい構造の反射型表示素子の作製に成功しました。乾電池程度の低い電圧によって透明の消色状態から鮮やかな3原色を発色し、電源を切っても発色状態が一定時間保持される新規のエレクトロクロミック化合物を発色層として、2つの基板の間に3つのエレクトロクロミック発色層を形成したシンプルな独自積層構造を採用しました。これにより、従来の反射型カラー表示では原理的に不可能であった、紙に迫る明るい表示を実現しました。

反射率およびコントラスト比

表1. リコーの反射型表示素子と他の表示媒体の比較
(*1) 反射率およびコントラスト比は、波長555nmでの評価です。 555nmは、人間の目が最も強く感じる光波長です。
(*2) 色再現範囲は、CIE a*b*プロットのCMYRGB面積での評価です。(30度入射測定)
アート紙(Japanカラー)を100%として評価しています。


反射型カラー表示では、液晶ディスプレイのようにカラーフィルターを用いる方式(図1)では光のロスが非常に大きいため、積層方式が検討されています。従来の積層方式(図2(a))は基板と電極にはさまれた単色の発色層を有するディスプレイを3つ重ね合わせた構造をとっているため、コスト高になるだけでなく、光をロスするため表示が暗くなるという課題があります。これに対して、リコーの独自方式(図2(b))では、透明電極層とエレクトロクロミック化合物を吸着させた発色層を交互に重ねて表示部を作製します。このため、基板の数が3分の1、電極の数が2分の1となり、部品コストの低減や薄型軽量化、明るさの向上を実現することができます。また、素子作製のプロセス温度は最大120℃程度の低温であるため、軽くて柔らかいプラスチック基板にも対応可能です。

カラーフィルター方式の模式図

図1:カラーフィルター方式

従来の積層方式とリコーの積層方式の模式図

(a)単色のディスプレイを3つ重ねた構造
(b)透明電極と発色層を交互に重ねた構造
図2:表示素子の積層構造の図

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優れた色再現範囲

新規開発したエレクトロクロミック化合物は光利用効率が高く、視野角にも依存しないため、リコー表示素子(試作品)では、市販の反射型カラーパネルに比べ、約4倍の色再現性が得られます。これにより、一般のオフィス内環境(明るさ1500lux)で、市販のモバイルPC(LCD)に近いレベルの色彩表示が可能となります。

色再現性の比較図

*超高感度瞬間マルチ測光システムを使った反射光スペクトル測定による。
図3:CIE L*a*b*色座標による色再現性の比較 (面積が大きいほど多彩な色が表示できます)

高解像度表示素子

リコーの表示素子は透明基板上に機能膜を薄膜積層して表示部を形成するため、素子の厚みが非常に薄いことも特徴です。シアン・マゼンタ・イエローの各表示層間隔が狭い(2ミクロンメーター程度)ため、理想的な混色表示が得られるとともに、微細画素パターンを忠実に表示します。

図4:表示デバイス構成図

図4:表示デバイス構成図

マゼンタ・イエロー・シアンの電極を切り替えながら表示層を発色させることでカラー画像を表示します。

1st step:白色状態

↓

2nd step:マゼンタ書き込み

↓

3rd step:イエロー書き込み

↓

4th step:シアン書き込み

(a)カラー表示の原理


(b)カラー表示原理実験

*対角3.5インチ、113ppi
*下部の白ブロックは標準白色版(反射率100%)

(c) アクティブマトリクス駆動表示

図5:カラー表示例

※本エレクトロクロミック化合物は、山田化学工業株式会社との共同開発です。

利便性と環境負荷低減の両立

今後、地球規模でさらにディスプレイの使用が増加すると、その消費電力が大きな環境負荷となることが予想されています。リコーが開発した低消費電力で明るく、色再現性に優れた反射型カラー表示技術は、利便性と環境負荷低減を両立させる技術として期待されます。

※本技術研究成果は、SID2011(Society for Information Display, DISPLAY WEEK2011)で発表しました。
※第89回日本化学会春季年会(2009)で行った本技術の研究発表が「優秀講演賞(産業)」を受賞しました。

※本技術開発の一部は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「次世代プリンテッドエレクトロニクス材料・プロセス基盤技術開発」プロジェクトにおける助成事業として行われています。

本技術の分類:分野別「デバイス」